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TOMCAT Media Port Ex

TOMCAT Media Port Ex

2002年09月26日 00時00分更新

文● 宇野 貴教

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TOMCAT Media Port Ex

ホロン

1万2800円(通常版)/9800円(乗換版)

『GOOD』
仮想P2Pにできるソフトが付属しているのが便利。また仮想CD/DVDデータをネットワーク上で公開できるのは秀逸。

『BAD』
オーディオCDのデータ圧縮が今ひとつ。WMAなどで圧縮してもよいのでは? フォルダにWAVファイルが大量にできるのも×。
TOMCAT Media Port Ex
●6つのソフトを選択するソフトランチャ ソフトを起動するとこのランチャから目的のツールを選択する。CD/DVD仮想化ソフトやライティングソフト、そしてネットワーク共有ソフトなどで構成されている。

 ユーティリティソフトに必要不可欠なキーワードは「簡便性」と「統一性」である。同じインターフェイスからあらゆるユーティリティを起動できて、かつ操作性が直感でできるものであれば、ユーザーは迷うことなく使用できる。「TOMCAT Medhia Port Ex」はそういった統一感を前面に押し出し、よく使われるであろう、CD/DVDの仮想化機能やCD-RやDVD-Rの書き込み機能、そして仮想化したディスクをネットワークで共有化する機能など、3つの柱で構成したユーティリティソフトだ。

vDisk DiskMaker
●仮想CDソフト「vDisk」 右が仮想ドライブ、左が作成した仮想ディスクだ。仮想ディスク作成時はデータ、オーディオともに圧縮可能だが、サンプリングレートを下げるなどWAVEファイルのまま圧縮するため音質低下は避けられない。● vDiskと連携可能な「DiskMaker」 中級者以上向けのライティングソフト「DiskMaker」では、このソフトの売りであるvDiskと連携した書き込みが可能だ。ツリー表示ウィンドウはフォルダしか表示しないため、単一ファイルはエクスプローラからD&Dする必要があるなど、使い勝手の悪さも見られる。

 この中で注目なのはネットワークでの共有化機能だ。Ethernet経由でデータを共有することを可能にする「Netmedia」や、インターネット経由(仮想P2P)でイメージの交換が可能な「BB Express」は、ネットワーク、とくに高速回線が普及してきた今でこそその存在価値があるツールとして評価できるだろう。

 例えば「Netmedia」を使ってネットワーク上に辞書データを公開するれば、アクセス権やパスワード設定も行えるので、登録したクライアントだけをアクセスさせることが可能だ。ソフトのライセンスさえ持っていれば昔のように1台ごとにソフトをインストールする必要がないわけである。
 また、「BB Express」を利用すれば、仮想化したCD/DVDの内容をインターネット経由で送信することもできる。P2Pソフトのように扱えるので、サーバを立てる必要もない。まさに遠方とのデータのやり取りをするにはうってつけの機能を持っているのである。

DVD-VR
●仮想P2P機能を持つ「BB Express」 BB Expressはインターネット経由で仮想ディスクを共有するツールで、現在は試験運用中の段階だ。

 HDD1台が160GBという、ひと昔前では考えられなかったような容量を持ち、ネットワーク速度も10Mbpsが当たり前になってきた現在、こういったソフトの需要は確実に存在するだろう。SOHOユーザーだけではなく、個人でデータ交換を楽しみたいユーザーにとっても、登場が待たれていたソフトと言えるのではないか。


TOMCAT Media Port Exの主なスペック
製品名 TOMCAT Media Port Ex
OS Windows 98/Me/2000/XP
CPU Celeron以上(または、同等の互換CPU以上)
メモリ 64MB以上(Windows 2000では128MB以上を推奨、XPでは128MB以上が必須)
HDD 1GB以上
対応CD-RWドライブ 同社Webサイトで確認

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