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P4S533

P4S533

2002年08月23日 13時24分更新

文● 那須 涼介

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P4S533

ASUSTeK/ユニティコーポレーション

オープンプライス(実売価格1万7000円前後)

5月7日に発表されたFSB 533MHz版のPentium 4(ニュース)。しかし、対応マザーボードはというと、4月半ばにはすでに秋葉原などのショップ店頭に並んでいた。それがASUSTeK「P4S533」だ。

第4のPentium 4対応チップセット

左側面 右側面
写真1 ショップに登場した初のFSB 533MHz版Pentium 4公式対応マザーは、SiS645DX搭載のASUSTeK製ボードだった。この「P4S533」は、LAN/サウンドをオンボードで搭載しながら価格も手ごろ。写真2 North Bridgeの「SiS645DX」。FSB 533MHzに公式に対応した以外の基本スペックはこれまでの「SiS645」からあまり変わっていない。

 といっても、チップセットは本命視されているIntel製ではなく、「SiS645DX」(写真2)。これまでも比較的低価格なPentium 4マザーに多く見られた「SiS645」のFSB 533MHz対応版となる。このSiS645DX、名前からもわかるとおり、SiS645からのリビジョンアップであり、スペックは大きく変わっていない。South Bridge「SiS961」との接続は533MB/秒のMuTIOLでAGP 4xに対応。メモリはPC2700までのDDR SDRAMが利用可能だ。また、SiS961も同様に若干リビジョンアップが施され、UltraATA/133に新たに対応し、本製品のパッケージにもその旨表示されている。

 そこで、Maxtor製のUltraATA/133対応HDDを接続してテストしたところ、BIOS上では「ULTRA DMA MODE 6」と表示され、UltraATA/133に対応していることがわかるが、Windows XP上での表示は「ウルトラ DMA モード 5」。製品に付属するCD-ROM、SiSのサイトともに専用のIDEドライバなどは用意されていないため、UltraATA/133が実際に利用できるかどうかはよくわからない。

 そのほかサウンド用に別途「CMI8738」を搭載。またSiS961の機能を利用したEthernetポートも用意されている。オーバークロック関連機能も豊富で、FSBが100~166MHzの間で1MHz刻み、メモリクロックもFSBとの比率を決める形式で設定できる。さらに、FSB 133MHz設定時はFSB:メモリを4:6、つまりDDR400(PC3200)相当での設定が可能。あくまで非公式な設定であり、DDR400で動作可能なメモリを今回は用意できなかったため詳細は不明だが、その性能には興味がそそられる。

ベンチマークテスト1
グラフ1 Spuerπの結果

ベンチマークテスト2
グラフ2 3DMark 2000 1024×768ドット/16bit (テスト環境 CPU:Pentium 4-2.4GHz&同-2.4BGHz/メモリ:256MB/OS:Windows XP Professional)

 ベンチマークテストの結果はグラフ1、2のとおりでFSB400MHz⇒533MHz化による性能アップは小さく、本テストの範囲内では、どちらかというとメモリ帯域が実性能に及ぼす影響のほうが大きいようだ。となると、PC2100までのIntel製チップセットに対し、PC2700に対応した本ボードの価値は逆に高いとも言える。Pentium 4を用いた高性能のシステムを目指すユーザーにも気になる1枚だろう。

P4S533の主なスペック
製品名 P4S533
チップセット SiS645DX(SiS)
メモリソケット DDR DIMM×3
拡張スロット AGP×1、PCI×6
FSBクロック 100~132MHz(FSB:PCI/1:3)、133~166MHz(FSB:PCI/1:4)(1MHz刻み、BIOS)
メモリクロック FSB 100MHz設定時 FSB:メモリ/1:1、3:4、3:5、3:6、FSB 133MHz設定時 FSB:メモリ/1:1、4:3、4:5、4:6(BIOS)
CPUコア電圧 デフォルト~+0.200V(0.025V刻み、BIOS)
DIMM電圧 2.5、2.7、2.9V(ジャンパ)
CPU倍率 自動設定
ボードサイズ 305(H)×217(W)mm(実測値)

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