ASUSTeKというメーカーは非常に幅広いマザーボードをラインナップし、国内でも人気の高いメーカーだが、そのASUSTeKからDDR SDRAMとAGPの両方が使えるXeon Dualマザー「PR-DLSW」が登場した。
オンボードで搭載されるSCSIは53C1010RでUltra160対応。発売時にはUltra320対応モデルの登場を望みたい |
チップセットが剥き出しになっているが、製品版ではヒートシンクが付く模様 |
使用できる電源はSSI EPS12Vに対応するXeon電源専用となる |
PR-DLSWはチップセットにはServerWorks社のGrand Champion Workstation(GC-WS)を採用しており、アキバにGC-WSを搭載するマザーが展示されるのは今回は初めてとなる。展示を開始したのはUSER'S SIDE本店。予価は未定としながらも10万円前後になるようだ。登場時期は9月下旬とのこと。
今までに登場しているServerWorksのGCシリーズにはスタンダードなLE、エントリーモデルのSLが登場しており、XeonMP/4プロセッサ用のGC-HEを搭載するマザーもまもなく登場する見込みだが、GC-WSはGC-LEとHEの中間に位置するモデルだ。
基本的なスペックはLEに準拠するが、SL/LE/HEと大きく違うのはAGPがサポートされている点だ。ServerWorksのAGPというと聞いただけで拒否反応を起こす人もいるかも知れない。PentiumIII時代にAGPで苦労した人もいるだろう。しかし、ビデオカードの選択肢がAGPにより飛躍的に向上し、特にOpenGLカードを使いたい人とっては朗報だろう。
意外かも知れないが、DDR SDRAMを採用するXeonマザーでAGPが搭載されるマザーはこのPR-DLSWが初となる。DDR SDRAMを採用するチップセットにはインテルのE7500と先のServerworks製のチップセットを採用マザーが多数登場しているが、AGPは搭載されていなかった。AGPを使おうとした場合、必然的にインテルのi860を搭載し、RIMMメモリを使用するマザーを選ぶしかなかったのだ。
構成はAGP×1、PCI-X×5(3.3V)、32bitPCI×1(5V)となっているが、32bitPCIと思われるスロットは変則的な位置にあり、恐らくここにはASUS専用のカードが挿さる模様。
メモリはDDR SDRAMだが、Registered専用なのは従来通り。メモリは6スロットで2枚ずつの増設となり、最大で12GBまで搭載可能だ。
オンボード機能としてはサウンド(C-Media CMI8738)、SCSI(LSIlogic 53C1010R)、LAN(Intel 82551)となっている。搭載するSCSIはUltra160/2ch仕様だがUltra320対応の53C1030を搭載するモデルも用意される模様。LANは10/100baseでギガビットには対応していない。気になるCPU対応だが、年末には出ると言われるFSB533MHzXeonには対応せず、従来のFSB400MHz/PrestoniaコアのXeonをサポートしている。
発売時期は約1ヶ月後ということもあり今すぐ手に入るわけではないが、DDR SDRAMベースのXeonDualでようやくAGPが使用可能になるという点では歓迎する人も多いのではないだろうか。
【関連記事】