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ザウルス SL-A300

軽量・薄型化、Linux搭載で生まれ変わったザウルスシリーズ最新作

2002年08月09日 13時45分更新

文● ASCII24編集部・内田泰仁

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創立25周年を記念してスタートした雑誌&WEBサイト連動企画「POWER PUSH」では、月刊アスキー編集部とASCII24編集部が選んだ“今一番ホットな製品”を紹介する。PC市場を最前線でウォッチする2編集部のイチオシアイテムを見逃すな!

オープンプラットフォーム化で
世界に進出する新ザウルス

オープンプラットフォーム化で新しい歴史をスタートさせたザウルスシリーズの最新モデル「SL-A300」。

 国産PDAとして、長い歴史と人気を誇る「ザウルス」。これまで、独自のOSを持つ製品として、PalmやPocketPCなどとはまた別の進化を遂げてきていたザウルスシリーズだが、最新の「SL-A300」は、OSにオープンソースのEmbedix Linuxを採用し、ハードウェア、ソフトウェア共に仕様を公開していくオープン路線の製品として誕生した。さらに、製品発表会では「世界のザウルスにする」というプランも掲げ、ザウルスシリーズの新しい方向性を打ち出している。

 SL-A300は、従来の「MI-E」シリーズとは、外観も大きく異なり、キーボードとCFスロットが排され、本体サイズは69.4(W)×113(D)×12.5(H)mm、重量は120g(液晶カバー取り付け時138g)と、薄型・軽量化が一気に進められている。製品コンセプトも一新し、“データを気軽に持ち出してどこでも閲覧・編集できる、胸ポケットに入るコンテンツビューア”という位置づけになっている。

 スペックは、CPUにIntel XScale(PXA210-200MHz)を採用し、メモリはSDRAM 64MB、液晶はフロントライト付きの3.5インチ反射型TFT液晶で、表示解像度は240×320ドット/6万色。小型化を優先するため、CFカードスロットを持たない本機だが、オプションの「コミュニケーションアダプター」を接続することで、PHSデータ通信カードや無線LANカードが利用可能になるTypeIIのCFカードスロットとセカンドバッテリを増設することが可能だ。I/O機能としては、SDカードスロット、シリアルI/Oポート、コミュニケーションアダプター端子、赤外線通信端子(IrDA)。このほか、モノラルスピーカとステレオヘッドフォン端子も持つ。バッテリ駆動時間は、フロントライト点灯時で連続約4時間、消灯時は約12時間。ソフトウェアは、パソコン用PIMソフトとのデータ連携ソフト「Intellisync for Zaurus」、Word/Excel互換のオフィスアプリ「HancomMobileWord」「HancomMobileSheet」、画像ビューア兼手書きメモ「イメージノート」、テキストエディタ、メーラなどの各種ユーティリティが付属する。

 国産PDAの雄であるザウルスが、Linux搭載でどう進化していくか。この先もまだまだ目の離せない展開が続きそうだ。

月刊アスキー・遠藤編集長はこう見る

ながくPDAの王者の座に君臨してきたザウルスが動いた。しかも,Linux搭載で世界戦略も視野に入れている。日本発で,これからのコンピューティングを根本から変えてしまう可能性を秘めた製品。とことんやって欲しい。
SPEC
CPU Intel XScale(PXA210-200MHz)
メモリ SDRAM 64MB(ユーザーエリア約23MB)
液晶 3.5インチ反射型TFT液晶(フロントライト付き、240×320ドット/6万色表示)
インターフェイス SDカードスロット、シリアルI/Oポート、コミュニケーションアダプター端子、赤外線通信端子(IrDA)、ステレオヘッドフォン
バッテリ駆動時間 連続約4時間(フロントライト点灯時)/連続約12時間(フロントライト消灯時)
サイズ 69.4(W)×113(D)×12.5(H)mm
重量 120g(液晶カバー取り付け時138g)
OS Embedix Linux
主なプリインストール/
CD-ROM付属ソフト
Intellisync for Zaurus、HancomMobileWord、HancomMobileSheet、Jeode(Java実行環境)、7桁郵便番号辞書、イメージノート、メモ帳、メール、ほか

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