25日から販売の始まっている5インチベイサイズのベアボーンPCとはまた違ったコンセプトのベアボーンPCが登場予定だ。これは先に発売された“元MediaGX”ことNational Semiconductor製統合CPUであるGeode GX1-300MHz搭載超小型システムボード「SBC84510VEE」を利用するもの。手のひらサイズのベアボーンPCとして見ると、5月に発売されたNexcom製ベアボーンPC「EBS1363」よりもさらに小型であり、発売となれば、単品販売されているマザーボードを使用する手のひらサイズのベアボーンPC世界最小の座を奪い取りそうだ。
製品名がいまのところ未定となっている同製品のサイズは148(W)×136(D)×40(H)mm。若松通商PS/PLAZAで展示の始まったサンプル品はアルミそのままという無骨なデザインだが、外観から容易に想像できるように、5インチベイにすっぽりと収納可能だ。SBC84510VEEが内蔵デバイス用の4ピンから電源を取る仕様になっているのを考えると、これは“PC内PC”専用のベアボーンPCと言ってしまっても差し支えないだろう。
CD-ROMドライブよりもさらに小型の5インチベイ用ベアボーンPCだ |
このような仕様のため、HDDやFDDを搭載するためのスペースがいっさい用意されていないというのもユニークで、標準ではストレージデバイスはボード裏面に用意されるコンパクトフラッシュしか利用できない。HDDなどを利用したい場合にはシステムボード付属のケーブルを用いて、SBC84510VEEを内蔵しているPCケース内に場所を確保する必要があるというわけだ。
構成品一覧 |
現在のところ電源やリセットスイッチをどう利用するのかが不明であるなど、仕様に気がかりな点は残っているのは確か。また、RJ-45を2つ用意する仕様やスペック上の制限を考えると用途はPC内PCとして簡単な管理やファイアウォール用といった使い方に限定されそうだが、既存のPCに入れてしまえばスペース占有率ゼロでPCを1台利用できるという点は一定の需要を生みそうだ。なお若松通商PS/PLAZAによると、これは製品にかなり近いサンプルであるとのこと。予価は未定ながら、フロントパネルの装飾を終えた段階で店頭に並ぶ予定だという。
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