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【MACWORLD/NY 2002 Vol.1】今年のMACWORLD NEW YORKはかなりビッグなイベントになりそうだ!

2002年07月17日 17時18分更新

文● 林 信行

株式市況の続落で人々の表情も暗いニューヨークで、まもなく毎夏恒例のMacの祭典、“Macworld Conference & Expo 2002”が開幕する。各方面の情報を集めると、今回のイベントは、これまでの同イベントの中でもアップルコンピュータ社からの発表、展示、来場者数ともに最大規模のものになる可能性が強い。オープニングイベントのスティーブ・ジョブズCEO基調講演は現地時間17日午前9時(日本時間同日午後10時)に開始予定で、その模様はQuickTime技術を使ってライブストリーミングも行なわれる

本稿はその前日レポートとして:
  1. Expo開幕直前のアップルの動きおよびニューヨークの様子
  2. 関係筋による明日の発表内容に関する情報
  3. 関係筋の情報から予想される新製品
  4. サードパーティーの注目新製品
  5. の4点について簡単に触れたい

■アップルの動き、ニューヨークの様子

米国の景気が冷え込む中、アップルは2002年第3四半期の業績を発表。売上高14億3000万ドル(約1659億円)は前年同期比で3%減少しているが、IT業界全体の景気が冷え込む中、純利益でもほぼ横ばいだったことはもっと評価されてもいいだろう。

いずれにしてもアップルは今回のExpoに向けてかなり大がかりな発表準備を進めている様子で、その発表内容のインパクトを弱めないようにするためか、あるいは基調講演のライブ放送をより快適に見てもらうようにするためか、開催直前になって急遽、QuickTime 6正式版をリリースしている。

これに加えて一瞬の間に削除されたが、『iTunes 3』も一時公開された。ただし、こちらはその後、すぐに公開が取りやめられてしまったため、今回の基調講演の目玉の1つになりそうだ。お楽しみをとっておくためにも、満載された新機能については正式発表を待ってもらいたい。

Expo会場となるJavitsコンベンションセンターでは、既に着々と準備が進められている(写真1)。例年通りアップルのブースとなる予定地は全面巨大な黒いカーテンで覆われて何も見えない。それに加えて、入り口を入ってすぐのところに黒いカバーで全面覆われた縦長の垂れ幕が用意されている(写真2)。

おそらくここに描かれているのも明日、発表される新製品の1つに違いない。

Expo会場
写真1: 着々と準備が進められているExpo会場、Javitsセンター
縦長の垂れ幕写真2: アップルのブースの前には厳重にカバーされた縦長の垂れ幕が。新製品か?

アップルが準備を進めているのは、会場だけではない。会場から車で十数分ほど離れたSOHO地区では、18日、ニューヨークで最初のアップル直営店がオープンする予定で、こちらも着々と準備が進められていた(写真3)。

アップル直営店
写真3: SOHO地区、プリンス通りとグリーン通りの角に18日オープン予定のアップル直営店。ワールドトレードセンターや、これまでニューヨークで最大だったMac取扱店、J&Rにも近い

これまでにつくられた直営店は、すべて内装がよく似ていたが、準備中の新直営店は店内が2階建てになっており、かなりのフロア面積がありそうで、全米直営店の旗艦ストアとなる可能性も高く、オープンの日にあわせて同店にて、今回新発表となる製品が並べられる可能性も大いにある(万が一、同店のオープンが1日早いと、ジョブズの基調講演前に新製品を並べなければならず、これはアップルとしても望まないところだろう)。

■関係筋から入電した3つの情報

さて、今回のExpoに関して、インターネットではさらに高速になったPower Mac G4、液晶が17インチになったiMacなどさまざまな製品の噂が飛び交っているが、残念ながら筆者の情報筋からはこうした製品に関する情報は入ってきていない(ただし、最近になってiMacのネック部分の製造元が変わったという情報は入ってきている)。

筆者の複数の情報筋が伝える内容の1点目はJaguarだ。

今回のExpoの目玉がMac OS X最新メジャーアップデートの“Jaguar(コード名)”であることはまず間違いない(Jaguarの正式名称は『Mac OS X 10.2』になる可能性が高いが、他の命名法が用いられる可能性も高い)。
ジョブズはおそらく2時間近い基調講演のほとんどをこの最新OSの紹介に費やすはずだ。同OSは5月、既に開発者にはお披露目されているが、一般ユーザーへの披露は今回が初めてとなる。
なお、5月の時点では晩夏にリリース予定となっていたJaguarだが、筆者の複数の情報筋は今回のExpo開幕と同時にJaguarの提供ができるように、アップルが全力で準備を進めていると伝えている(ただし、それはおそらく時間的に間に合わないだろうという予想も伝えられている)。

2つめの情報は、今回のExpoにあわせて少なくとも2つのソフトウェアプロジェクトが動いているというものだ。
そのうちの1つはiTunes 3だった可能性が高いが、それ以外にも新しいiアプリケーションなどの発表があるかもしれない。

3つめの情報は、アップルが今回のExpoにあわせてMacではない新しいハードウェアの発表準備を進めているというものだ。残念ながら何であるか、どれくらいの大きさかは一切不明だが、フレームの縁近くいっぱいまで広がる大きな液晶を持っているようだ。

■3つの情報から考えられること

以上の3つの情報に筆者の洞察を加えてみたい。
まずJaguarだが、おそらくアップルがJaguarの開発を急いだのは、並行して開発が進んでいる2つのソフトプロジェクトまたは新ハードに関係していると考えられる。
つまり、新発表のiアプリケーションまたはハードがJaguarのOS機能に依存したもので、それを配るためにもJaguarを完成させなければならないという理由だ。

ここで気になるのが、一時、インターネットに流出した『iShake』なるソフトのピントのぼけた写真だ。『Shake』は、アップルが今年はじめに買収した米Nothing Real社が開発した高性能の画像合成ソフトの名前で、流出したソフトウェア画面の写真にはこのShakeを思わせる機能名(例えば“合成”など)が並んでいた。

この写真、精巧につくられた偽物にも思えるが、その一方で興味深いのがアップルが5月の“Worldwide Developers Conference 2002”で行なったJaguarの新機能、Quartz Extremeのデモである(写真4)。このデモの模様は7月17日まで発売中のMACPOWER誌7月号CD-ROMにQuickTimeムービーとして収録されている)。

Quartz Extremeのデモ
写真4: Worldwide Developers Conference 2002で行なわれたQuartz Extremeのデモ。MACPOWER誌7月号のCD-ROMにムービーを収録

デモでは、“Quartz Extreme”で開発できるアプリケーションの作例として、ビデオチップのハードウェアアクセラレーション機能を使って、CGで描かれた絵の中に、緑色の背景で撮影した人々や電車の映像をリアルタイムで合成する(しかも、光の色を調整する)というデモが行なわれている(なお、Quartz ExtremeにはOpenGLが大きく関与しているが、Expo開幕直前になってOpenGLの新仕様、OpenGL 1.4のスペックが公開されたのも気になる動きだ)。
このデモの内容を思い返すと、『iShake』という話もあながち嘘ではなくも思えてくる。

一方、新ハードについては、フレームいっぱいまで広がった液晶パネルと、起動時に“Hello”が表示されるようであることをのぞいて、一切、なんだか分からない。

ただし、気になるのがJaguarの新機能の1つにあたる“Ink Well(Ink)”という機能だ(写真5)。これはアップルのニュートン技術に端を発する英語の手書き文字認識機能だ(実際にニュートン開発チームが開発を行なったようだ)。
同機能の利用には当然、タブレットやタッチパネルがあったほうが操作しやすいが、アップルからはこうした周辺機器は発売されていない。そう考えると、新ハードは液晶パネル内蔵で表示機能を持つタブレットの可能性がある。また情報筋が伝える製品の形状が実は液晶iMacのモニター部分の形状であって、そこに重ねるタッチパネルオプションということも考えられる。

欧文手書き文字認識機能のInk Well
写真5: Jaguarに搭載予定の欧文手書き文字認識機能のInk Well

もう1つ、気になるのがJaguarの“Rendez-vous”という機能だ。これは“Zero Config”という業界標準技術にのっとった技術で、周辺機器や複数のMacを有線あるいは無線で接続すると、お互いを認識して、協調し始めるという機能だ。
Worldwide Developers Conferenceでは、デモ中のMacの近くに、Air Macカードを内蔵したPowerBook G4ユーザーが近づいてくると、iTunesのウィンドウにそのユーザーの曲データが表示され、好きな曲を選んでクリックすると、曲のストリーミング放送(ファイルコピーではないので音楽データーが盗まれる心配はない)が行なわれるという内容だった(写真6)。
もし、一時公開されたiTunes 3に、この機能が組み込まれているとしたら、新ハードは近くにいるiTunesユーザーの一般公開用データーを再生できる無線オーディオ機器という可能性もあるかもしれない。言ってみればソニーのエアボードの音楽版だ。

Rendez-vousのデモ
写真6: Rendez-vousのデモの模様

もっとも、iShake、タッチパネル、音楽版エアボードというのは筆者の想像であり、情報筋が伝えている内容ではない。

■サードパーティーにも注目!

さて、最後になるが今回のExpoにあわせたサードパーティーの動きも紹介しよう。
今回、一部でアドビシステムズ社やマクロメディア社が出展していないことが話題になっているが、これは昨年も同じことで心配するには及ばない。Expoは展示が始まるのは17日からだが、実は15日からJavitsセンターにあるほぼすべてのホールを使ってたくさんのセミナーが開催されており(写真7)、15日にはほぼ丸1日をかけてPhotoshopに関する5つのセッションが行なわれており、その1つにはPhotoshopの魔術師と呼ばれるアドビのラッセル・ブラウン氏(MACPOWERおよびMacPeople誌最新号参照)も登場している。

Expoそのものは既に15日から始まっている
写真7: Expoそのものは既に15日から始まっており、多数の有意義なセッションが開催されている

今回のExpoでは、サードパーティーによる新製品発表もたくさんあるようで、既に米国では数え切れないほどの製品リリースが出回っているが、筆者が特に注目したいと思うのが米Wiebe Tech(ウィービーテック)社の新製品、Super DriveDockおよびDesktop GBという製品で、いずれも3.5インチサイズのハードディスクではおそらく初めてのFireWire(IEEE1394)バスパワー動作を実現している。Super DriveDockは3.5インチのベアドライブに取り付けるアダプターで、ultraGBはこの技術を応用した3.5インチバスパワーのハードディスクだ(なお、両製品の詳細については7月18日発売予定のMACPOWER 8月号を参照してほしい)。ちなみにWiebe Techは、アクセラレーターメーカーとして名をはせた米Newer Technology社の創業者による会社だ。

一方、現行アクセラレーターメーカーとして名高く元Newerのスタッフも大勢擁する米ソネットテクノロジー社はPower Mac G4/G4 Cube用アクセラレーターの『Encore/ST G4 800MHzおよび同1GHz』、PCI Mac用のG4アップグレードカード「Crescendo/PCI G4 800」、PowerBook G3(Wallstreet)用の『Crescendo/WS G4 500』、Power Mac 7200用の『Crescendo/7200 G3 500』、Mac用PCIホストアダプター『Tempo ATA 133』、PCIスロットにHDドライブを搭載する『Tempo HD』、FireWireとUSBおよびATAインターフェースを備えた『Tempo Trio』などが発表されている。

なお、マイクロソフト社からも何かしらの新発表が行なわれる模様だ(おそらく、EntourageとPalmを同期するConduitだろう)。

それ以外の注目新製品については明日以後のレポートで報告したい。

おまけ:前日のニューヨークの様子

アラン・グリーンスパン氏の演説もむなしく株式市況が続落していることでニューヨーク市民の表情は暗い。唯一の明るい材料は、ワールドトレードセンター跡地の再利用計画が6案まで絞られたことだ、明日のアップルの新発表がニューヨーク市民の表情をどれだけ明るくできるかに期待したいところだ。

ワールドトレードセンター跡地
再建計画が6プランまで絞り込まれたワールドトレードセンター跡地は今日も世界中から多くの観光客が集まっていた

なお、今回のExpoにあわせてか、ニューヨークのいたるところにあるバス停や壁にはアップルの新広告キャンペーン、“Real People(Switch)”のポスターが貼られていた。

いたるところにReal Peopleキャンペーンのポスターが
ニューヨークのいたるところにReal Peopleキャンペーンのポスターが貼られていた

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