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史上初?鏡面仕上げのフルステンレスPCケースがデビュー

2002年07月13日 20時42分更新

文● 小磯

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OSK-ATXM-001
フルステンレスケース「OSK-ATXM-001」

 突然、大島工業という耳慣れない企業から、フルステンレスのミドルタワーATXケース「OSK-ATXM-001」が登場した。フロントパネルだけでなく、側面から内装まで見事にステンレス製で、表面は鏡面加工済みというかなりのインパクトを持つ製品だ。前面パネルに鏡面加工を施したPCケースというのは数社から登場しているが、全面鏡でできたかのようなデザインのケースが登場したのはおそらく初めて。“フルステンレスケース”としても史上初の製品だろう。

 ここでステンレスについておさらいしてみると、鉄とクロム、あるいはそれとニッケルの合金。このため実際には複数の種類があり、OSK-ATXM-001がどの種類のステンレスを採用しているのかはわからないが、おおむね錆びにくく、耐久性、耐熱性、対磁性があり、熱伝導率は低く保温力は高いという特質を持った金属である。このため、OSK-ATXM-001はアルミケースと違い、ケース自体がヒートシンク代わりになったりはしない点には注意が必要だ。



フロントアクセス
フロントパネルを外すとカートリッジへアクセスできる。ネジはすべて大型ロレットタイプでドライバーいらず

 一方で、ステンレスだからこそできる特徴もあり、OSK-ATXM-001では、5インチベイ×4と、3.5インチベイ×2&シャドウベイ×4のそれぞれをカートリッジ化して取り出し可能。特に3.5インチ&シャドウベイカートリッジは吸気ファン2基分のスペースが用意されていることもあって複雑な形状だが、ほぼ骨組みだけという状態にもかかわらず、ステンレスの剛性によって非常にしっかりしたカートリッジとなっている。どうしてもカートリッジタイプだと取り外しによって生じる金属の“たわみ”がケース全体の振動に繋がってしまう場合が多いが、ステンレスの採用によってその問題はほとんどなくなってしまうかもしれない。ちなみにマザーボードを取り付ける板もバックパネルごと引き出し可能で、こちらにも同じことが言えるだろう。



カートリッジ引き出し 5インチベイカートリッジ 3.5インチベイカートリッジ
フロントアクセス可能なカートリッジ。外観の印象よりもはるかに頑丈だ
側面

 ケース全体のイメージはLIAN-LI製品によく似ており、内装も同様。サイズは202(W)×452(D)×418(H)mmで、ステンレス採用によって重量は11kg以上と、かなりずっしりした印象だ。ユニークなのは電源とリセットスイッチをキー化した点で、付属のキーを回して電源を入れるような仕様となっている。電源は320WのPentium 4対応品で、吸排気のファンは回転数700~3000rpmの間を付加。前述の吸気ファン用スペースと背面の排気ファンスペースが5cm角用で、汎用性にやや欠けるのは残念だが、これはPC業界初参入ということを考えるとやむを得ないところかもしれない。



鍵穴スイッチ 鍵穴式スイッチの正体 ケース背面
鍵穴式の電源スイッチとリセットスイッチ鍵穴式スイッチの正体。実際には“いつものスイッチ”を鍵穴風に変えただけで、第3者によるアクセスを防げるものではないが、ついうっかりボタンを押してしまうようなことはなくなるだろうケース背面から確認できる5cm角排気ファンスペース。設計次第では12cm角すら装着できそうで、この点は残念だ
販売中

 入荷を確認できたのは高速電脳で、同店では3万9800円で販売中。同店によるとこれは発売記念のキャンペーン特価だという。丈夫とされるスチールよりさらに丈夫なステンレスを採用する剛健さ、そしてフル鏡面加工のド派手な外観というミスマッチはこれまでにない存在感を醸し出しており、ひと味違ったケースを探しているなら格好の選択肢となりそうだ。購入後は、その光沢を守るため、毎日磨き続けることになるかも? クリームクレンザーは細かなキズを付けるかもしれないので使い方に注意しましょう。



底面 樹脂 製品イメージ
底面もこのとおり鏡面加工済み本体は樹脂フリー。ステンレスを傷つけないよう、ビスに装着されているのを確認できるのみだパッケージ付属の製品イメージペーパー。“すべてをやわらかく包み込む”よりは、ド派手な印象の方が強い
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