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アズジェント、Gbitクラスのブレード型セキュリティーアプライアンスを発売

2002年06月19日 21時39分更新

文● 編集部 佐々木千之

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(株)アズジェントは19日、都内で記者発表会を開催し、Gbitクラスのスループットを持ち、ブレード型モジュール構造を採用した、米Crossbeam Systems社のセキュリティーアプライアンス『X40S(エックスフォーティーエス)』を7月に発売すると発表した。価格は最小構成で1180万円から。

『X40S』『X40S』

X40Sは、ISPやASPなどでの使用に耐えうるパフォーマンス、可用性を確保したセキュリティーアプライアンス製品。大規模なネットワークシステムにおいては、高スループット確保のため複数のファイアーウォールを冗長構成として使用することが多い。このような場合に、一般的には(複数の)ファイアーウォールの前後にロードバランサーを配置する“サンドウィッチ構成”をとることになる。しかし、ファイアーウォールを2台設置する場合はロードバランサーは2台×2の4台が必要で、コストがかかるだけでなくネットワーク構成が複雑になるという問題があったという。

アズジェント代表取締役社長の杉本隆洋氏アズジェント代表取締役社長の杉本隆洋氏

これに対し、X40Sは筐体内のスロットに“APM(Application Processing Module)”と呼ぶブレード型モジュールを追加(最大10枚)することでスループットを最大8Gbpsまで向上できる。また同様のブレード型モジュール“CPM(Control Processing Module)”によって複数のAPM間のロードバランシングが可能で、ロードバランサーを別途必要としない。X40Sは1台でファイアーウォール機能とロードバランシング機能を持つため、サンドウィッチ構成と比較して、設置時間は約6分の1、設定は約4分の1、価格も同クラスの製品の約2分の1で済むという。なお、ファイアーウォール機能は、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(株)の『VPN-1/FireWall-1』などのソフトウェアを使用する。X40SはLinuxで動作しており、基本的にはLinux対応のセキュリティーアプリケーションが動作する。APMごとに異なるアプリケーションを動作させることもできるという。

X40Sはブレード型モジュールの追加によって柔軟な構成が可能
X40Sはブレード型モジュールの追加によって柔軟な構成が可能

X40Sはインターフェースやモジュール、電源、冷却ファンなどはすべて多重化(ホットスワップ可)できるほか、1つのAPMが故障したときにほかのAPMにダイナミックに処理を移すといった動作も可能で、99.999%の稼働率が確保できるとしている。

JavaベースのX40S管理ツールの画面
JavaベースのX40S管理ツールの画面

サイズは幅444.5(19インチラックサイズ)×奥行き444.5×高さ761mmで、重さは最大86kg。価格はAPM×1、CPM×1、NPM(Network Processing Module)×1、電源ユニット×2という最小構成で1180万円から。ブレード型モジュールの単体価格は380~500万円となっている。

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