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第1回ロボットサロン開催――ロボット関係者の交流の場がオープン

2002年06月13日 03時45分更新

文● 編集部 矢島詩子

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12日、秋葉原・ぷらっとホーム(株)店舗6FのVIPルームにて、“第1回ロボットサロン”が開催された。このサロンはロボット関係者の交流の場として設けられた会で、会長は衆議院議員の小野晋也氏。企業関係者、学識研究者などが集まり、ロボットに関する最新情報の紹介やロボット研究の第一人者である東京工業大学の森政弘名誉教授と東北大学大学の中野栄二教授らによる対談、参加者の意見発表などが行なわれた。

ロボットサロンの開催について話す小野議員。手前の赤いロボットは小野議員が韓国で購入してきた、米タイガー・エレクトロニクス社が販売している英語を話すロボット。

小野議員は開会の挨拶として、「ロボットは機械であると同時に文化でもあり、人々の生活を変える力を持っている。ロボットをみんなで育てあげることができれば、日本はロボット産業において歴史に大きな足跡を残すに違いない」と述べた。

また、“ロボット・ニュース・アラカルト”として、ロボットに関する情報を、小野議員と(株)オーム社『ロボコンマガジン』編集長の先川原正浩氏が解説。19日から福岡と韓国・釜山で開催される“ロボカップ2002”では、二足歩行ロボットがサッカーで競うという。

小野議員は現在日本政府で進めているロボットへの取り組みについて説明。経済産業省・厚生労働省・総務省・内閣府の関係者による“介護ロボット関係省庁連絡会”が発足し、2004年に介護ロボットを家庭や施設に導入させるという目標のもとで情報交換を行なっているという。

“ロボット・ビッグ対談”の模様。左は東北大学の中野栄二教授、右は東京工業大学の森政弘名誉教授

さらにメインイベントとして、東京工業大学の森政弘名誉教授と、東北大学の中野栄二教授の“ロボット・ビッグ対談”が行なわれた。
「ロボットと人間を比べてみると、ロボットも人間もできるということと、ロボットでないとできないというところもある。介護については人間でないとできないところもあって、どこまでやらせるかが問題」(森名誉教授)。
「ロボットを作ろうと思えば作れるが、(本体が)大きくなってしまう。いいものが出来たとしてもキープしていくのが大変」(中野教授)
など、ロボット研究の問題点について語られた。

この会は、毎月第2水曜日に開かれ、ロボットに興味を持つ企業関係者や研究者の交流の場として継続・発展させていくという。

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