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リコー、デジタル複合機『imagio Neo C240』など新製品5機種を発表

2002年06月11日 15時53分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)リコーは10日、ネットワークプリンター、スキャナー、ファクス、コピー機能を備えた業務用のデジタル複合機『imagio Neo C240』シリーズと『imagio Neo C320』シリーズを、17日に発売すると発表した。併せて、タンデム方式のA3カラーレーザープリンター『IPSiO Color 7100』を20日に、A3カラーレーザープリンター『IPSiO 6500』と『IPSiO 6000』を7月10日に、それぞれ発売すると発表した。

imagio Neo C240/C320

imagio Neo C240/C320は、同社の“imagio Neo”シリーズのカラーモデルとして新たにラインアップする製品。従来機種に搭載していた、幅215×縦85mmで640×240ドット表示が可能な液晶タッチパネルを採用し、操作性を向上させているほか、感光体のベルト化や現像ユニットの縦列化、垂直搬送技術などの採用によって省スペース化を図り、モノクロ機と同等の設置スペースに設置できるという。

imagio Neo C240/C320imagio Neo C320

C240シリーズは、A4用紙でカラー毎分8枚、モノクロ毎分24枚の出力が可能で、C320シリーズは、カラー毎分10枚、モノクロ毎分32枚の出力が可能。C240/C320の両機種ともに、コピー機能のみのモデルと、プリンター機能を標準で搭載する“モデル5”、プリンター機能とスキャナー機能を標準で搭載する“モデル75”、それらに加えてファクス機能を標準で搭載する“モデル765”という4モデルをそれぞれ用意している。価格は、C240が89万円から、C320が99万円から。

パネル
操作用の液晶タッチパネル

スキャナー機能は、A4用紙を200dpiの解像度で読み取った場合、両機種ともにフルカラーで毎分23枚、モノクロで毎分42枚の読み取りが可能。読み取り解像度は、100/200/300/400/600dpiから選択できる。また、スキャナー機能で読み取った原稿を、パソコンを介することなく直接電子メールの添付ファイルとして送信できる機能“スキャン to E-Mail”を備えている。添付ファイル形式は、TIFF、JPEG、PDFから選択できる。これによって作業効率を向上でき、ファクスの送信業務を電子メールに置き換えることで、通信費を削減できる。

省スペース化
感光体のベルト化や現像ユニットの縦列化、垂直搬送技術などの採用によって省スペース化を図り、設置スペースをモノクロ機と同程度まで縮小した

プリンター機能における最大出力解像度は1800(相当)×600dpi。書き込みを行なうレーザーダイオードの小径化により、出力解像度を向上させているという。標準で、双方向パラレルポートと、100BASE-TX対応のLANポートを備える。プロトコルはTCP/IP、NetBEUI、IPP、IPX/SPX、AppleTalk(EtherTalkのみ)に対応している。オプションでIEEE1394に対応するほか、IEEE802.11bに準拠した無線LANにも対応する。同社のプリンター言語“RPCS”を採用し、オプションでAdobe PostScript 3にも対応する。

コピー機能では、A4用紙の場合、ファーストコピーの速度がモノクロで7.8秒、カラーで18秒以下。連続コピーは、C240の場合モノクロが毎分24枚、カラーが毎分8枚、C320の場合モノクロが毎分32枚、カラーが10枚出力可能となっている。オプションの『フィニッシャー』を装着することで、丁合や仕分け、ステープル、パンチ穴開けなどの自動処理も行なえる。

また同製品は、環境への影響にも配慮している。具体的には塩化ビニルを利用しない電源コードなどを採用して塩化ビニルの利用率を低減させたほか、プリント基板に部品などを実装するための鉛はんだや、クロム含有亜鉛メッキ鋼板の利用量を削減しているという。

最大原稿サイズはA3。最大消費電力は1500Wで、最小9W。気温23度の環境下で、ウォームアップにかかる時間は約99秒。本体サイズは、幅550×奥行き670×高さ781mm、本体重量は約85kgとなる。

さらに、プリントコントローラー『RiNEO』のAPIを、同社が提携しているシステムインテグレーターに公開するという。これによってさまざまなカスタマイズが可能になり、顧客ごとのニーズや環境に柔軟に対応できるとしている。

IPSiO Color 7100

IPSiO 7100は、CMYK4色のプリントエンジンを連動させることにより、1回の動作で4色印刷を行なう“4連タンデムエンジン”を搭載するA3カラーレーザープリンターの新製品。価格は39万8000円。

IPSiO Color 7100
IPSiO Color 7100

A4用紙で、カラー毎分24枚、モノクロ毎分32枚の出力が可能。ファーストプリントはカラーで12秒、モノクロで9秒。最大出力解像度は1200×1200dpi。ランニングコストは、A4用紙で各色5%、合計20%のフルカラー原稿を印刷した場合は1枚約12円、モノクロ印刷の場合は約3円。フィニッシャーの装着により、丁合や仕分け、ステープル、パンチ穴開けなどの自動処理が可能で、チラシやカタログ、報告書などの印刷に役立つという。

標準で、双方向パラレルポートと100BASE-TX対応のLANポートを備える。オプションで、IEEE1394にも対応する。プリンター言語には“RPCS”を採用し、オプションでAdobe PostScript 3にも対応する。オプションの『アカウント拡張モジュール』と標準添付のユーティリティーソフト『Ridoc IO Admin』により、ユーザーごとにカラー/モノクロの印刷制限の設定を行なえる。カラー出力が必要なユーザーにのみ出力権限を与えることにより、コストの削減が行なえるという。

消費電力は最大約1200Wで、省エネモード時の消費電力は約15W。気温23度の環境下で、ウォームアップにかかる時間は約119秒。本体サイズは幅575×奥行き678×高さ715mmで、重さは約83kg。本体内蔵のメモリーは32MB SDRAMで、最大384MBまで搭載可能となっている。

IPSiO Color 6500/6000

IPSiO Color 6500/6000は、感光体のベルト化や現像ユニットの縦列化などによって小型化を図った、新開発の4サイクルエンジンを採用したA3カラーレーザープリンターの新製品。1回の動作で4色印刷を行なう4連タンデムエンジンに対して、4サイクルエンジンは、CMYK4色のプリントエンジンを1回ずつ、計4回動作させるもの。A4用紙でカラー毎分8枚、モノクロ毎分36枚を出力可能な上位モデル6500と、カラー毎分8枚、モノクロ32枚の普及モデル6000の2機種を用意している。価格は、6500が27万8000円で、6000が23万8000円。

IPSiO Color 6500
IPSiO Color 6500

最大出力解像度は1800×600dpi。100BASE-TX対応のLANポートとUSB 2.0ポートを標準で搭載している。プロトコルはTCP/IP、NetBEUI、IPP、IPX/SPX、AppleTalk(EtherTalkのみ)に対応している。オプションで、IEEE802.11bに準拠した内蔵型無線LANカードにも対応する。オプションの、本体の上部に設置する省スペースフィニッシャーにより、本体の設置スペースを広げることなく、ステープルやソートの自動処理が可能。プリンター言語は“RPCS”を採用し、オプションでAdobe PostScript 3にも対応する。また、オプションの『アカウント拡張モジュール』と標準添付のユーティリティーソフト『Ridoc IO Admin』により、ユーザーごとにカラー/モノクロの印刷制限の設定を行なえる。

消費電力は最大約1200Wで、最小13.5W。気温23度の環境下で、ウォームアップにかかる時間は約99秒。本体サイズと重量は、6500が幅636×奥行き670×高さ590mmで約59kg、6000が幅540×奥行き670×高さ470mmで約56kgとなっている。本体内蔵のメモリーは標準で32MB SDRAMを搭載し、最大384MBまで搭載可能となっている。

日本No.1のソリューションパートナーを目指す

発表会において、同社常務取締役販売事業本部長の松本正幸氏は、「世の中の変化に対応し、今後、さらなる顧客起点を目指し、ナンバーワンのソリューションパートナーとなる」と述べ、「具体的には、顧客満足を得て、要望に対応するといった基本的なことを踏まえた上で、顧客が気付いていないことも提案できるという、“顧客に聞く企業”から“顧客に提案する企業”を目指していきたい」と語った。

同社常務取締役販売事業本部長の松本正幸氏
同社常務取締役販売事業本部長の松本正幸氏

また同氏は「最近は、カラードキュメント対するニーズが大変多くなってきた。プリンターやコピー機も、カラー化が加速的に進んで来るであろうと考えている。この状況に際して、コストの削減など業務課題の解決に向けた施策を提供していく」とした。

今回発表したimagio Neo C240/C320の、他社製品との差別化について、同社販売事業本部画像システム事業センターの画像I/O推進室画像/DSシステムグループ係長である山根浩一氏に尋ねたところ「顧客にリサーチをしたところ、カラーデジタル複合機はモノクロ機に比べて価格が高く、サイズが大きく、また機能が複雑で使いづらいという回答を得た。そこで、モノクロ機と同等の価格と本体サイズ、そして操作性を提供できる同製品を開発した」という答えが返ってきた。

同社では、今回発表した製品の月販台数について、imagio Neo C240/C320は8機種で6000台、IPSiO Color 7100は1000台、IPSiO Color 6500/6000は1500台とそれぞれ見込んでいる。

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