MP3が普及し始めた初期から高い人気を誇っているものの1つに、米MusicMatchが開発した「MP3 JUKEBOXシリーズ」(国内販売元:住友金属システムソリューションズ)がある。今回バージョンアップを行い、「MusicMatch MP3 JUKEBOX 6 サラウンド」として登場した。
音に広がりと奥行きを感じる
優秀なサラウンド機能
図1 「MusicMatch MP3 JUKEBOX 6 サラウンド」のメイン画面。 |
図2、3 バーチャルサラウンドを実現する「QMax」のコントロールインターフェイス。設定をプリセットとして保存できるので、好みの音に仕上がったらぜひ登録しておこう。 |
実際に利用してみると、QXpanderでは音が横に広がり、QVerbでは音がスピーカよりも後方から届く感じが十分に味わえる。ホンモノの5.1chスピーカ環境と比較するのは酷だが、いま使っている普通のステレオスピーカでもソフトウェアを追加するだけでここまでサラウンド感が得られるのだから、コストパフォーマンスは高い。ヘッドフォンで聴く場合はQXpanderを利用することで、頭の中で音が鳴っているように感じる「頭内定位」が幾分解消され、スピーカで聞くのに近い感覚を得られるのがメリット。QBassとQSizzleは、入力/出力音量に周波数帯と調節できる項目が豊富なので、低音を強めに出して厚みのある音を出す、あるいは高音を強調してにぎやかな音にするなど、好みに合わせた演出が楽しめる。
MP3エンコーダ/プレーヤの基本機能を見てみると、MP3エンコードに利用されるのは定番のFraunhofer IIS製エンジンで、音楽CDからの変換のほか、ライン/マイク入力からの音を直接MP3ファイルとして記録できる。さらに、WMA形式へのエンコードと再生も可能だ。曲情報の取得は、アーティスト名や曲名に2bytes文字(日本語など)が利用できるCDDB2に対応する。ライン/マイク入力のMP3変換では、開始/終了時間を指定しての録音ができるので、ラジオなどからのエアチェックにも活用できそうだ。エンコードしたデータはすべて「MY LIBRARY」として登録され、そこから聴きたい曲だけを選択してプレイリスト(M3U形式)を作成できる。
図4 音楽のジャンルから局が探せるインターネットラジオ機能。登録されている局の数が膨大で、聴き応えは十分。 |
また、インターネットラジオを聴くための「musicmatch RADIO」機能も搭載されている(図4)。1万6000局以上のインターネットラジオ局が登録されており、Webサイトを探し回ることもなく、ソフトをインストールするだけで簡単に利用できるのはなかなか便利だ。
MusicMatch MP3 JUKEBOX 6はサラウンド機能が付属しないバージョン(4800円)も販売されている(QMax機能のみ後から追加する「QMax plug-in」も1500円でダウンロード販売されている)。価格差は1000円とわずかなので、これから購入するのならサラウンド機能を試してみてはいかがだろうか。
なお、海外ではMP3エンコードを高速化し、曲名やアーティスト名などを管理するTag機能を強化した「MusicMutch MP3 Jukebox 7.1」が発売されている。同社ではこちらも日本語化に向けて準備を進めている。
MusicMatch MP3 JUKEBOX 6 サラウンドの主なスペック | |
製品名 | MusicMatch MP3 JUKEBOX 6 サラウンド |
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OS | Windows 95 OSR2以上/98/Me/2000 |
CPU | MMX Pentium-166MHz以上(PentiumII-266MHz以上を推奨) |
HDD | 10MB以上 |
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