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アドビ、フォトレタッチソフトの最新版『Adobe Photoshop 7.0 日本語版』を発売

2002年04月23日 12時16分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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アドビシステムズ(株)は23日、フォトレタッチソフトの最新版『Adobe Photoshop 7.0 日本語版』(Macintosh版/Windows版)を5月下旬に発売すると発表した。

パッケージ
フォトレタッチソフトの最新版『Adobe Photoshop 7.0 日本語版』のパッケージ

Photoshopは、デジタル画像編集のプロフェッショナルスタンダードとして位置づけられるフォトレタッチソフト。今回発表されたPhotoshop 7.0は、これまで初心者向けソフト『Adobe Photoshop Elements』にのみ搭載していた画像閲覧機能“ファイルブラウザ”をフルバージョンとしては初めて搭載する。

Elementsのファイルブラウザは、画像をサムネイル表示するだけだったが、Photoshop 7.0のファイルブラウザ機能は、画像が保存されているフォルダをツリー表示する“ツリー表示”、選択したフォルダ内の画像ファイルをサムネイル表示する“サムネール枠”、選択された画像をサムネイルより大きく表示する“プレビュー枠”、選択された画像の解像度やビット数、キャプション、作成日などを表示する“メタデータ枠”という4つの表示領域で構成されており、サムネイル画像を見ながら画像ファイルの整理や取り出しが容易に行なえるようになっている。

さらに、画面右端の回転マークをクリックすると、選択した画像(複数選択も可)を90度単位で時計回り/反時計回り、もしくは180度単位で回転させることが可能。また、ファイルブラウザ上で、複数の画像に対し任意のランク付け(ABCやGOOD/NG、校正用/出力用など)をすることが可能で、ランクごとに画像ファイルをソートできる。なお、ランク以外にファイル名やファイルサイズ、解像度、作成日、修正日などでソートすることも可能。そのほか、サムネイル表示のサイズも、小/中/大/大(ランク付き)/詳細の5種類から選択できる。

また、複数の画像ファイル名を一括変更できるオプション“ファイル名をバッチで変更”が用意されている。サムネール枠上でファイル名を変更したい画像を選択し、“ファイル名をバッチで変更”画面でファイル名のフィールド設定を行ないOKボタンをクリックすると、設定にしたがってファイル名が一括変換される。例えばフィールド1に“Pasta”、フィールド2に“2桁のシリアル番号”(ファイル名に2桁の数字を昇順で追加するもの)と設定すると、選択した画像のファイル名が“Pasta01”“Pasta02”…というように自動的に変更される。

10歳若返る修復ブラシ
新機能“修復ブラシ”を利用してしわを除去している様子。修復途中は画面のように異なる色合いで表示されるが、上塗り後にカーソルを離すと周囲の色に合わせてカラー値/トーン値が自動調整され、その部分が分からなくなるほど美しく修復できる

新たに搭載する“修復ブラシ”は、画像内のゴミやキズ、斑点、しわなどを容易に除去できるツール。例えば、人物のしわを除去したい場合、まずしわのない部分をサンプリングし、それをしわのある部分に上塗りすることで、しわ部分の修復を行なえる。従来からあるコピースタンプツールは、サンプリングした部分の完全なコピーを生成するため、コピー先と色合いが異なってしまう場合があるが、修復ブラシは、コピー先に合わせてカラー値およびトーン値を自動調整するため、より自然な修復が可能となっている。

また、画像の特定範囲を指定すると、自動的にソースピクセルの陰影と照明状況を参照しながら範囲内の修復を行なう“パッチツール”も用意されている。例えば“なげなわ”などの選択ツールを利用して修復したい部分(しわの多い部分)を範囲指定し、カーソルアイコンをパッチツールに切り替えたまま範囲指定した部分を、しわのないきれいな肌の部分へドラッグすると、パッチツールがきれいな肌の部分をサンプリングして、範囲指定した部分をカラー値/トーン値を自動調整しながら上塗りする。逆に、肌のきれいな部分をパッチツールで選択し、しわの多い部分に反映させることも可能。

ペイントもラクラク
新ペイントエンジンにより、さまざまなペイント効果の画像を作成可能。また、ブラシパレットではブラシ設定を細かく調整できる

さらに新たなペイントエンジンを搭載し、ドライ/ウェットの2種類のブラシ効果を利用しながらパステル調や木炭調といったさまざまなペイント表現が可能。“草”や“葉”などの特殊効果も用意されている。また、“ブラシパレット”では、シェイプや傾き、間隔、散布といった属性を調整することで、カスタムブラシとして設定/保存できる。

そのほか、新搭載の“パターンメーカー”プラグインを利用すると、画像内で指定した部分を元にタイル状パターンを自動作成できる。“ゆがみ”プラグインも強化され、画像のピクセルをミックスし、その部分を炎や煙のようにゆがませる“乱流”ブラシを搭載する。

対応OSは、Macintosh版がMac OS 9.1/9.2およびMac OS X v10.13.Windows版がWindows 98/Me/2000/NT4.0/XP。価格はオープンプライスで、同社のオンラインショップサイト“アドビストア”での価格が9万6000円。アップグレード版の価格は2万5000円(アップグレードは同一プラットフォームのみ)。

なお同社は、アドビストアでの先行予約キャンペーンとして“どこでもアドビキャンペーン”を実施する。アドビストアでPhotoshop 7.0を予約したユーザーの中から抽選で50名に、アドビロゴ入りの『ポケットビット(POCKET BIT)』(ソニー(株)のUSBストレージメディアデバイス)をプレゼントするというもの。キャンペーン期間は本日23日から5月30日まで。

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