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“フォトエキスポ2002”開催──デジタルカメラ関連製品多数が出品

2002年03月22日 22時10分更新

文● 編集部 佐々木千之

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22日、東京・有明の東京国際展示場(東京ビッグサイト)において、写真関連製品の総合展示会“フォトエキスポ2002”が開幕した。フォトエキスポは、日本写真機工業会(JCIA)が開催していた“日本カメラショー”と日本写真映像用品工業会が開催していた“写真・映像用品ショー”が、1995年に1つになったもので、銀塩カメラ/デジタルカメラ関連ではアジアで最大規模の展示会。JCIAと日本写真映像用品工業会合わせて63社が出展している。会期は24日までの3日間で、入場料は無料。

フォトエキスポ2002は東京ビッグサイト西展示場で行なわれている
フォトエキスポ2002は東京ビッグサイト西展示場で行なわれている。なお、東展示場では“Macworld Conference & Expo/Tokyo 2002”が開催中

フォトエキスポ2002では、銀塩カメラ専業メーカーは別として、銀塩/デジタルの両方の製品を持つメーカーのブースでは、デジタル製品の展示スペースをかなり多く取っており、来場者へのアピール度も高い。カメラメーカー以外ではデジタルカメラやメディアのケース/バッグ、A3やA4のプリントアウトに合わせた額といった周辺用品、またセイコーエプソン(株)のプリンターの展示が大人気となるなど、一般ユーザー向けカメラの主役はデジタルカメラに完全に移った格好となっている。本稿ではデジタルカメラ関連の新製品に注目して紹介する。

デジタルカメラ関連では、2月の“PMA2002”(米国最大の写真関連展示会)や先週まで開催されていた“CeBIT 2002”で、各社が披露した新製品や、国内で発表済みだが発売前という製品を多数展示していた。まったくの新発表の製品はないものの、日本の一般ユーザーが触れることができる機会はこれが初めてということで、説明員に熱心に質問する姿が多く見られた。

シグマの一眼レフデジタルカメラ『SD9』
シグマの一眼レフデジタルカメラ『SD9』

(株)シグマが参考出品しているのが、米国のベンチャー企業Foveon(フォビオン)社が開発した、新方式のCMOSイメージセンサー『Foveon X3』を搭載する一眼レフタイプのデジタルカメラ『SD9』だ。CCDなどのイメージセンサーが、カラーフィルターを使ってセンサーの1セルあたり1色ずつデータ化し、数セル分(RGB3色)のデータを総合して1ピクセル分の情報を作っているのに対し、Foveon X3イメージセンサーは、1セルに3階層(RGB3色分)の光センサーを持っている。このため、同じ面積の他方式のイメージセンサーよりも高解像度で鮮明な画像が得られるとしている。イメージセンサーの有効画素数は約343万画素×3(Foveonの表記による)、記録画素数は2268×1512ピクセルとなっている。発売時期や価格については未定としており、商品化は年末ないし年度末くらいになりそう。

SD9が搭載する米FoveonのFoveon X3
SD9が搭載する米FoveonのFoveon X3。現在Foveon X3の採用を表明しているのはSD9だけのため、共同開発製品かと思ってシグマの説明員に尋ねてみたが、特に共同開発や資金援助をしているわけではないとのこと
シグマブースにあった、Foveonのイメージセンサーの仕組みを示すパネル
シグマブースにあった、Foveonのイメージセンサーの仕組みを示すパネル

シグマ以外の一眼レフデジタルカメラでは、(株)ニコンが2月に開発表明した最上位機種『Nikon D100』、富士写真フイルム(株)が1月に発表し6月に発売予定の『FinePix S2 Pro』と、有効画素数が600万画素以上のイメージセンサーを搭載した製品を参考出品していた。

(株)ニコンが2月に開発表明した、一眼レフデジタルカメラ『Nikon D100』
(株)ニコンが2月に開発表明した、一眼レフデジタルカメラ『Nikon D100』。横23.7×縦15.6mmの、総画素数631万(有効画素数610万画素)CCDイメージセンサーを搭載する。現行の一眼レフデジタルカメラ『Nikon D1』の上位機種となる予定だが、発売時期や価格は未定。ニコンブースのステージでD100の概要を説明する際には大きな人だかりとなっていた
富士写真フイルム(株)が6月に発売を予定している一眼レフデジタルカメラ『FinePix S2 Pro』
富士写真フイルム(株)が6月に発売を予定している一眼レフデジタルカメラ『FinePix S2 Pro』。APSサイズ(横23×縦15.5mm)の有効画素数617万画素“第3世代スーパーCCDハニカム”を搭載し、記録画素数では1000万画素以上になるという
富士フイルムがS2 Proと同時に発表し、4月中旬に発売予定の『FinePix F602』
富士フイルムがS2 Proと同時に発表し、4月中旬に発売予定の『FinePix F602』。縦型ボディーの『FinePix F601』と同じ、有効画素数310万画素の第3世代スーパーCCDハニカムを搭載する。640×480ドットで毎秒30枚の動画撮影が可能
ドイツのライカ(Leica)社がPMAで展示した『ライカ DIGILUX 1』
日本シイベルヘグナー(株)は、ドイツのライカ(Leica)社がPMAで展示した『ライカ DIGILUX 1』を出品。松下電器産業(株)の『DMC-LC5』をベースとして基本的なハードウェア(光学系含む)は同じながら、画像表現の部分をライカがブラッシュアップしたという。CCDは400万画素、レンズは『ライカDCバリオ・ズミクロン7-21mm f2-2.5 ASPH』ズームレンズを備えている。5月発売予定で価格は未定
500万画素CCDを搭載して4月上旬に発売予定の『DIMAGE 7i』
薄型軽量の3倍ズーム付きコンパクトデジタルカメラ『DIMAGE X』がスマッシュヒットとなったミノルタ(株)は、500万画素CCDを搭載して4月上旬に発売予定の『DIMAGE 7i』を展示。従来機『DIMAGE 7』から“i”一字違いだが、動作が格段に高速化し、フォーカス性能も向上したという。価格は15万5000円

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