サン・マイクロシステムズ(株)は11日、米サン・マイクロシステムズ社が現地時間の8日、米マイクロソフト社を相手取って独禁法違反の民事訴訟を起こしたと発表した。これは、マイクロソフトが独占的地位を不法に乱用してサンとJavaプラットフォームに不利を招いたとして、2001年6月に連邦高等裁判所が有罪判決を下したことを受けて、マイクロソフトの不法行為によってもたらされた競争上ならびに経済的な損害の賠償を求めるもの。
同社は訴状で「マイクロソフトが以下のような反競争的行為に広くかかわっている」としている。
- Javaプラットフォームの断片化
- 互換性のないJava Runtime Environmentを市場に大量投入
- Javaと互換性のない製品の流通と使用を他社に強制
- サンのJava Runtime Environment配布経路を大幅に制限
- 互換性のあるJava Runtime Environmentを利用したJavaアプリケーションの開発を故意に妨害
- マイクロソフトがJava Runtime Environmentの無許可インプリメンテーションを配布したことによる著作権侵害
- マイクロソフトのソフトウェアと競合テクノロジー間に意図的に非互換性を生み出し、乗り換えコストを高めて消費者の選択肢を縮小
サンはこの訴訟で、マイクロソフトに対して以下の仮差止命令を出すよう求めている。
- サンのJavaプラグインの現行バイナリ・インプリメンテーションをWindows XPとInternet Explorerの一部として配布すること
- 別途ダウンロードを通じて行われているMicrosoft版Java Virtual Machineの配布を停止すること
さらにマイクロソフトに対し、固有のインターフェース、プロトコル、およびフォーマットの公開ならびに使用を許諾し、Internet Explorer、IIS ウェブサーバー、.Netフレームワークなどの製品へのバンドルをやめさせる永久差止命令も求めているという。