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2001年国内プリンター市場は1994年以来の前年割れ――ガートナー調べ

2002年03月08日 15時54分更新

文● 編集部

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ガートナー ジャパン(株)は7日、2001年国内プリンター市場出荷調査結果を発表した。それによると、ベンダー出荷台数は前年比5.8%減の773万台、金額では前年比11.1%減の4051億円となった。出荷台数減少の主な理由は、これまでパソコンとインターネットの普及に伴って順調に市場を拡大してきたインクジェットプリンターの出荷が初めて前年を下回ったことと、景気低迷による企業の投資抑制が挙げられる。

図1
2001年日本インクジェットプリンター市場(台数)

インクジェットプリンター市場では、1999年(前年比52.3%増)、2000年(同31.3%増)と好調な出荷が続いたが、2001年はパソコンの個人市場での新規需要の減退感と出荷台数の落ち込みが顕著となり、インクジェットプリンターの出荷台数も落ち込んだ。2001年の出荷台数は前年比6.6%減の626万台、金額で前年比16.4%減の1561億円。

図2
2001年日本ページプリンター市場(台数)

ページプリンター市場では、景気低迷による企業の投資抑制の影響を受け、前年とほぼ同じ、126万台の出荷台数となった。カラーページプリンターの出荷台数は、前年比21.2%増の16万6000台に留まった。一方、モノクロページプリンターは当初予想していたほどの出荷台数の減少は見られず、前年比2.5%減の109万台となった。

カラーページプリンターは、プリンター市場の中で唯一今後の成長が期待されている分野であり、価格の低下が続いていることから、モノクロプリンターと比較して、割安感が出てくれば、モノクロからカラーへの置換えが一気に進む可能性もあるとしている。しかし、景気の先行きが不透明であり、カラープリンターのランニングコストは依然として高いため、2002年に市場が大きく拡大する可能性は低いと同社は見ている。

2002年の日本プリンター市場について、同社では、ほぼ2001年と同規模の市場になると見ている。インクジェットプリンター市場では、買い替え需要が中心になり、大きく伸びる要因がない。デジタルカメラなどの普及から、プリンターで写真を印刷するのが当り前になるには、まだ時間がかかりそうである。ビジネス市場では、景気低迷が続いており、企業の設備投資回復の兆しはまだ見えない。

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