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学研、ビジュアルインターフェースで直感的な検索も行なえるCD-ROM百科辞典『新世紀ビジュアル大辞典』を発売

2002年02月27日 01時42分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)学習研究社は26日、同社が1998年に発売した百科辞典『新世紀ビジュアル大辞典』をベースに、“マルチメディア図鑑”や“音楽ライブラリ”などを加え、約11万項目のコンテンツを収録した百科辞典ソフト『新世紀ビジュアル大辞典』を発売すると発表した。Windows版を3月7日に、Mac OS版を4月上旬に発売する予定。価格は各9800円。発売と同時に、インターネット上の教育情報データベースサイト“デジタル百科情報サービス”を開設し、製品を購入したユーザーに対して、インターネット上のデータベース検索サービスを提供する。

『新世紀ビジュアル大辞典』『新世紀ビジュアル大辞典』

併せて、幼児・児童教育ソフト“学研ホームソフトシリーズ”の新作『はなまるきっず・はじめてクリック!』『はなまるきっず・幼児の生活習慣』『ゲームで知能開発』『新あそんであいうえお』の4点も発表した。WindowsとMac OSの両OSに対応する。価格は、各4800円。

11万2000語を収録する百科辞典ソフト『新世紀ビジュアル大辞典』

新世紀ビジュアル大辞典は、11万2000語の項目を収録した百科辞典ソフト。人物事典、地理事典、動・植物事典、科学事典、文化事典、美術・音楽事典、学術用語辞典、生活事典などの百科項目を約6万4000語。また国語辞典、カタカナ語辞典、用字用語辞典、用例辞典、和英辞典、ことわざ辞典、名称辞典、現代用語辞典といった国語項目を約4万8000語収録している。項目は、同社オリジナルの検索エンジン『GDBase Ver.1.1』で検索できる。同エンジンでは、全文検索、全後方一致検索などの検索機能に加えて、電子辞典ソフト『楽しむ辞典』シリーズなど同社製の辞書ソフトのコンテンツや、ウェブ上のデータベースなどを、串刺し検索できる機能を備えている。また、同ソフトには百科辞典のほか“マルチメディア図鑑”や“音楽ライブラリ”、“すぐ役立つ実用知識”などを収録している。

GDBase Ver.1.1と検索ウィンドウ
GDBase Ver.1.1と検索ウィンドウ

文字入力による項目の検索のほか、ビジュアルインターフェース“新世紀カラーメニュー”を搭載している。これは、年表(“いつ”)、マップ(“どこ”)および人名(“だれ”)から、見出し語の検索を行なえるというもの。各項目は“日本”と“世界”に分かれており、年表検索では、時代別の日本史年表と世紀別の世界史年表を、地図検索では、カラー版の日本の都道府県別地図と大陸別世界地図を、それぞれ用意している。これにより、項目をクリックするだけで、直感的な検索を行なえるという。また、人名検索では、画面に表示されるの50音キーボードから頭文字をクリックして、人名の一覧から人物の検索を行なえる。マルチメディア図鑑、音楽ライブラリ、すぐ役立つ実用知識も、同メニューからコンテンツ別に検索できるようになっている。

新世紀カラーメニュー
新世紀カラーメニュー

マルチメディア図鑑には、同社製品『学研の図鑑』から、“動物”“昆虫”“花”の素材を、約1万点収録している。ビジュアルによる項目から検索を行なえ、各項目ごとに写真のほか、動画や鳴き声の音声なども収録している。

マルチメディア図鑑
マルチメディア図鑑

音楽ライブラリには、世界各国の伝統音楽や国歌のほか、『津軽じょんがら節』や『秩父音頭』など日本の民謡を収録しており、都道府県別に検索できる。また、『ビバルディ』や『バッハ』などの作曲家の代表曲も収録している。

すぐ役立つ実用知識には、漢字の筆順のムービーや、手紙の例文、スピーチの文例、冠婚葬祭の儀礼作法や西暦・和暦の対照表、カラーコードと併せて色の名前を収録した“色名350”など、さまざまな知識についてのコンテンツが収録されている。

また、各項目の説明文の中には、約1万2000項目のウェブリンクを備えている。同社のインターネット上のデータベースサイト“デジタル百科情報サービス”にジャンプして、情報の検索を行なえる。データベースには、車のデータベース“世界の名車”など、ソフトに収録した項目以外も収録する予定。また、教育に関するコンテンツを収録したデータベース“学習百科辞典”のほか、“学研電子辞典シリーズ”や“学研図鑑データベース”などを、順次追加するとしている。

同製品の動作環境は、対応OSがWindows 98/98SE/Me/NT 4.0/2000/XP、CPUはPentium以上、メモリーは24MB以上、HDDの空き容量は、検索ソフトのインストールだけなら10MB以上、辞書データのフルインストールには、400MB以上の空き容量が必要となっている。辞書のデータは、CD-ROMから検索することも可能。また、800×600ドット、6万5000色表示以上のディスプレーが必要となっている。

ゲームを通して学習できる幼児向け学習ソフト『学研ホームソフト』

同日付けで発表した、『学研ホームソフト』シリーズの新作4点は、3歳以上(『ゲームで知能開発』は5歳以上)の幼児を対象にした学習ソフトとなっている。各製品の内容は以下の通り。

『はなまるきっず・はじめてクリック!』『はなまるきっず・はじめてクリック!』

『はなまるきっず・はじめてクリック!』は、“あめふり だいすき”、“かずの じどうはんばいき”など6つのコンテンツを収録しており、幼児にクリック、ダブルクリック、ドラッグなどといったパソコンの基本操作や、保存・再生・消去の概念を教えられるという学習ソフト。

“きせかえファッションショー”。キャラクターをクリックすると衣装が変わり、カメラをクリックすると写真が撮れる
“きせかえファッションショー”。キャラクターをクリックすると衣装が変わり、カメラをクリックすると写真が撮れる

具体的には、たとえば“きせかえファッションショー”では、画面内のキャラクターをクリックするとキャラクターの衣装が変わり、“カメラ”ボタンをクリックすれば、そのキャラクターを写真に収められる。写真はフォルダーで“保存”や“削除”などを行なえる。これによって、保存や消去の概念を教えるという。

『はなまるきっず・幼児の生活習慣』は、あいさつや片付け、交通安全など、就学前に必要な生活習慣を身につけるための学習ソフト。“げんきにあいさつ”や“ピカピカはみがき”など6つのコンテンツを収録しており、ソフトで遊んだ後、子供に対する働きかけかたを掲載した親用のガイドブックも付属する。

なお、はじめてクリック!と、幼児の生活習慣には、GUIの操作を体験的に身につけられるという学習用ランチャー“はなまるデスクトップ”を搭載している。これは、画面上に子供向けの仮想のデスクトップを表示し、ソフト内のコンテンツや、ウェブブラウザーを起動できるというもの。それぞれのアイコンが、アニメーションと音声で、操作方法を教えてくれるようになっており、一定時間が経過すると休憩を呼びかけるメッセージも表示する。親が、子供のレベルに応じた学習環境を設定することも可能。さらに、子供向けにカスタマイズしたウェブブラウザー『Internet Explorer 6 はなまるバージョン』も付属する。

『新あそんであいうえお』は、同社製品『あそんであいうえお』のバージョンアップ版で、ひらがなの学習のほか、カタカナの学習コンテンツを備えた。ソフトには、“ひらけ あいうえお”や“ならべて カタカナ”など6つのコンテンツを収録している。3歳以上の児童が対象で、文字の正しい形、書き順、読み方を身につけられるという。

『ゲームで知能開発』は、同社製品『あそんで知能アップ』のバージョンアップ版。ソフトには“おぼえて モンキッズ”や“みつけてチューチューズ”など8つのゲームを収録しており、“覚える力”や“組み立てる力”、“判断する力”、“見分ける力”、“筋道をつけて考える力”などを、それぞれのゲームを通して身につけられるとしている。

各ソフトの対応OSは、Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP、Mac OS 8.5以上。Windowsでの動作環境は、Pentium II以上のCPUと、各OSの動作に必要なメモリー、読み込み4倍速以上のCD-ROMドライブ、およびサウンドカードと、6万5536色表示以上のディスプレーが必要。Mac OSでの動作環境は、PowerPC G3以上のCPUと、32MB以上のメモリー(64MB以上を推奨)、読み込み4倍速以上のCD-ROMドライブと、3万2000色表示以上のディスプレーが必要となっている。

辞典の中だけで閉じずに、ネットとも連携する百科辞典ソフト

同社デジタルコンテンツ&ネットワーク事業グループ兼情報システム部取締役の小林宏夫氏
同社デジタルコンテンツ&ネットワーク事業グループ兼情報システム部取締役の小林宏夫氏

今回発表した新製品に関して、同社デジタルコンテンツ&ネットワーク事業グループ兼情報システム部取締役の小林宏夫氏は「教材などのデータベース化は昔からやってきた。2005年にはすべての学校にパソコンとインターネットが導入されることもあり、本格的にeラーニングの時代が始まると考えている。新世紀ビジュアル大辞典は、基本的に事典の中だけで閉じずに、ネットとも連携してゆく。新しいデータを定期的に追加したり、ユーザーだけが利用できるウェブサービスなども計画しており、同製品は、学研の情報サービスの核として行こうと考えている」と述べた。

同社デジタルコンテンツ事業部デジタルコンテンツ編集出版室編集長の中島徹氏
同社デジタルコンテンツ事業部デジタルコンテンツ編集出版室編集長の中島徹氏

また学研ホームソフトシリーズについては、同社デジタルコンテンツ事業部デジタルコンテンツ編集出版室編集長の中島徹氏が「これらのソフトに収録しているコンテンツは、同社が発行している雑誌の付録CD-ROM用に作ったもので、好評だったものを収めた。子供向けのエデュテイメントは下火の傾向にあるが、学研のコンテンツは、大きくアピールしていけるだろう」と語った。

同社では、新世紀ビジュアル大辞典の売り上げを初年度2万本、学研ホームソフトシリーズ新作4点の売り上げを初年度各1万本と、それぞれ見込んでいる。

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