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イーピー、“epサービス”を発表――番組内容やSTBを公開

2002年02月22日 18時32分更新

文● 編集部 田口敏之

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イーピー(株)は21日、BS/東経110度CSデジタル放送を中心に、放送と通信、および蓄積番組を融合したサービス“ep(イーピー)サービス”を、4月に開始すると発表した。

ep放送の主な出演者。epプラザの番組“ACTIVE主義”の司会を務める別所哲哉と遠藤久美子や、ゴローチャンネル“テレビヒキダス”の司会者野口吾郎と石山愛子、“よっ写! フォトコン”に出演する本杉美香(C.C.ガールズ)などが登場した。一番左は、ゴローチャンネル内“ウルバラM78”の主人公ウルトラマンピクト
ep放送の主な出演者。epプラザの番組“ACTIVE主義”の司会を務める別所哲哉と遠藤久美子や、ゴローチャンネル“テレビヒキダス”の司会者野口吾郎と石山愛子、“よっ写! フォトコン”に出演する本杉美香(C.C.ガールズ)などが登場した。一番左は、ゴローチャンネル内の番組“ウルバラM78”の主人公ウルトラマンピクト

epサービスは、HDDや56kbpsのモデムを内蔵する専用のSTB(セットトップボックス)である『epステーション』を利用して、無料で提供する東経110度CSデジタル放送チャンネル“ep放送”や、有料で提供する“蓄積番組”を視聴できる。蓄積番組とは、STBのHDD内に自動的に蓄積・更新されるCSデジタル番組群で、ジャンルごとに、ep放送とは異なるさまざまな番組を用意している。好きな時間に好きなコンテンツを視聴できるのが特徴。

蓄積番組の例としては、(株)三井住友銀行が提供するマネーコンサルティング番組“SMBC月刊マネー&ライフ”や、エイベックス(株)の音楽情報番組“area avex plus”などがあり、21日現在で、ショッピング、生活・地域情報、金融・トレーディング・保険、教育・共用、趣味・エンタテインメント、予約・チケッティングなどのジャンルに分かれて、合計28以上の番組が用意されている。またインターネットと連動して、番組で画面に表示されるメニューから、ショッピングやチケットの予約、ネットバンキングや番組参加なども行なえる。セキュリティーのための認証/暗号技術には、“TLS(Transport Layer Security)”プロトコルを採用している。なお蓄積番組は、基本的に毎日更新されるが、1日前までならさかのぼって視聴できる。

epプラザ内の番組“e(いー)夢見ろよ”。ep放送をショートコント風に紹介するという。出演者は(左から)カリカナタ、柳沢慎吾、富永美樹
epプラザ内の番組“e(いー)夢見ろよ”。ep放送をショートコント風に紹介するという。出演者は(左から)カリカナタ、柳沢慎吾、富永美樹

ep放送は4月1日に放送を開始し、蓄積番組は5月から段階的に提供を開始する。ep放送は“055チャンネル(epプラザ)”と“056チャンネル(ゴローチャンネル)”という2つのチャンネルで構成されている。“epプラザ”は、各ジャンルごとに蓄積番組を紹介するカタログ的な内容となっている。一方“ゴローチャンネル”は、生活情報やエンターテイメントを提供し、蓄積番組との連携を主体とした内容となっている。epプラザとゴローチャンネルは、市販のBS/東経110度CSデジタル放送チューナーでも無料で視聴できるが、蓄積放送の視聴はできない。

epステーションでは、電子メールの送受信も行なえる。文字入力はリモコンで行なえるが、専用のキーボードも発売する予定。

epステーション専用キーボード。リモコン代わりになる。価格や発売時期に関しては未定
epステーション専用キーボード。リモコン代わりになる。価格や発売時期に関しては未定

またepステーションは、どの機種もHDDの容量の最低20GBは、蓄積チャンネルの自動蓄積用スペースにすることが定められており、それ以外の容量はユーザーエリアとして、BS/CSデジタル放送の録画などに利用できる。家族1人1人の専用エリア“myルーム”の設定も行なえ(4人分まで設定可能)、よく見る蓄積番組を“お気に入り”として登録しておける。また、SDメモリーカード/マルチメディアカード(MMC)スロットを搭載し、デジタルカメラで撮影した画像(JPEG形式)や音声(AAC形式)の記録と再生、および電子メールへの添付、または添付ファイルの保存などを行なえる。

epステーションは5月17日に、『EP-T100』『EP-P100』『EP-S100』『EP-V100』の4機種を発売する。

EP-T100
EP-T100

『EP-T100』は前面に大型の液晶パネルを搭載し、SDメモリーカード/スマートメディアスロットを備えている。HDDの容量は60GBで、高精細画質の番組で約4時間、現行のTV相当の標準画質の番組で約10時間の録画が可能。インターフェースは、D4端子、S映像端子、ビデオ出力端子、音声出力端子、デジタル音声出力端子、i.LINK端子などを備える。消費電力は40Wで、本体サイズは幅370×奥行き334×高さ78mm、価格は7万9800円。

EP-P100
EP-P100
P100のリモコン。数字ボタンの配列が、携帯電話と同じものになっている。デザインも携帯電話に類似しているEP-P100のリモコン。数字ボタンの配列が、携帯電話と同じものになっている。デザインも携帯電話のインターフェースに類似している

『EP-P100』は、携帯電話のインターフェースに類似したキー配列の“かんたんリモコン”が付属するのが特徴。SDメモリーカード/MMCスロットを備える。HDDの容量は60GBで、高精細画質の番組で約4時間、標準画質の番組で約10時間の録画が可能。インターフェースは、D4端子、S映像端子、ビデオ出力端子、音声出力端子、デジタル音声出力端子、i.LINK端子などを備える。消費電力は33Wで、本体サイズは幅430×奥行き339×高さ72mm、価格は7万9800円。

EP-S100
80GBのHDDを搭載しているS-100

『EP-S100』は、4機種の中で唯一80GBのHDDを搭載しており、高精細画質の番組で約6時間、標準画質の番組で約15時間の録画を可能としている。また記録した番組を、TVの画面上でリストアップしてソートする機能を備えている。インターフェースは、D4端子、S映像端子、ビデオ出力端子、音声出力端子、デジタル音声出力端子、i.LINK端子などを備え、さらにBS/東経110度CS出力端子を備えており、D-VHSデッキなどで録画が可能。このほかSDメモリーカードスロットを備える。消費電力は34Wで、本体サイズは幅は360×奥行き270×高さ70mm、価格は8万3800円。

EP-V100
EP-V100

『EP-V100』はスマートなデザインの本体が特徴。60GBのHDDを搭載し、高精細画質の番組で約4時間、標準画質の番組で約10時間の録画が可能。インターフェースは、D4端子、S映像端子、ビデオ出力端子、音声出力端子、デジタル音声出力端子、i.LINK端子などを備える。また、SDメモリカード/MMCスロットを備える。消費電力は33Wで、本体サイズは幅430×奥行き339×高さ72mm、価格は8万3800円となっている。

なお、視聴に必要なパラボラアンテナは、BS/東経110度CSデジタル放送のものを利用できる(1万円前後)。ep放送の開始より、epステーション発売が遅れているのは、epサービスの実機デモンストレーションを店頭で公開し、販売店の店員と客の両方に、同サービスをよく知ってもらうためだという。

料金は、加入料3000円で会費(epサービス会費+ep放送視聴料)が1000円。なお、4月1日から7月19日までは“衝撃の110日間 デビューキャンペーン”として、加入料無料、会費無料(6月分まで)、先行予約特典としてVISAギフトカードをプレゼントする(4、5月契約者のみ)。

イーピー代表取締役社長の戸田長作氏
イーピー代表取締役社長の戸田長作氏

発表会の壇上で、イーピー代表取締役社長の戸田長作氏は「epは、リモコン以来のTVの革命。キーになるのは蓄積番組で、放送局から日々情報を送り込んでもらっておいて、番組と時間に関係なく、好きな時にボタン1つで呼び出して楽しめる。例えるなら、たんすの中にコンテンツがたくさん詰まっているイメージ。さらに、関連するサイトや番組と連動し、リモコンのボタン1つで複数のコンテンツの間を行ったり来たりできる。1+1で3以上の面白さを持つ、それがepの魅力」と語った。

同社では、2003年度の販売目標として累計100万世帯への導入を、2005年度には、累計300万世帯、1000万ユーザーの獲得を目標としている。なお秋頃には、ADSLやFTTHなど常時接続環境に対応した、epステーションの上位モデルを発売する予定。

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