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フルーク、分散型ネットワーク対応『OptiViewワークグループ・アナライザー』を発表

2002年02月21日 21時07分更新

文● 編集部 佐々木千之

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(株)フルークは21日、都内で記者発表会を開催し、分散型ネットワークの監視・解析ハードウェア『OptiView(オプティビュー)ワークグループアナライザー』を同日付けで発売・出荷開始すると発表した。価格は133万円からとなっている。

『OptiViewワークグループ・アナライザー』
『OptiViewワークグループ・アナライザー』

フルークは有線ネットワーク向けの、物理層およびネットワークプロトコルのテスター/アナライザー製品、作動電圧計やオシロスコープなどの計測器、校正器などの専門メーカー。親会社は米フルーク社で、ネットワーク関連の製品を扱う部門が、2000年5月に米フルーク・ネットワークス社として分離独立している。

OptiViewワークグループ・アナライザーの管理ツールの画面
OptiViewワークグループ・アナライザーの管理ツールの画面

フルークは、Ethernetで構築されたネットワークにおいて、OSI階層の1層から7層まですべてのプロトコルを監視・解析できるソフトウェア/ハードウェア製品ファミリーである“OptiViewネットワーク解析ソリューション”を販売している。今回発表したOptiViewワークグループアナライザーもこのファミリー製品で、スイッチ型ネットワークやVirtual LAN環境において、RMON2(※1)トラフィック分析やプロトコル解析機能を提供する製品。ほかのファミリー製品と組み合わせて使用することで、複数のリモートネットワークを含めたネットワーク全体のパケットキャプチャーや、RMON2による分析、監視が可能としている。

※1 RMON(Remort network MONitoring):ネットワーク管理プロトコルSNMPを拡張し、離れたネットワークセグメントのトラフィックを監視できるようにしたプロトコル。RMON2では第3層(ネットワーク層)以上を対象として管理できる。

フルークのOptiViewネットワーク解析ソリューション製品群
フルークのOptiViewネットワーク解析ソリューションファミリー

発表会で挨拶した、米フルーク・ネットワークス社長のクリス・オデール(Chris Odell)氏は「市場にすでに存在している古いネットワーク分析ソリューションは、ネットワークを“聞いて”モニターするだけだ。これでは、スイッチの普及した現在のネットワークにおいて、非常に限定された範囲しか監視することができない。当社のOptiViewネットワーク・アナライザー製品群は、“聞く”だけでなくRMON(※2)を使ってスイッチに“刺激を与える”ことで、ネットワークトラフィックをすべてモニターできる」と述べ、最新のネットワーク機器へ対応したシステムだとアピールした。

米フルーク・ネットワークス社長のクリス・オデール氏
米フルーク・ネットワークス社長のクリス・オデール氏。手に持っているのは小型のネットワークテスター製品『NetTool』

フルークのネットワーク・ビジネス・ゼネラル・マネージャーを務める中桐有道氏によると「例えば5000ノードが5つの事業所に分かれていてGbitスイッチを導入しているような企業のネットワーク管理を、(日本ネットワーク アソシエイツ(株)の)Snifferや、(シスコシステムズ(株)の)Cisco Works、(日本ヒューレット・パッカード(株)の)HP OpenViewで行なおうとすると、おそらく4000万円くらいかかるのではないか。我々のOptiViewなら2100万円程度で済む。また、従来のソリューションでは管理者のトレーニングも含めて稼働までに数ヵ月かかるが、OptiViewならば数週間で、初期導入期間が大幅に短縮できる」と、価格、導入期間の両面で優れているとした。

OptiViewファミリーのネットワークシステムへの導入例
OptiViewファミリーのネットワークシステムへの導入例

発表会ではこのほか、ネットワーク関連事業の現状についても報告があった。米フルーク・ネットワークスの2001年度の世界全体の売り上げは1億5000万ドル(約200億円)以上で、売り上げの半分以上が米国外からの売り上げという。日本市場(フルークのネットワークス事業部)は売り上げでは世界で4番目だが、伸び率では2番目と急成長市場だという。日本は2001年の景気はよくなかったが、日本市場は2000年比で55%成長し、2002年は60%成長を目指すとしている。なお、同社のネットワーク製品群は有線ネットワーク向けに限られているが、企業への無線LANの浸透をにらんで、無線ネットワーク向けの製品も計画しているという。

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