このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

PCG-SRX7

PCG-SRX7

2002年02月08日 11時22分更新

文● 別冊ASCII編集部・井上猛雄

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PCG-SRX7

ソニー

オープンプライス

「PCG-SRX7」は,B5ノートサイズというコンパクトボディながら,56kbpsモデムと有線のEthernetポートに加え,BluetoothとIEEE802.11b,2つの無線通信機能も内蔵した“通信機能てんこ盛り ”の贅沢なノートPCである。

本稿にて紹介している製品は、2002年1月末時点で次期製品が発表または発売されております。本文中では次期製品にも触れておりますので、次期製品を「読み解く」際にお役立てください。(別冊ASCII編集部/ASCII24 Review)

モバイルに便利なコンパクト性と
高級なデザインを両立

 Windows XPの登場にあわせラインナップを一新したソニーの「PCG-SRシリーズ」は,発売直後からノートPC売り上げランキングで上位にランクイン(BCN調べ)を果たし,その後も常にその人気をキープしてきたモバイルPCである。今回,レビュー対象となったマシンは,SRシリーズの上位機種にあたる「PCG-SRX7」。本機は,B5ノートサイズというコンパクトボディながら, 56kbpsモデムと有線のEthernetポートに加え,BluetoothとIEEE802.11bという2つの無線機能も内蔵した“通信機能てんこ盛り” の贅沢なノートPCだ。このSRX7のマイナーバージョンアップ版「PCG-SRX7E/P」が2002年初頭に登場する。新モデルは基本的な機能は変わらないが,メモリが128MBから256MBに変更され,さらにOSにWindows XP Proがプリインストールされている。なお, Office XP Personalはインストールされていない。本レビューでは,「PCG-SRX7」を元に,登場間近の新モデルについての解説も行なっていく。

 マシンのコンセプトは“ステーショナリー”。つまり「文具のように気軽に持ち歩いて使う道具」としての位置づけだ。そのためデザインも男女の性別を意識させないスタイリッシュなイメージを目指したという。たとえば,エッジやコーナー部分のRを大きくし,全体的に丸びを帯びた優しいボディに仕上がっている。また,付属のACアダプタもエンボス加工の「VAIO」のロゴが入れられており,本体のデザインにフィットした形だ。

 本体サイズは256(W)×194(D)×27.8(H)mm(ただし,デザインの関係から後部は32mm)で ,重量は約1.26kg。昨年5月に発売された「PCG-SR9M/K」に比べると,奥行きが15mm程度短くなったため持ち運びも楽になり,モバイラーに好印象を与える。ただしボディの厚さについては手前最薄部が約23.7mmから,約4mm増しの27・8mmになった。厚みをとるか,サイズをとるかという設計思想の違いだろうが,いずれにしてもこれだけ多くの機能を搭載しながら,従来より小型・軽量化に成功したソニーの技術力は評価に値する。

キーボード周辺とパームレスト部分には光を透過するポリカーボネート素材を採用。Bluetooth(左横)と無線LAN(左横),HDDアクセス(スピーカー横),Caps Lockキー(タッチパッド横)などの各インジケータが薄っすらと光る。
 さて,このほかにもいくつかデザインで目を引く点がある。本体2面(液晶パネル裏側と底面)にマグネシウム合金を採用しているが,キーボードまわりや液晶まわりの内面はダークブルーの樹脂に変更,さらにキーボード周辺とパームレスト部分には光を透過するポリカーボネート素材を採用していることだ。この半透明樹脂の下にはアクセスランプが配置され,Bluetooth(左横)と無線LAN(左横),HDDアクセス(スピーカー横),Caps Lockキー(タッチパッド横)などの各インジケータが透過素材を通して薄っすらと光る。こういったギミックが新しくなったデザインの高級感をさらに引き立たせている。



センタージョグダイヤルまわりの拡大。右・左クリックともこじんまりとまとまっているが,Backボタンもあり操作性はいい。
 ポインティングデバイスは従来どおりタ ッチパッドを採用しているが,“くるくる ぴっぴ”でお馴染みのジョグダイヤルがセンターに配置されている。このダイヤルでジョグダイヤルランチャーを起動させる。右隣にあるBACKボタンを1回押すと,ひとつ前の階層に戻ったり,ランチャー画面に戻ることができる。ジョグダイヤルはソニー独自のアプリケーションの選択ほか,エディタやIEなどの画面などもスクロールできる。キーボードのホームポジションから手を移動しなくてもよくなったため,操作性は従来よりも大幅に向上したという印象だ。



キーボード。キーピッチ17mm,約2mmのストローク。適度な反発力があり,キーのタッチ感は悪くない。ノートPCでは標準的なキー配列。

各種ケーブル、カード類を本体に接続したところ。コネクタ位置は写真参照のこと。
 次に,本機の充実したインターフェイスまわりを見ていこう。冒頭で述べたように本機は機能がてんこ盛りだ。そのため,本体の側面,前面にはさまざまなインターフェイスが装備されている。

 まず,本体の右側面には,著作権保護技術MagicGateに対応したメモリスティック スロット,USB×1,ヘッドフォン,マイクがある。左側面には,56kbpsのモデムポー ト,i.LINK,CRTディスプレイ出力専用端子,電源出力端子,10BASE-T/100BASE-TX対応のEthernetポート,PCカードスロット(Type II×1),無線通信機能のオン/オフスイッチが配置されている。このうち,i.LINK端子とCRTディスプレイ出力専用端子,および電源出力端子(i.LINK接続のドライブ類をACアダプタレスで利用する端子)はひとつのカバーで覆われている。このあたりも,デザインを損なわないようにするための細やかな配慮が伺われる。



右側面には,著作権保護技術「MagicGate」に対応したメモリースティックスロットがある。ひとつのカバーで覆われている,i.LINK端子,CRTディスプレイ出力専用端子,および電源出力端子。電源出力端子はi.LINK接続のドライブ類をACアダプタレスで利用するためのもの。右側にはモデムポートもある。

キーボード、ポインティングデバイス、液晶パネル部の全景。
 なお,液晶ディスプレイには従来どおり解像度1026×768ドット表示(フルカラー表示対応)が可能な10.4インチTFT液晶を採用している。画面描画はチップセットIntel 815EMの内蔵ビデオ機能を利用,ビデオメモリはメインメモリを最大11MBまで共用できる。



本体左右側面。
本体前面および背面。

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン