(株)コンピュータ・ニュース社は25日、都内の本社に報道関係者を集め、“BCN Award 2002”の受賞企業を発表した。同賞は、大手パソコンショップ13社575店舗のPOSデータから集計している“BCN Market View”をもとに、2001年1月から12月までの年間トップシェアメーカーを表彰するもの。2000年の創設以来、今回で3回目の発表となる。表彰式は、2月1日に東京都港区の青山ダイヤモンドホールで行なわれる。
コンピューター・ニュース社代表取締役社長の奥田喜久男氏「正月に箱根駅伝を見ていて感動して、2002年からBCN AWARDを、IT業界の箱根駅伝と位置づけようと思いを決めた。そこで、箱根駅伝についてGoogleで調べてみたら、成り立ちや歴史がすぐ出てきた」 |
受賞企業は、66部門39社になった。各部門の年間トップシェアメーカーは以下の通り。
●パソコン/PDA/ディスプレー
- デスクトップPC部門:日本電気/NECカスタマックス/NECカスタムテクニカ(23.5%)
- ノートPC部門:ソニー/ソニーマーケティング(28.7%)
- 携帯情報端末部門:ソニー/ソニーマーケティング(20.0%)
- CRTディスプレイ部門:NEC三菱電機ビジュアルシステムズ(29.2%)
- 液晶ディスプレイ部門:NEC三菱電機ビジュアルシステムズ(14.6%)
●プリンター
- インクジェットプリンタ部門:セイコーエプソン/エプソン販売(50.4%)
- ページプリンタ部門:キヤノン/キヤノン販売(44.7%)
●ストレージ
- 外付けハードディスクドライブ部門:アイ・オー・データ機器(39.0%)
- 内蔵ハードディスクドライブ部門:メルコ(48.8%)
- MOドライブ部門:オリンパス光学工業/オリンパスプロマーケティング(23.1%)
- DVD-ROMドライブ部門:パイオニア(24.2%)
- DVD-R/RW/RAMドライブ部門:松下電器産業(34.1%)
- CD-R/RWドライブ部門:I・Oデータ機器(24.3%)
●PC拡張機器
- メモリ部門:メルコ(21.9%)
- CPUアクセラレータ部門:メルコ(60.5%)
- マザーボード部門:台湾 ASUSTek Computer(25.0%)
- メモリカード部門:ハギワラシスコム(22.8%)
- USB部門:エレコム(32.3%)
- カードリーダ部門:ハギワラシスコム(20.2%)
- 拡張インターフェース部門:I・Oデータ機器(28.3%)
●マルチメディア関連機器
- サウンドボード部門:クリエイティブメディア(38.8%)
- 映像関連ボード部門:I・Oデータ機器(14.6%)
- スピーカ部門:トライコーポレーション(18.2%)
- MIDI部門:ローランド/エディロール(50.9%)
- 携帯オーディオプレイヤー部門:ソニックブルー(25.9%)
●LAN/ネットワーク関連機器
- LANカード部門:メルコ(43.4%)
- HUB部門:メルコ(37.2%)
- ルータ部門:メルコ(27.9%)
- プリントサーバ部門:(メルコ(34.6%))
●通信機器
- モデム部門:メルコ(21.6%)
- TA部門:NEC/NECカスタマックス/NECアクセステクニカ(62.9%)
●画像関連機器
- スキャナ部門:キヤノン/キヤノン販売(46.6%)
- デジタルカメラ部門:富士写真フイルム(21.7%)
●入力装置部門
- マウス部門:エレコム(25.1%)
- ゲームコントローラ部門:サンワサプライ(43.7%)
- タブレット部門:ワコム(99.6%)
●ビジネスソフト
- OS部門:マイクロソフト(74.5%)
- プログラミングソフト部門:マイクロソフト(68.3%)
- 統合ソフト部門:マイクロソフト(74.6%)
- ワープロ・エディタソフト部門:ジャストシステム(76.0%)
- FEPソフト部門:ジャストシステム(80.6%)
- 文書管理ソフト部門:ロゴヴィスタ(25.2%)
- データベースソフト部門:マイクロソフト(54.4%)
- 表計算・グラフソフト部門:マイクロソフト(64.7%)
- データ管理ソフト部門:ヴァル研究所(31.9%)
- DTPソフト部門:アドビシステムズ(46.1%)
- プレゼンテーションソフト部門:マイクロソフト(97.9%)
- グラフィックスソフト部門:アドビシステムズ(34.0%)
- マルチメディアソフト部門:サイバーリンク(25.5%)
- LAN・インターネットソフト部門:日本アイ・ビー・エム(35.3%)
- 通信ソフト部門:インターコム(25.2%)
- 業務ソフト部門:インテュイット(33.6%)
- CAD・生産管理ソフト部門:オートデスク(36.9%)
- ユーティリティソフト部門:シマンテック(13.4%)
- 教育・学習ソフト部門:NECインターチャネル(16.8%)
- トレーニングソフト部門:ソースネクスト(20.9%)
- テンプレートソフト部門:ジェイシーエヌランド(27.9%)
- フォントソフト部門:ダイナコムウェア(35.4%)
- クリップアートソフト部門:デザインエクスチェンジ(27.9%)
- 葉書・毛筆ソフト部門:クレオ(45.6%)
- 趣味・娯楽ソフト部門:シンフォレスト(21.2%)
- ホームソフト部門:マイクロソフト(26.5%)
- 携帯電話ソフト部門:ソースネクスト(56.4%)
- MAP・ナビソフト部門:アルプス社(41.6%)
- セキュリティソフト部門:シマンテック(44.4%)
- 幼児ソフト部門:NECインターチャネル(38.0%)
なお今回、“ディスプレイ部門”が“CRTディスプレイ部門”と“液晶ディスプレイ部門”に分かれた。また“DVD-R/RW/RAMドライブ部門”、“セキュリティソフト部門”、“幼児ソフト部門”が新設された。
POSデータ情報提供会社は、(株)エイデン、(株)大塚商会(αランド)、(株)グッドウィル、(株)COMP100満ボルト、(株)コンプマート、(株)CSK・エレクトロニクス(T・ZONE)、上新電機(株)、(株)スタンバイ、(株)ソフマップ、九十九電機(株)、(株)ニノミヤ、(株)ビッグピーカン、(株)ワンダーコーポレーション(50音順)の13社。
コンピューター・ニュース社代表取締役社長の奥田喜久男氏は、今回の結果について「今回は、セキュリティーソフトの伸びが印象的だった。特に、米国で2001年9月11日に起きた同時多発テロ以来、セキュリティーソフトの売り上げが急速に伸びたので、世界の動向がこんなところに影響してくるものかと驚いた。また、セキュリティーの分野が認められてきたという実感を持てた」と述べた。
また同氏は「BCN Awardを、IT業界の箱根駅伝にしていきたい。箱根駅伝は、日本初のオリンピック選手である金栗四三氏が、ストックホルム五輪にマラソン競技で出場して惨敗し、日本の陸上競技のレベルを向上させる一つの形として、大正9年に始めたものだという。BCN Awardが、日本のIT業界のレベルを底上げして、世界に通用するものになればと思っている」と語った。