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【オーバークロック研究室】PowerLeap製PL-iP3/Tを使ってCeleron-1AGHzを動作させてみる

2002年01月23日 22時22分更新

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●とにかくCeleron-1AGHzを動かしてみる

WCPUID Version 3.0f(H.Oda!氏作)の動作結果
WCPUID Version 3.0f(H.Oda!氏作)の動作結果

 話を本題に戻そう。コア電圧に関しては、前編で施した改造によってCeleron-1AGHzの規定コア電圧(1.475V)は出力可能になっている。この条件でどこまでオーバークロック可能かとても興味深いところだが、先ずは標準のクロックで動作させてみた。
 起動直後のBIOS Configuration画面ではPentiumIII-1000MHzと表示されたがWCPUID Version 3.0fだと正しくCeleron-1AGHzと認識している(WCPUIDのバージョン次第で異なるプロセッサ名を表示することもあるので最新版を使用すること)。



WCPUID Version 3.0f(H.Oda!氏作)の動作結果
WCPUID(H.Oda!氏作)で2次キャッシュの設定状況を探ってみる。

 ところでCeleronとPentiumIIIはこれまで2次キャッシュの容量を2分し明確な違いを持たせていたが、この度のCeleron-1AGHzでPentiumIIIと同じ256KBの容量を得た。ではCoppermineコア版のPentiumIIIと同じパフォーマンスかと言うとそうでもなさそうだ。もう一度WCPUIDを動作させて2次キャッシュの設定状況を調べてみるとCeleron-1AGHzではPentiumIIIの[Latency:0]に対して[Latency:1]となっている。これは「同じキャッシュ容量でもCeleron-1AGHzの方が遅い」と解釈してよいだろう。しかもユーザー側で変更ができない仕様となっている。したがってCeleron-1AGHzとPentiumIII-1GHz(100MHz版)では同じ条件でも計算処理速度にある程度の違いが現れる理屈となる。ならばオーバークロックで対抗するのみとばかりにFSB設定クロックを高くして再起動を試みた。クロックは一気に133MHzをセット。この条件で動作すればCeleron-1.3GHz以上の性能をCeleron-1AGHzのコストで得られる算段である。しかし、世の中そんなに甘くはなかった。Windows Meのデスクトップはおろかログイン画面に到達する前にエラーが表示され、大胆な野望は春風にあおられた雪のごとく消え去ったのである。結局、規定コア電圧でベンチマークテストが動作する最高FSB設定クロックは126MHzでSuperπの104万桁は114秒、3D Mark 2001で4382ポイントのスコアーが得られるにとどまった。ならば自暴自棄ではないが最後の手段としてコア電圧のアップで何とか1.33GHzオーバーの動作を目指すことにした。ただし、テストではたった一つのCeleron-1AGHzを試しただけであり世の中にはラッキーな個体もあるハズ。Celeron-1AGHzのオーバークロック性能が気になる読者諸姉諸兄の武運を祈るばかりだ。



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