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シスコシステムズ、ブロードバンドに最適化したLANスイッチ『Catalyst 2950/3550』を発売

2002年01月23日 16時38分更新

文● 編集部 田口敏之

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シスコシステムズ(株)は22日、ブロードバンドインフラに最適化した、企業ネットワーク向けLANスイッチ『Catalyst 2950』と『Catalyst 3550』を、2月に発売すると発表した。価格は、Catalyst 2950がオープンで、Catalyst3550は58万8000円から168万1000円まで。パートナー各社を通じて、2月1日から順次出荷する。

同社によれば、2001年はブロードバンド元年であったという。ADSLやCATVなど、エンドユーザーが利用する回線のブロードバンド化が進むとともに、ブロードバンドサービスを要求する声が高まってきており、企業ではブロードバンドに対応したインフラの整備に追われているという。

ブロードバンドに対応したインフラには、要求に迅速に対応できるアベイラビリティー(可用性)や、帯域の拡張に対応できるスケーラビリティー(拡張性)、機密情報を保護できる十分なセキュリティー(機密性)、およびトラフィックを識別してコントロール(制御)するといった4つの要素が必要になってくるという。今回、同社が発表した製品は、これら4つの要件を満たしたブロードバンド対応の“インテリジェンスLANスイッチ”だという。これによって、従来より安価に、中小企業もブロードバンドサービスを提供できるとしている。

Catalyst 2950と3550は、両製品ともQoS(Quality of Service)機能を提供している。2950では、レイヤー2~4に渡って、ネットワークトラフィックの分類と優先度付けを実施し、最適な方法でトラフィックの集中を回避する。また、音声や映像など遅延に敏感なアプリケーションのパケットを分類し、高速に処理することなどが可能。3550はレイヤー3に対応したQoS機能を提供し、2950の機能のほか、帯域幅を大幅に使用するようなアプリケーションに対して、優先的な処理が可能となっている。

『Catalyst 2950』
『Catalyst 2950』

Catalyst 2950のラインアップは、『2950G-12』、『2950G-24』、『2950G-48』、『2950G-24-DC』という4つのスイッチで構成される。すべて1ラックユニットで、それぞれ12、24または48個の10/100BASE-Tポートを備える。また、2つのGBIC(Gigabit Interface Converter)ベースの1000BASE-Xポートを装備する。2950G-24-DCスイッチは、これらに加えて電源にDC電源をサポートしている。同製品は、複数台のCatalyst 2950やCatalyst3550シリーズをスタックして使用するような中小規模のネットワークに適しているという。また、すでに企業内のネットワークを構築しており、これからパフォーマンスの高いバックボーンに移行する中大規模の企業内ネットワークの構築にも最適であるとしている。

『Catalyst 3550』
『Catalyst 3550』

Catalyst3550のラインアップは、『3550-24』、『3550-48』および『3550-12G』スイッチで構成される。3550-24と3550-48は1ラックユニットで、それぞれ24、48個の10/100BASE-Tポートを備え、2つのGBICベースの1000BASE-Xポートを装備する。3550-12Gスイッチは1.5ラックユニットで、10個のGBICベースの1000BASE-Xポート、2つの10/100/1000BASE-Tポートを装備している。QoSのほか、IPルーティングなどの機能も備えている。同製品は、ネットワークのバックボーンまたはワイヤリングクローゼット集約のいずれにも適用できる可用性と拡張性、および機密性を備えており、小~大規模のネットワークに幅広く対応している。

また両製品には、ウェブベースのソフト『Cisco CMS(Cluster Management Suite)』が付属している。同ソフトは、スイッチクラスタリング技術により、LANスイッチを一度に16台管理できるというもの。すべてのファームウェアの管理を、GUI環境のインターフェースで行なえるため、管理者の負担も減らせるという。

同社マーケティング統括インターネットスイッチング&アクセスソリューション本部長の山中理恵氏
同社マーケティング統括インターネットスイッチング&アクセスソリューション本部長の山中理恵氏

同社マーケティング統括インターネットスイッチング&アクセスソリューション本部長の山中理恵氏は「回線事業者などは帯域保証をうたっているところも多く、これ以上は落とせないという帯域がある。そういった場合に、同製品の高性能なQoSが役に立つ。可用性が高いのでさまざまな場面で利用でき、また価格もおさえているので中小企業も導入しやすくなっていると思う」と述べた。同社では今後、今回発表した製品も含めて、LANスイッチの分野におけるマーケットシェアを、10~15%まで増強したいとしている。

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