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シャープなど、ベクトル量子化による画像圧縮方式と無線ネットワークデータプロジェクターを開発

2002年01月22日 22時54分更新

文● 編集部

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東北大学 未来科学技術共同研究センターの大見忠弘教授のグループ、アイ・アンド・エフ(株)、シャープ(株)は22日、共同で“ベクトル量子化静止画像圧縮技術”と“ワイヤレスネットワークデータプロジェクター”の開発に成功したと発表した。

これは、パソコンとプロジェクターを無線ネットワークで接続してプレゼンテーションなどを行なう“ワイヤレスネットワークデータプロジェクター”が今後主流となると見られることから、そこで必要となる新たな画像圧縮技術として、JPEG方式特有の画像ノイズが生じない“ベクトル量子化技術”を応用した静止画像圧縮方式を開発したもの。

JPEG方式は離散コサイン変換(DCT)を基本としており、原理的に“モスキートノイズ”が発生し、JPEG2000方式でも高圧縮時に同様の画質劣化が発生する。これに対し、ベクトル量子化静止画像圧縮技術は、原理的にモスキートノイズが発生しない。同時に“適応解像度処理”を利用することで、ベクトル量子化特有のブロックノイズの発生を抑えた。これにより復元画像の画質を向上させたという。文字などが含まれた画像の場合、画質に5~10dBの差が生じるとしている。

シャープは、今回開発したベクトル量子化静止画像圧縮方式を採用したワイヤレスネットワーク対応のデータプロジェクターを春に発売する予定。また、今後、大見研究室、アイ・アンド・エフ、シャープは、開発した技術方式の採用を業界に広く呼びかけていくとしている。

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