もはや新製品が登場する機会すら失われつつあるBabyATフォームファクタのマザーボード。そんな21世紀にあってもBabyATマザーボードをリリースし続けるZIDA(ZIDA Technologies)から、待望のTualatinコア対応版BabyATマザーボード「TX-810EU」がデビュー。先週末に予約受付を開始した若松通商エルプラザなどをはじめ、一部ショップで販売が始まっている。
「TX-810EU」。サイズは17(W)×22(D)cm |
チップセットには外部AGPをサポートしないi810Eを採用。従来型のA3リビジョン版i810EはCoppermineコアまでの対応となっており、外部AGPをサポートしないi81x系チップセットとしてはi815EGもある。しかしZIDAのウェブサイトやマニュアルが“i810E”と明記しているのを考えると、どうやらTX-810EUが搭載しているのは一部海外サイトが流通開始をリークしている未発表のB0ステップ版i810Eと判断して良さそうだ。なお、South BridgeにあたるICHが“1”で、Ultra ATA/66までの対応となっているのは先週末にお伝えしたとおり。拡張スロットはPCI×3でDIMMスロットは2本となっている。
i810EでTualatinコアに対応とするマニュアル |
ICH1。ICH2を搭載するi810E2 B-Stepをチップセットに採用していないのは残念だ |
パッケージ同梱のハーネスからビデオ出力、シリアル&パラレル、サウンド入出力にゲームポート、USBを引き出せるようになっているほか、キーボード端子までまさにAT規格。マウス用のPS/2以下、キーボード以外のすべてをブラケットからの入出力にしているのは、多分に“換装”を意識しているためだろう。i486~Pentiumの全盛期とともにあったBabyATマザーボード専用PCをこっそり拡張するには申し分のない仕様と言えそうだ。FSBを66~150MHzの範囲で15段階に変更できるのも嬉しいところ。
同梱品。ビデオ出力、USB×2&パラレル、PS/2&シリアル×2、サウンド入出力&ゲームポートと4つのブラケットが目を引く |
価格はコムサテライト3号店、若松通商エルプラザと若松通商LAN/PLAZAでともに9800円。BabyATマザーボードは種類が極めて少ないにもかかわらず現在も根強い人気を保っているが、Tualatinコア対応版はその希少価値から特に注目されそう。欲しい人は急いだ方がいいかもしれない。
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