財務情報の電子開示標準化を推進する“XBRL Japan”は26日、同団体の会員が、XBRL(eXtensible Business Reporting Language)形式の財務データによる信用リスク評価サービスの実証実験を公開したと発表した。
“XBRL Japan”の会員である、白川浩 東京工業大学 理財工学研究センター教授と(株)東芝 研究開発センターの研究グループが、21日に、同大学で開催された第11回 理財工学研究センターシンポジウム“インターネットを活用した財務情報共有と与信管理の最前線”において、“XBRLをインターフェイスとする信用リスク評価サービス”と題し、同グループがウェブで公開中の中小企業向け信用リスク評価サービスに、XBRL形式にコンバートした財務データを読み込むという実証実験を公開した。
信用リスク評価サービスのエンジンには、同グループが開発した“CRAFT(Center of Research for Advanced Financial Technology) スコアリング法”に基づくモデルを採用している。CRAFTスコアリング法とは、財務データを元に、企業の倒産確率を予測するためのスコアリングモデルを作成する手法。このモデルに基づく解析サービスは、誰でもウェブを通して、企業の自己診断や与信管理に利用できる。データのインターフェースにXBRL形式を採用することにより、資金の借り手と貸し手との間で、シームレスな財務情報の受け渡しが可能になるという。