(株)日本広明社は13日、個人が開設している特定のジャンルのウェブサイトに、広告主が月額5000円程度からバナー広告を掲載できるサービス“ADcolors.Light(アドカラーズ・ライト)”を、2002年1月10日に開始すると発表した。
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| “ADcolors.Light”で、媒体となるウェブサイトの、ジャンル選択画面 |
同社は、“ADcolors.com(アドカラーズドットコム)”という広告掲載サービスを2000年7月に発表し、運営している。これは、個人レベルで運営されている専門性の高いウェブサイトに、期間保証型(※1)のバナー広告を掲載するサービス。たとえば、広告主がワインの販売業者の場合、ワインの情報が充実した専門情報サイトにバナー広告の掲載を依頼する、という形になる。なお、同社が広告代理店として契約を交わしている個人のウェブサイトは、2001年12月現在で3128サイト。
※1 ウェブサイトの運営側が、特定の期間、特定の場所にバナー広告などを掲載することを広告主に保証して課金する、ウェブ広告のビジネスモデルのひとつ。今回発表した“ADcolors.Light”は、“ADcolors.com”のサービスを簡略化し、24時間365日インターネット上で申し込みを行なえるようにしたもの。
広告媒体となるウェブサイトは、“生活”“エンターテイメント”“エリアマップ”“健康・美容”“トラベル”“趣味”“レジャー”“スポーツ”“音楽”“アート”“文化・歴史”“パソコン”“便利ガイド”“トピックス”の14ジャンルに分類されており、1ジャンルにつき各10サイト、計140サイトから選択できる(ジャンル内のサイトは人気などによって、同社が契約を交わしている別のサイトと入れ替わる)。
なお、1サイト1ヵ月掲載というのが基本単位となっている。広告形態を定型化して価格を抑え、月額5000円程度から掲載できるため、企業だけでなく個人の広告や、求人などといった用途にも利用できるという。ただし、クリック数など広告効果の測定や、ログの提示などは行なわない。
具体的な利用の流れは以下の通り。まず広告主は、同社のウェブサイトから会員登録を行なう。登録料および会費は無料。発行されたIDとパスワードで、専用サイトにログインし、掲載したい広告の内容に合致したジャンルを選び、表示されたウェブサイトのリストの中から、最適と思われるものを選択する(複数選択可)。希望する掲載期間を設定した上で、必要事項に記入し、申し込みを行なう。日本広明社は申し込みを確認した後、広告の内容と、取り扱う商品などについて審査を行なう。審査の期間は約1週間。問題なく審査を通過した場合は、電子メールで広告主に見積もりと請求書が送られてくる。広告主は指定口座に入金を行ない、それが確認された後、掲載手配が行なわれ、約1週間ほどで広告が掲載される。
 | 日本広明社代表取締役の水野裕晃氏 |
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同社代表取締役の水野裕晃氏は「現在日本には、大小合わせて30万から50万のウェブサイトが存在している。同社では“ADcolors.com”のために、専門性や人気の高いサイトを厳選して集めてきた。大規模サイトに散漫に広告を打つのではなく、特定の分野に興味のある人たちが集まる所に、集中して広告を展開した方が、結果的にはクリック率の向上や購買につながってくる」
「サイトオーナーともコミュニケーションをとって、ご協力をいただいている。食品業者の広告主が付いたときは、サンプルをサイトオーナーが試食して、サイト上にその感想について書いてもらうなど、タイアップ広告のようなことも行なった。こうやって安い料金で、最大限の効果を得られるというのが、インターネット広告の本来の姿ではないだろうか」と語った。
日本広明社は、'37年の創業以来、各種の広告業務を行なっている。特に、電柱広告や駅・電車内の交通広告などといった、安価な媒体の小口広告やローカル広告を得意としており、インターネット上でも小口広告を展開できないだろうかと考えたのが、同サービスの始まりだという。
同社では、初年度約2300万円の売り上げを見込んでいる。また広告媒体となるウェブサイトも、2002年度には5000サイトから6000サイトに拡大していくとしている。
