このページの本文へ

サン、Java開発者向けコンファレンスで“JXTA”を紹介

2001年11月28日 17時04分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

サン・マイクロシステムズ(株)は28日、Java開発者向けコンファレンス“JavaOneコンファレンス”をパシフィコ横浜で開催した。同コンファレンスの米国外での開催は、今回が初めてとなる。

同社は、コンファレンス開催に伴い、報道関係者向けに記者会見を開催、同社の提唱するP2Pテクノロジー“JXTA”(ジャクスタ)について説明した。

Matt Reid氏
米サン・マイクロシステムズ社のプロジェクトJXTAマネージャーのMatt Reid氏

JXTAは、P2Pアプリケーションを実現するためのプロトコル。説明を行なった米サン・マイクロシステムズ社のプロジェクトJXTAマネージャーのMatt Reid(マット・レイド)氏は、「JXTAは小型で簡単なプラットフォームで、分散型アプリケーションサービスを実現する」としている。また、「P2Pは今後のネットワークコンピューティングにおいて重要なモデルであり、いまやるべきもの。JXTAによりP2P分野の体制を強化できる」と語った。

JXTAプロジェクトはオープンソース形式で進められており、専用ウェブサイトは開発状況を確認できるほか、すべてのドキュメントが公開され、メーリングリストも用意されている。

同社は、ひとつのメーカーがインフラを占拠するのは正しいことではないとし、完全なオープンソースで進めていくとしている。現在、JXTAプロジェクトに参加している開発者は7000人、ウェブサイトで公開されているデータのダウンロード件数は13万件にのぼるという。

JXTAは、J2SE(Java 2 Platoform Standard Edition)、J2ME(Java 2 Micro Edition)をサポートしており、どのようなデバイスにも対応、小型の携帯電話やデジタルカメラなどにも搭載できるという。

JXTA事例
JXTAの事例。画面左上にピアグループ(ピアの集まり。ピア同士が情報をやり取りする方法はXMLで定義される)が表示され、グループでチャットやファイル交換、ファイル共有が可能。JXTAを利用したチェスゲームでは、2人のユーザーが対戦できるだけでなく、オブザーバーのピアグループを作り、2人に助言するといったことが可能。分散化によるトーナメントも行なえる

JXTAのコアプロトコルはすでにリリースされているが、2002年第1四半期にはプロトコルのアップデートが行なわれる見込みだ。また、今後はJXTAのスタンダードAPIも構築したいという。同社は、デベロッパーコミュニティーと共に、JXTAでP2Pのデファクトスタンダードを狙うとしている。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン