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日本SGI、ブロードバンドに特化したSI会社を設立

2001年11月27日 18時57分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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日本SGI(株)は27日、日本電気(株)(以下、NEC)、凸版印刷(株)、NTTソフトウェア(株)、(株)ビーエスアイ(以下、BSI)、英Thirdspace Living社、米On2 Technologies社などの出資により、ブロードバンドに特化したシステムインテグレーション(SI)会社“メディア・クルーズ・ソリューション株式会社”(欧文表記:Media Cruise Solutions, K.K. / 略称:MCS)を設立したと発表した。

新会社設立発表会出席者
左から、日本SGI代表取締役社長の和泉法夫氏、MCS代表取締役社長の五郎丸聡司氏、MCS常務取締役CTOの酒井剛氏、Thirdspace Livingグローバルバイスプレジデントセールス&ベンチャーズのSebastian Kramer(セバスチャン・カーマー)氏

MCSは、ブロードバンド事業に特化したシステムインテグレーション(SI)会社で、コンテンツ製作から管理、配信、コマース、受信などブロードバンドに対応したさまざまな製品/サービスを提供する。

資本金は1億円で、出資比率は、日本SGIが15%、NECが10%、凸版印刷が5%、NTTソフトウェアが5%、BSIが5%、Thirdspace Livingが4%、On2 Technologiesが1%(その他は社員などが出資)。社員45名は日本SGIのブロードバンド事業部メンバーおよび外部からのメンバーで構成されている。なお、本格的な事業展開は2002年1月に開始される。

MCSでは、日本SGIのブロードバンド分野での実績を元に、NECや凸版印刷、NTTソフトウェア、BSIの技術や製品、コンテンツ開発力を統合し、大手通信会社や放送局、CATV事業者、コンテンツホルダーなどを対象にしたSI事業を展開する。

具体的には、ブロードバンドシステムに関連するコンサルティングや受託開発(システムインテグレーションビジネス)、ブロードバンドシステムに特化したサーバー製品の販売/運用/メンテナンス(サーバービジネス)、ブロードバンドシステムに対応したSTBなどのハードウェアの開発/販売(ニューデバイスビジネス)、ブロードバンド向けの製品パッケージの開拓/販売(パッケージビジネス)といった事業を行なうという。

本日都内で行なわれた発表会で、MCS代表取締役社長に就任した五郎丸聡司氏は、「ブロードバンドが社会のインフラになったとき、システム開発のやりかたが根底から変わってくる。今後ブロードバンドのノウハウがビジネスチャンスとして生きてくると確信している。SGIが持っているソリューションと、資本関係のあるパートナー企業のソリューション、MCSのソリューションを統合し、ユーザーに提供したい」としている。

また、発表会に同席した日本SGI代表取締役社長の和泉法夫氏は、日本SGIが、11月9日付けでNECおよびNECソフトとの戦略的提携を締結し、資本構成が米シリコングラフィックス(SGI)社40%、NEC40%、NECソフト20%となったことについて、「資本構成は変わったが、ブランド、トレードマークも含めて日本SGIのコアコンピテンスは変わらない。NECが資本参加することで日本国内全体を網羅するサポート体制ができ、プロダクトラインが揃ってくる」と説明した。

続けて同氏は「MCSはブロードバンド分野のインテグレーションを行なう会社。21世紀はコンテンツの時代。特にリッチコンテンツが重要となる。MCSはインテグレーションでブロードバンドコンテンツをサポートする。本日のアナウンスはブロードバンドをさらに強化するというメッセージだ」と語った。

なおMCSは、Thirdspace LivingおよびOn2 Technologiesと提携し、両社の持つブロードバンド製品を2002年1月より国内に向けて販売を開始することも明らかにした。今回の提携により、MCSは、Thirdspace Livingのビデオサーバーソフト『thirdspace OVS』およびインタラクティブTV対応ミドルウェア『thirdspace Vortel』を日本国内で販売する。また、On2 Technologiesのビデオ圧縮技術やビデオ配信システムを提供する予定という。

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