このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

PCG-QR3/BP

PCG-QR3/BP

2001年11月27日 20時55分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・山崎 敦

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PCG-QR3/BP

ソニー

オープンプライス
16万9800円(SonyStyleダイレクト価格)

スペックや機能を重視するのではなく、持ち歩くことや部屋に置いておくだけでうれしくなるような、「所有することを楽しむ」というスタイルを提案したオシャレなノートPC「PCG-QR」シリーズがフルモデルチェンジした。「PCG-QR3/BP」は、スタイルを楽しむというPCG-QRシリーズのコンセプトを継承しつつ、さらに音楽を楽しむための機能を大幅に盛り込んだ、VAIOらしさを前面に押し出したノートPCへと進化している。

PCG-QRシリーズの新コンセプトは
「音楽を操る楽しさの提案」

パールホワイトのボディカラーを採用するPCG-QR3/BPの天面は非常にすっきりした印象。ブラックライトで照らすとホワイト部分が光るという噂も!? クラブに持って行って試してみるといいかも。
 PCG-QR3/BPは、曲面を多用したデザインこそ従来のPCG-QRシリーズを受け継ぐが、“パイプ椅子”をイメージしたキャリングハンドルを持つユニークなデザインコンセプトや強烈な個性を放っていたシルバーとブラックの2トーンカラーをあっさりと捨て去り、パール入りのホワイトカラーを採用した新型ボディへ変更されている。
 新しいボディは、単体では以前よりもおとなしい印象を受けるが、液晶パネルの両側に装着する耳のように飛び出したステレオスピーカが、VAIOらしい強烈なインパクトを見せつけている。このスピーカが物語っているように、PCG-QR3/BPは音楽を楽しむためのノートPCである。



付属のスピーカはケーブルなどを使わず液晶パネルの両サイドにダイレクトに装着できるので、持ち運びの際の取り外しも簡単に行える。
 これまでのPCG-QRシリーズはデザイン自体が大きな特徴であり、持ち歩いたり置いて人に見せることを楽しむといった「スタイル」重視の製品で、機能的には単なる低価格ノートPCだった。PCG-QR3/BPでは着脱式の大型スピーカ、MagicGate対応メモリースティックスロット、CD-RW&DVD-ROMのコンボドライブの搭載とオリジナルソフト「Gen-On」および「SonicStage」のプリインストールにより、音楽を楽しむための機能が充実している。



PCG-QR3/BPオリジナルのVJソフト「Gen-On」。キーボードの各キーに音楽素材とビジュアル素材を割り当てておき、ビジュアル効果付きで音楽を演奏することができる。「REC」ボタンを押して演奏を保存しておけば、後から再生して繰り返し楽しんだり華麗な演奏を友達に披露することも可能。
 VAIOの中でPCG-QR3/BPにのみプリインストールされるGen-Onは「Sound&Visual Mixing Software」というジャンルに分類される、いわゆるVJソフトだ。ワンフレーズの「パターン」、パーカッションなどリズム音の「Vショット」、およびそれらの音を変化させる「エフェクト」といった音の素材をキーボードの各キーに割り当てておき、キーを押すことでそれらの素材を再生する。具体的にはベースとなるパターンをつなぎながら、Vショットとエフェクトを適宜挿入することで、デジタル音楽を演奏するというソフトだ。さらにキー操作に合わせて画面上のビジュアルもリアルタイムに変化する。
 素材となる音とビジュアルは「Techno」や「EuroBeat」など10種類のジャンルが用意されており、そのままでも十分に楽しめるが、それぞれWAVEとSWF形式のファイルを読み込めるのでオリジナルの素材を追加することも可能だ。さらにリアルタイム演奏を楽しむだけでなく、演奏した音とビジュアルを一緒に保存して、凝りに凝ったオリジナル演奏を友達に公開することもできる。再生時にはキーボードなどのインターフェイス部分を非表示して、ビジュアルを全画面表示にすれば、VJ気分を満喫できるだろう。単に「聴く」以外の音楽の楽しみを求めているユーザーは要チェックのソフトだ。



CD再生や圧縮音楽データの録音/管理/再生/ダビングが可能な「SonicStage」。CDのタイトルや曲名データはソニーと音楽出版社による約3万6000タイトルの曲名データベースをHDDに持っているほか、新譜についてはインターネット経由で専用サーバからいち早くデータを取得できる。
 演奏を楽しむGen-Onに対し、音楽を聴くことを楽しむためのソフトがSonicStageだ。CDをリッピングしてWAVE、ATRAC3、WMA形式で保存できるほか、音楽著作権保護技術「OpenMG」にも対応するので音楽配信サイトから音楽データを購入することもできる。それらの音楽データはジャンルやアーティストごとに分類して管理したり、好きな曲だけを「プレイリスト」に登録して再生することが可能だ。また、音楽データはMagicGate対応メモリースティックに書き込んだり、CD-R/RWメディアを利用して音楽CDやMP3CDを作成できるほか、SonicStageはNetMDにも対応するのでMD機器をUSB接続してMDに録音することもできる。



SonicStageは単に音楽を再生するだけでなく、10バンドのイコライザを使って再生音をカスタマイズしたり、Vizualizer機能によって視覚的に音楽を楽しむこともできる。Vizualizerの視覚エフェクトは全画面表示することも可能だ。

 もちろん、外付けスピーカを搭載したPCG-QR3/BPなら外部機器を利用しなくても、一般的なノートPCのシャリシャリした音とは次元の違う、低音から高音まで伸びのあるレンジの広い豊かな再生音で音楽を楽しむことが可能だ。DVD-Videoの再生でもこのスピーカは威力を発揮し、アクション映画などの迫力あるサウンドも十分に楽しむことができる。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン