はじめてPC2700 DDR SDRAMとUltra ATA/133の両方に対応する製品「XP333-R」がIwillから登場。PC2700 DDR SDRAMをサポートするAthlonファミリ用のSocketAマザーボードとしても、XP333-Rははじめての製品だ。
サポートされる最新の機能がパッケージ上に躍る |
North Bridge“M1647”。Rev.Cを示す“C1”の刻印が見える |
同製品が搭載するチップセットは“ALiMAGiK 1”の「Cバージョン」(アイウィルジャパン)。構成はNorth Bridge“M1647(C1)”+“M1535D+”となっており、これは先に「CバージョンのALiMAGiK 1を搭載する」としてデビューした“初のUltra ATA/133対応マザーボード”こと、ASUSTeK製の新型ALiMAGiK 1搭載製品「A7A266-E」と同じだ。両製品で搭載する「Cバージョン」のALiMAGiK 1は、台湾ALi(Acer Laboratories Inc.)のウェブサイトに発表されている“ALiMAGiK 1 Rev.C”のことを差していると判断していいだろう。ただし、ALiのサイトにはRev.Cについて詳細情報が公開されていないため、A7A266-EでサポートしていないPC2700 DDR SDRAMを、同じチップセットを搭載するXP333-Rがなぜサポートしているのかは不明。現在のところ、ALiMAGiK 1 Rev.Cはかなりナゾな部分を持ったチップセットである。
このためやや不明な点も残るものの、スペックはAthlonファミリ用マザーボードとして最新の機能をすべて詰め込んだ魅力的なものになっているのは確か。従来、Athlon用マザーボードはPC2100 DDR SDRAMで、AthlonのFSB最大帯域とイコールになる2.1GBのメモリ帯域を持っていたが、XP333-RではPC2700 DDR SDRAMに対応したDIMMスロットを搭載するため、メモリのレイテンシを動作クロックの向上でカバーすることにより全体のパフォーマンス向上が期待できるほか、FSBのオーバークロックによるシステム全体の性能向上も期待できるだろう。ALiMAGiK 1のパフォーマンスが上がらない要因となっていたNorth/South Bridge間のバスがPCIとなっている点がRev.Cでも変化なく、帯域幅は133MB/秒と据え置かれているため、他社製チップセットを搭載した製品を前にするとシステムとしての性能ではやや分が悪そうではあるが…。なお、DDR SDRAM専用のDIMMスロットは3本で、最大容量は3GB。
North Bridge周辺。CPUソケットの“ツメ”部分には、CPUクーラー取り付け時にマザーボードを破損しないようにする防護シールが貼られている |
Ultra ATA/133への対応では、他社製品を大きくリードしている。標準で合計8台のUltra ATA/133対応デバイスを接続可能なのはXP333-Rがはじめてで、内訳はチップセットに内蔵するUltra ATA/133コントローラと、オンボードで搭載するHighPoint製のUltra ATA/133対応IDE RAIDコントローラ「HPT372」の4台ずつ。A7A266-E同様、137GB超級のいわゆる“Big Drive”には対応していない点には注意が必要だ。
先日登場したECS製SiS645マザーボードと同じく、今回登場したXP333-Rのうち一部ではSouth BridgeにIwill独自の刻印があった |
マニュアルのほか、フルカラーのセットアップガイド、日本語の簡易マニュアルを同梱している |
拡張スロットはAGP×1、PCI×5。FSBは100~233MHzの範囲を1MHz刻みで設定でき、倍率は5~15倍の範囲を0.5倍刻み、VCoreは1.125V~1.850Vの範囲を0.025刻みで設定可能と、オーバークロックに関する設定はかなり充実。このほかIwill製マザーボードではお馴染みとなった6chサウンド出力をサポートし、リア出力用とサブウーファ/センタ出力用のコネクタを持つブラケットを標準で同梱する至れり尽くせりのマザーボードながら、価格は1万9000円程度にまで抑えられている。
価格 | ショップ |
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