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オートデスク、米Media100のソフトウェア部門を買収――ストリーミングコンテンツ制作ソフト『cleaner 5』などを発売

2001年11月06日 21時58分更新

文● 編集部 中西祥智

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オートデスク(株)は5日、親会社の米オートデスク(Autodesk)社が10月8日に米Media100社のソフトウェア部門(ストリーミング製品を主に扱う)の買収を完了し、オートデスクのディスクリート部門がMedia100のソフトウェアを販売すると発表した。

『cleaner 5』
『cleaner 5』のパッケージ

Media100のソフトウェアで、ディスクリートが販売するのは、以下の製品になる。

  • 『cleaner 5』……ストリーミングビデオおよびオーディオの、キャプチャーからエンコード、配信まで行なえるソフト
  • 『cleaner EZ』……ウィザード形式で利用できるcleaner 5の入門版
  • 『cleaner live』……Real MediaとWindows Media Technologyでストリーミング中継を行なう製品
  • 『mpeg charger』……cleanerのプラグイン。MPEG-2などのストリーミングメディアの作成機能を強化するソフトウェアアクセラレーター
  • 『mpeg supercharger』……cleanerのプラグイン。PCIカードとソフトで構成する、ストリーミングメディア作成のハードウェアアクセラレーター
  • 『cinestream』……DV編集とストリーミングメディアの制作を行なうソフト

このほかに、『EditDV』や『IntroDV』といったDV編集ソフトもあるが、日本では発売しない。また、cleaner EZはOEM供給のみ。

cleaner 5のスクリーンショット
cleaner 5のスクリーンショット

cleaner 5は、DVカメラからのキャプチャーからサーバーへのアップロードまでをサポートするソフト。ファイルメニューから直接DVカメラをコントロールできる。“EventStream(イベントストリーム)”オーサリング機能およびエンコード機能によって、QuickTime、RealMedia、Windows Media Technology、MP3、MPEG-1/2といった複数のメディアおよび複数の回線速度を、1度に出力できるという。また、バッチ処理やスクリプトにより、サーバーへのアップロードを自動的に行なうことも可能。

対応OSはWindows 98/NT 4.0/2000およびMac OS 8.6以降で、OHCIに準拠したIEEE1394インターフェースが必要。Windows版、Macintosh版ともに11月20日に発売し、価格は通常版が8万8000円でアップグレード版が2万8000円、教育期間限定版が6万800円、教育機関向けアップグレード版が2万円。

VideoCDを制作するための設定画
cleaner 5で、VideoCDを制作するための設定画面
Quick Timeでエンコード
Quick Timeでエンコード

mpeg chargerおよびmpeg superchargerは、cleaner 5のプラグインで、MPEG-2などのストリームングフォーマットのエンコードを高速に行なう。mpeg chargerがソフトウェアアクセラレーターであるのに対し、mpeg superchargerはハードウェア(PCIカード)で処理を行なう。Windows版、Macintosh版とも12月1日に販売を開始し、価格はmpeg chrgerが8万6000円、mpeg superchrgerが17万2000円。

cleaner live
cleaner live。わかりやすいユーザーインターフェースで、簡単に作業ができるという

cleaner liveは、Real MediaとWindows Media Technologyで、複数のビットレートでのストリーミング配信を行なえる製品。2枚のPCIカードとソフトウェアで構成し、PCIカードのDVアクセラレータによってデータのデコードを行なうため、インストールしたパソコンのCPU使用率を押さえることができる。Windows版のみで、価格は49万8000円。12月1日に発売する。

cinestream
cinestream

DVキャプチャーソフトcinestreamは、2GBを超えるデータのキャプチャーが可能で、DVテープ1本すべてを、1つのファイルとして取り込むことが可能。Windows版、Macintosh版共に12月20日に販売を開始する予定で、価格は6万8000円。

ディスクリートの山本克巳ゼネラルマネージャ
ディスクリートの山本克巳ゼネラルマネージャ

今回の買収の理由について、ディスクリートの山本克巳ゼネラルマネージャは、「従来ディスクリートは、ハイエンドからミッドレンジを中心に、映像・CG製作ソフトを扱ってきた。買収によって、新たに一般の企業やプロシューマー向けにもターゲットを広げて、製品を販売していく」と語った。ディスクリートはストリーミング事業に進出することによって、コンテンツの制作から配信までの、すべてのソフトウェアを提供する。

なお、今回買収した製品群のブランド名については、いずれディスクリート独自のものに変更することも、検討しているという。また、ディスクリートの既存の製品にバンドルする可能性もあるという。

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