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ライジング・サン・ディレクトリー、外国人に日本のエリア情報を提供するウェブサイト“RSDJapan: Rising Sun Directory”を開設

2001年11月01日 23時41分更新

文● 編集部 田口敏之

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ライジング・サン・ディレクトリー(株)は1日、(株)昭文社と提携し、外国人向けに日本の詳細なエリア情報を提供するウェブサイト“RSDJapan: Rising Sun Directory(アールエスディージャパン: ライジング サン ディレクトリー”(以下“RSDJapan”)を、6日に開設すると発表した。昭文社は日本地図および各エリアの案内などのデータを提供し、ライジング・サン・ディレクトリーがデータの英訳と編集、サイトのデザインおよび、サーバーを含むシステム構築などを行なう。

“RSDJapan: Rising Sun Directory”トップページ
“RSDJapan: Rising Sun Directory”トップページ

同社では、“RSDJapan”の最初のユーザーターゲットとして、2002年6月に日本と韓国とが共同で開催する“2002 FIFA ワールドカップ”で日本に訪れる外国人を見込んでいるという。そのため、紹介する地域も開催地となる“北海道(札幌)”、“宮城”、“新潟”、“茨城”、“埼玉”、“神奈川(横浜)”、“静岡”、“大阪”、“兵庫(神戸)”、“大分”の10地域に、“東京”と“京都”を加えた、計12都道府県となっている。

東京を案内するページ
東京を案内するページ

これらの各エリアを案内するデータは、飲食店情報や宿泊情報、名物や旧所名跡といった見どころの情報など、オープンの時点で約8300件を用意しており、これらに写真と英文表記の地図を付けて提供する。また、宿泊施設やスタジアムを検索した後に、その近くにある飲食店や見どころも検索できるようになっている。

ホテルを検索すると、写真や料金、場所などを表示する
ホテルを検索すると、写真や料金、場所などを表示する
さらに、ホテルの近くにある飲食店や遊び場なども探すことができる
さらに、ホテルの近くにある飲食店や遊び場なども探すことができる

なお、対応している言語は現在英語のみだが、2002年6月末までに、中国語やポルトガル語のどちらかには対応する予定だという。

サイト内で提供する情報は、以下の通り。

  • “Travel tips”……日本の慣習や礼儀、電車の乗り方などの実用的なアドバイス集
  • “Where to stay”……ホテルや旅館、民宿など、日本の宿泊施設についての情報
  • “What to eat”……日本食の種類やマナーなどの解説
  • “Embassies”……125ヵ国の大使館の情報(英文の地図付き)
  • “Foreign exchange”……各国通貨のレート情報、毎日更新
  • “Route search”……目的地までの路線検索
  • “Inside”……日本の「いま」について書いたコラム
  • “Spotlight”……日本文化についてや、実用的な案内に焦点を当てた記事
  • “Highlight”……日本ならではの出来事などについてのコラム
  • “World Cup Issue”……試合のインフォメーションや、各競技場へのアクセスマップ
海外旅行者の駆け込み寺、大使館。これは英国大使館の案内
海外旅行者の駆け込み寺、大使館。これは英国大使館の案内
ワールドカップの対戦表もある
ワールドカップの対戦表もある

同社では、主な収入源として、バナー広告代や、英文地図の他企業へのASP、またサイトに掲載するホテルや飲食店の情報のグレードアップ料などを見込んでいる。初年度(2002年6月末まで)の売り上げとして7億円、ページビュー(PV)として、年内までに最低50万PVの達成を目標としている。

今後の同ウェブサイトの展開としては、2002年のワールドカップを一区切りとして、他言語への対応を進め、紹介するエリアも拡大を図るという。拡大を予定しているエリアとしては、2005年に“愛知博覧会”を行なう愛知(名古屋)などを考えているという。またワールドカップ以降も、オリンピックや各展覧会などといった、世界規模のイベントに合わせてプロモーションを行なう予定だという。

左から、ライジング・サン・ディレクトリー代表取締役社長の青山隆之氏、同社取締役経営・海外戦略室長のナイジェル・シンプソン氏、昭文社代表取締役青柳栄次氏
左から、ライジング・サン・ディレクトリー代表取締役社長の青山隆之氏、同社取締役経営・海外戦略室長のナイジェル・シンプソン氏、昭文社代表取締役青柳栄次氏

ライジング・サン・ディレクトリー取締役で経営・海外戦略室長のナイジェル・シンプソン(Nigel D.R.Simpson)氏によれば、「ケンブリッジ大学に在学中、大阪に留学して日本の慣習や言葉を勉強したが、留学前に日本の情報を集めようと思っても、ほとんど見つからなかった。ウェブを含めて、外国人への日本についての情報提供は不充分だ。外国人が理解でき、分かりやすく詳しい、日本全国のエリア情報を提供するサイトがあれば、役に立つと思った。ましてや、2002年は日本でワールドカップが開催され、世界中の熱い目が日本に向けられている。これはビジネスチャンスになると思い、このウェブサイトを立ち上げた」ということだった。尋ねてみたところ、海外および国内に、日本のことを紹介しているウェブサイトは「個人で運営しているこぢんまりしたものを除けば、“RSDJapan”ほど詳しいものは、本当に全くと言っていいほどない」のだという。

また、同社代表取締役社長の青山隆之氏は、「昨年527万人の外国人が日本を訪れ、169万人の外国人が日本で暮らしている。政府や自治体も、外国人観光客にお金を落としていってもらおうと誘致をはじめたが、個々の事業者への直接の利益は生まれにくい。ライジング・サン・ディレクトリーは、URLの記載やバナースペースなど、データ掲載者の目的や要望に適った対応を準備している。今後、12エリアからさらにエリアを拡大し、すべての利用者に対して利益の還元を行なっていきたい。また日本を外国人向けに紹介する、魅力あるコンテンツ作りをしてゆく」と述べた。

最後にシンプソン氏が、「“RSDJapan”のサービスビジョンは、“DEJIMA(出島)”、“WAKON YOSAI(和魂洋才)および、“MEIJI RESTRASION Part II(明治維新パートII)”です」と、日本に興味のある外国人にとって、同サイトが役に立つものであることを改めて強調した。

サービスビジョンは、“DEJIMA(出島)”、“WAKON YOSAI(和魂洋才)および、“MEIJI RESTRASION Part II(明治維新パートII)”だという
サービスビジョンは、“DEJIMA(出島)”、“WAKON YOSAI(和魂洋才)および、“MEIJI RESTRASION Part II(明治維新パートII)”だという

ライジング・サン・ディレクトリーは、インターネットによる情報提供サービスや、ディレクトリーサービスおよび、データベースの作成・販売などを行なう企業。設立は1997年で、本社は大阪府吹田市。資本金は1億5000万円となっている。

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