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マイクロソフト、車載情報システム用OS『Windows CE for Automotive v.3.5』を発表

2001年10月31日 21時33分更新

文● 編集部 桑本美鈴

マイクロソフト(株)は31日、カーナビゲーションシステムなど車載情報システム用OSの最新版『Microsoft Windows CE for Automotive v.3.5』を発表、Windows CE for Automotive製品の開発/製造メーカーなどへの提供を開始した。

クラリオン端末
発表会場では、OEM各社が現在開発中のWindows CE for Automotive搭載製品が展示された。写真はクラリオン(株)の車載モバイル情報端末。日本語入力対応リモコンや日本語IMEによる日本語入力が可能。またOutlookや携帯電話のメモリーデータを利用したアドレスブック機能を搭載する
デンソー端末
(株)デンソーのカーナビゲーションシステム。ウェブブラウザーやメール、MP3プレイヤーといった機能を搭載するほか、パソコンやPDAと連携しデータを共有できる。DVD-ROMドライブやコンパクトフラッシュスロット、USBなどを装備する

Windows CE for Automotive v.3.5は、車載情報システムに必要なパワーマネージメント機能や地図描画機能、音声認識機能などを備えたクライアント用プラットフォーム。マイクロソフトは、車載情報システム用OSとして'98年に『AutoPC 1.0』を、翌'99年にはAutoPC 2.0を欧米向けにリリースした。AutoPCはプラットフォームと一部アプリケーションを同社が提供し、OEM側が他のアプリケーションを追加する形式のパッケージ化されたプラットフォームだったが、2000年9月にリリースした3.0で、同社はプラットフォームのみを提供し、OEM側がアプリケーションやモジュールを開発/搭載するという方針に変換、名称も『Windows CE for Automotive』に変更された。

今回発表されたWindows CE for Automotive v.3.5は、パソコンが持つ汎用性と、組み込み機器が持つリアルタイム性を併せ持った組み込み汎用プラットフォームを実現したという。

汎用性を高めるため、ACC(Automotive Common Control)とACC-ext(ACCの日本向け拡張仕様)を採用したUI構築ツールを導入している。WindowsのUIをベースに、車載用の画面デザインが行なえるもので、ACC-extによりUIのデザインや画面の遷移、アニメーションなどをXMLリソースファイルで定義できる。これにより、同一のプログラムで複数のリソースファイルを使用することで異なるUIの開発が効率的に行なえる。

UIリソース作成画面
UI構築ツールを利用した、UIリソースファイルの作成画面。黄色い部分が実際の画面となる部分で、その中のグレー部分が配置されたボタンを表わしている。左側の素材一覧からボタンなどを選択し、黄色部分に配置するだけでUIの定義が行なえる
作成されたUI
先程のUIリソースファイルをコンパクトフラッシュに保存し、Automotive搭載端末にそのコンパクトフラッシュを装着して起動すると、定義した通りのUIが表示される

さらに、SAPI5(音声認識インターフェース)に対応しており、音声コマンドでデバイスに対して指示を出すことが可能。現在、OEMメーカー各社がSAPI5対応音声認識/合成エンジンを開発中だという。また、組み込み性能を向上させるため、バックアップ用バッテリーを利用せずにスタートアップ/シャットダウンが行なえるようになった。

モジュール類は、開発するシステムの規模に応じて選択できるよう、数種類用意されている。ブラウザーは組み込み用Internet Explorer 4(3.3MB)またはMicrosoft Mobile Explorer(700KB)。日本語フォントはMicrosoft Gothic TrueType(4.2MB)または小型Bitmap(600KB)。グラフィックスライブラリーはGDI(Windows標準ライブラリー)またはGDI-Sub(Direct Drawベースの小型高速ライブラリー)。

UI例1
UI構築ツールで作成したUIの一例
UI例2
上の写真と同一プログラムで、UIリソースファイルのみを変更したもの

本日、千葉/幕張で開催中の“東京モーターショー2001”会場近くのホテルで行なわれた発表会で、米マイクロソフト社AutomotiveビジネスユニットゼネラルマネージャーのBob McKenzie(ボブ・マッケンジー)氏は、「Automotiveは、車のドライバーに対してネットワークアプリケーションサービスを提供できるソフトウェアプラットフォーム。拡張性が高く、携帯端末や各車載端末などさまざまなデバイスに対応できる。将来的にはデジタル音楽配信サービスや交通情報サービスを利用できるようになるだろう。今後18ヵ月以内にOEMメーカー8社からAutomotive対応製品がリリースされる見込みだ」と語った。

米MSゼネラルマネージャー
米マイクロソフト社AutomotiveビジネスユニットゼネラルマネージャーのBob McKenzie氏

なお同社は、次世代車載情報システムの基盤技術“Microsoft Car.NET”フレームワークにおいて、Automotive v.3.5をクライアントコンポーネントとして位置付けている。Automotiveの次期バージョンは、XMLやSOAP、UPnPに対応し、ウェブサービスの利用が可能になるという。

また同社は、昨年9月19日に発足した“Windows CE for Automotiveフォーラム”の活動成果および新ワークグループ“3D表示検討会”について発表した。

Windows CE for Automotiveフォーラムは、Windows CE for Automotiveを共通プラットフォームとし、さまざまな機能をコンポーネント化することで自社開発、他社開発を問わず、コンポーネントの相互利用を可能とし、開発生産の向上と選択の自由度を高めることを目的としたフォーラム。会員企業は10月現在で87社。

今回は、同フォーラムのグループ“周辺機器部会”の活動成果発表が行なわれた。周辺機器部会は、Win32 APIを生かしたオープンな開発環境と、周辺機器接続に対するオープン性の評価/検討を行ない、周辺機器の共用化や、サードパーティーにおける周辺機器の開発、PC用周辺機器の車載への適用などを可能にすることを目的とした部会。

今年度の活動実績として、携帯電話を車載端末へ接続する際のワイヤレス通信APIの策定を行なったという。これにより、TAPIをベースに車載ワイヤレス環境の実現に必要な拡張機能を追加することで、信頼性のある環境を短時間で開発できるという。また、データ通信やハンズフリー用アプリケーションの構築にあたり、異なるメーカー間での車載端末アプリケーションの共有化や、ISVの車載IT端末へのビジネス参加が実現するという。

また、新グループとして“3D表示検討会”が発足、11月9日に第1回検討会が開かれるという。3D表示検討会は、Automotiveを共通プラットフォームとし、2DグラフィックスライブラリーであるGDI-Subをベースに、3D表示に必要な拡張機能(座標変換や陰面消去、テクスチャーマッピングなど)の標準化、共通化を検討、機能インターフェースの完成を目標としている。11月9日以降も2週間に1回程度の会合を開き、2002年1月末に仕様書(バージョン1.0)を完成させ、2002年春には動作サンプルを提供したいという。

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