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サン・マイクロシステムズ、ソフトウェア・プラットフォーム構想“Sun ONE”の詳細について発表

2001年10月31日 03時28分更新

文● 編集部 田口敏之

サン・マイクロシステムズ(株)は30日、ソフトウェア・プラットフォーム構想“Sun ONE(サン ワン)”について発表し、これを構成する新製品および、現在導入が可能となっているプラットフォームやソフトウェア、ツールなどの詳細を公開した。今回の発表は米サン・マイクロシステムズ社が23日(現地時間)に発表した内容を基に国内で行なったもの。

米サン・マイクロシステムズ社、iPlanet E-コマース・ソリューションズのPresident and General Managerであるマーク・トリバー氏(Mark Toliver)
米サン・マイクロシステムズ社、iPlanet E-コマース・ソリューションズのPresident and General Managerであるマーク・トリバー氏

“Sun ONE(Sun Open Network Environment:サン オープン ネットワーク エンバイロメント)”は、同社が提唱している、ウェブ上の付加価値の高いサービスをユーザーにパーソナルなサービスを提供するというウェブサービス“Servise On Demand(サービス オン デマンド)”を、開発・運用するためのシステム体系。“Sun ONE”の提供内容には、ビジョン、技術やプログラム、ソフトウェア、プラットフォーム、ツールおよびサポートなどが含まれている。

米サン・マイクロシステムズの、iPlanet E-コマース・ソリューションのPresident and General Managerであるマーク・トリバー氏(Mark Toliver)は、「ウェブによる製品やサービスが、全て良いと言われていた時代は終わった。現在のウェブサービスには、実質的な価値を見いださなければならず、またコストを低減しなければならない。大切なのは、総資産利益率(Return on Assets:ROA)であり、資産をより効果的に使うにはどうしたらよいか、企業内の情報資産の生産性や効率を高めるにはどうすべきかを考えなくてはならない。そのために、オープンテクノロジーによって構築される“Sun ONE”は、ビジョン、ソフトウェアやプログラム、プラットフォームおよびサポートを提供することによって、企業に最大限の“ROA”をもたらす」と語った。

“Sun ONE”を構成する4つの要素
“Sun ONE”を構成する4つの要素

ビジョンとは、ユーザー個々に適応できるウェブサービス“Service On Demand”を可能にし、提供すること。具体的には例えば、航空会社のウェブサイトを通じて、飛行機のチケットをオンライン予約した際に、ユーザーのオンライン上のカレンダーにその予定を記録するなど、各サービスを連携させてユーザー個々に対応するサービス提供できるようにするといったもの。これは、現在は個別のウェブサイトなどで提供している、ウェブサービスを行なうウェブアプリケーションを細分化し、これを必要に応じて組み合わせて、連携してユーザー個々に対応する“サービス”にまとめあげて提供する、という考え方に基づいている。

ソフトウェアやプログラムとしては、特定のプラットフォームやハードウェアに依存しない“Service On Demand”を可能にするために、業界のオープン・スタンダードに準拠したものを提供する。具体的には、JavaとXMLを連携させるアプリケーションプログラムインターフェース“Java API for XML”を利用して、ウェブサービスをサポートする。XMLベースのプロトコル“SOAP(ソープ:Simple Object Access Protocol)”と“UDDI(ユーディーディーアイ:Universal Description, Discovery and Integration)”についても継続的にサポートしてゆくという。

また“Service On Demand”と連動する、新たなネットワーク認証システムを提供するために、9月26日に米サン・マイクロシステムズは、30社を超える企業とシステム開発のための団体“Liberty Alliance Project(リバティ アライアンス プロジェクト)”を設立し、システムの技術を開発することを発表している。“Liberty Alliance Project”の目的は、ネットワーク上で認証を行ない、複数のウェブサイトに対して、どこからでもシングル・サインオンを可能にすること。“Liberty Alliance Project”は、来春にはスペックを公開する予定だという。

プラットフォームとしては、『Solaris(ソラリス)』のオペレーティング環境、『Forte(フォルテ)』のツール、およびiPlanet(アイプラネット)(※1)のソフトウェア提供する。『Solaris 8』はアップグレードを行ない、現在『Solaris 8 10/01版』となっている。『Solaris 8 10/01SPARCプラットフォーム版』には開発・評価用のアプリケーションサーバー『iPlanet Application Server,Enterprise Edition』をバンドルするほか、『Java 2 Platform,Standard Edition 1.3.1 software development kit(J2SE 1.3.1 SDK)』が組み込まれている。この『Solaris 8 10/01版』は無償でダウンロードでき、8CPU構成以下のシステムであれば自由にインストールして使用できるようになっている。これによって、トータル開発コストを削減できる。またチーム編成機能を備えたポータル環境『iPlanet Portal Server』に、インスタントメッセージング機能を追加するソフト『Instant Cllaboration Pack』を加えた。これによって、どの組織内のメンバーがオンラインで接続しているかどうかをリアルタイムで認識し、メッセージの送信や文書の交換、コラボレーションなどを行なうことができるほか、セキュリティー対策も備えているという。

※1 iPlanetは米アメリカ・オンラインと米サン・マイクロシステムズの提携による仮想企業。会社法人として設立されてはいないが、実質的には独立した組織として活動し、Eコマース関連ソフトウェアを製造・販売する。

サポートの面では、同社の専門のテクニカルサポートとプロフェッショナルサービスを提供し、企業の資産をウェブサービスという形で再構成することをサポートするという。さらに同社は、iPlanetブランドのソフトウェア製品が同社にとって重要であるとし、米アメリカン・オンライン社との契約をベースに、iPlanetのテクニカルサービスとプロフェッショナルサービスを、サン・マイクロシステムズのサービスに統合した。来春より、iPlanetのサポート組織を使って製品をサポートしてゆくという。

なお、国内においても9月26日付で組織が統合された。東京都渋谷区初台にあったiPlanet Eコマース・ソリューションズ・ジャパンのオフィスは、10月29日付けで、東京都世田谷区用賀のサン・マイクロシステムズのオフィスに吸収合併されて事業を継続することになったという。

同社は2月に、“Sun ONE”による“Service On Demand”の開発・運用ビジョンを示すロードマップを発表しているが、今回の発表は段階的なロードマップの第1期に相当するという。第1期である現在は、過去のIT資産や情報資産、レガシー・システムの統合を推進する時期であるとしている。現在“Sun ONE”で提供している各ソフトウェアやプラットフォームによって、既存のシステムをウェブサービスに対応させることが可能であるという。

第2期は2002年を想定しており、各企業ごとの業務のプロセスをウェブサービスとして再利用することに重点を置くという。企業がウェブサービスをファイヤーウォールの中で展開し、特定のパートナーやサプライヤーとこれを共有できるようにすることにより、運用コストを低く抑え、業務を効率的に行なうことを目的としている。また、この時期に次世代の『Solaris 9』のオペレーティング環境などを投入し、多言語サポートのIDEに対応した『Forte Tools』、UDDIとライブラリーに対応した『iPlanet Directory Server』などを提供してゆくという。

第3期は2003年を想定しており、上述の飛行機のチケット予約の例で挙げたような、複数のウェブサービスの横断を可能にするという。ある企業のディレクトリー上にあるウェブサービスと、他のサービスを連携して利用するためには、別の企業のディレクトリーを検索しなければならない。これを効率的に可能にする手段として、サン・マイクロシステムズは1つのディレクトリーにウェブサービスを統合することを提唱している。これまで各企業は、閉鎖的なシステムによる複数のディレクトリーを持っていたが、これを通じてサービス自体をオープンにでき、また複数企業の業務プロセスの統合が可能になるだけでなく、コストが削減できるほか、パートナー選択のオプションや柔軟性も広がるという。

同社は、ウェブサービス構想“Service On Demand”を実現するためには、オープンなシステムが必要不可欠だとしている。ウェブサービスとしては、米マイクロソフト社が“.NET(ドットネット)”を提唱しているが、トリバー氏は「“.NET”は複雑で閉鎖的であり、企業の成長や統合が妨げられる。これに対して我々は、これまでもオープンシステムを提唱し、スペックを公開してきた。今後のウェブサービスの展開にも、オープンさを追求することがきわめて重要であるとお伝えしたい」と述べた。

この“Sun ONE”向けの開発を支援する各種製品を収録した開発キット『Sun ONE Starter Kit(サン ワン スターター キット)』(CD-ROM4枚組)は、すでに23日より同社から無償で提供されている。現在は英語版のみで日本語版の対応は未定。開発者やIT管理者は、米サン・マイクロシステムズのウェブサイトから申し込めば入手できる。また、11月28日から30日まで神奈川県横浜市西区のパシフィコ横浜において開催するカンファレンス“The 2001 JavaOne Conference in Japan”でも、同製品を配布する。

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