「MS-9102」 |
26日にnForceチップセットを搭載するMSI製マザーボード「K7N420Pro」サンプル展示のニュースをお伝えしたばかりだが、同じMSIから新型“Prestonia”コア版Xeon対応をうたう、ServerWorks製GrandChampion-LE(GC-LE)チップセットを搭載するサンプルマザーボード2枚の展示がUSER'S SIDE本店で始まった。
「MS-9103」 |
新型Xeonであるコア対応をうたっているのは「MS-9102」と「MS-9103」。Prestoniaコアは現行のXeon(Foster、0.18μmプロセスルール)に対し、プロセスルールが0.13μm、キャッシュが256KBから512KBに増強されたCPUとなる予定。CPUソケット形状は現行製品と同じくSocket603(SocketF)となっている。基本的なアーキテクチャはNorthwoodベースのPentium 4と同等といわれており、登場時期は2002年第1四半期とも噂されているが、現時点では正式なリリース日は発表されていない。なお、GC-LEの上位版にあたる“GC-HE”はXeon MP(4CPU)に対応するチップセットだが、GC-HEマザーボードの展示は行われていない。
GC-LEのNorth Bridgeと思われるチップ。表面上に刻印は一切なく、MSI製であることを示すマジックの文字が書かれているだけだ |
MS-9102と9103ではCPUソケットが縦に整列した状態で配置されている。i860系マザーボードとはCPUソケット位置が違うため、ケースによっては入らないこともあるだろう |
注目すべきはメモリスロットがDDR SDRAM専用DIMMスロットになっている点だ。搭載できるメモリはレジスタード仕様のDDR SDRAMで、MS-9102では4スロット(最大8GB)、MS-9103では8スロット(8GB)となっている。もっとも、MS-9102の場合、8GB搭載するには1枚あたり2GBというDDR SDRAMモジュールが必要であり、そして2GBモジュールは今のところ発売される予定はたっていないのだが。
ボード上には1GB/秒の転送レートを誇るPCI-Xを4スロット搭載し、32bit66/33MHz対応のPCIをMS-9102では1つ、MS-9103では2つ搭載。PCI-Xは64bit/66MHzPCIと兼用となっており、仕様上は共存が可能となっているが、製品版で共存可能かどうかは不明だ。なお、MS-9102では外部AGP Proスロットを持ち、一方で1U用と思われるMS-9103ではAGPスロットを搭載しない代わりにオンボードでRage XLを用意している。
またどちらもAdaptec製のUltra160(2ch) SCSIコントローラ「AIC-7899W」を搭載。このほかオンボード機能としてIntelの10/100BASE-TX対応ネットワークコントローラも搭載している。
NEC製のPCIブリッジと思われるBGAチップ。MS-9103では3個も使用されている |
なお、両マザーボード上には見慣れない“NEC”の刻印があるBGAチップを見ることができるが、詳細は不明。各所で行われた展示会に出展されていた他社製のGC-HE/LEマザーボードにも同様のチップが、似たような場所に配置されていることを考えると、恐らくPCIブリッジと思われるが…。
価格はどちらも未定で、「2002年、Prestoniaが登場する頃に発売予定」(エム・エス・アイ・コンピュータ・ジャパン)という。発売まではもう少し時間がかかりそうだ。もちろん、普通の価格では買えそうもないのはスペックを見れば明らかである。
i860マザーにServerset LC-T AGPチップセット搭載マザーも
「MS-860D Pro」 |
このほか、i860チップセット搭載の「MS-860D Pro」、Serverset LC-T AGP搭載の「MS-6394」もあわせて展示が始まっている。MS-860D Proは他社製のi860マザーボードと似た仕様が印象的。一方、MS-6394はServerWorks製マザーボードとしては珍しい、MicroATXマザーボード。同じショーケースに並んでいるので、気になる人はこちらもチェックしてみるといい。
「MS-6394」 |