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米GM、衛星経由の情報サービス“OnStar”に対応するコンセプトカー『e-Cruze』発表

2001年10月24日 09時51分更新

文● 編集部 中西祥智

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米ゼネラルモーターズ(GM)社およびいすゞ自動車(株)、スズキ(株)、富士重工業(株)は23日、ジャック・スミス(John F. Smith, Jr.)米GM会長およびリック・ワゴナー(G. Richard Wagoner, Jr.)米GM社長兼CEOなど、4社の首脳陣が出席する共同記者会見を都内で行なった。

4社の共同記者会見
4社の共同記者会見
握手する4社の首脳陣
左から、井田義則いすゞ代表取締役社長、リック・ワゴナー米GM社長兼CEO、鈴木修スズキ代表取締役会長、ジャック・スミス米GM会長、田中毅富士重代表取締役会長

会見では、各社長・会長が順に自社の状況について説明した。各社首脳は口々に、GMを中心とした提携による“規模のメリット”を強調した。また各社の開発中の新型車やコンセプトカーも披露した。GMは、22日に発表したスズキとの共同開発車『シボレー・クルーズ』を基にしたコンセプトカー『e-Cruze(イー・クルーズ)』を発表した。

『e-Cruze』
『e-Cruze』

e-Cruzeは、フロントのコンソールと、運転席および助手席のヘッドレストの背面にディスプレーを設置し、米国では既に実施している衛星経由の統合情報サービス“OnStar(オンスター)”などによって情報を提供する。

e-Cruzeの車内
e-Cruzeの車内。3つのディスプレーが見える

OnStarは、車からインターネットを通じてホテルやレストランを予約できるサービスや、緊急時にユーザーからの反応がなければGMが救急車を呼んだり、衛星からの遠隔操作でドアを開けたり、ガソリン切れや故障で動けなくなった時の救援や、車が盗まれたときに位置を追跡するサービスなどで構成する。

フロントのディスプレー
フロントのディスプレー。走行中には、画面上からインターネットへのアクセスはできない。音声認識による入力は可能だという

カーナビゲーションとして利用する場合でも、インターネット経由で地図情報をダウンロードするため、CD-ROMなどは必要ない。音声認識によって、走行中のメールのやり取りや、内蔵マイクを使った電話の応答なども行なえるという。PDAなどのデバイスと情報をやり取りすることも可能。

助手席のヘッドレスト
助手席のヘッドレスト。運転席のものとは違って、常に画面上から利用できる

後部のディスプレーは、走行中でもさまざまな利用が可能で、映画やテレビの観賞からビデオゲームまで行えるという。

CCDカメラとSDカードスロット
CCDカメラとSDカードスロット。会見では“スマートメディア”と説明されていたが、SDカードと書かれている
トランクの中には……
トランクの中にはパソコンなどの機器類が山積みに。かなり急いで製作したコンセプトカーのようだ

e-Cruzeがいつごろ、実際に街中を走るようになるのかは不明。また、OnStarについても、日本ゼネラルモーターズ(株)によると、一切「未定」だという。日本でのOnStarサービス開始を楽しみに待っているのだが、それはいつになるのだろうか。

e-Cruzeに乗り込んで説明するリック・ワゴナー社長
実際にe-Cruzeに乗り込んで説明するリック・ワゴナー社長
スズキのコンセプトカー『Covie』
スズキが発表したコンセプトカー『Covie』。素人目には、どう見ても“VW”のマークが入っていそうに思えるんですが……

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