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IPA、活動成果を集めた展示会“ITX 2001”の概要を発表

2001年10月22日 21時24分更新

文● 編集部 佐々木千之

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情報処理振興事業協会(IPA)(※1)は22日、“ITX 2001 第1回 IPA Technology Expo”に関するプレス向け説明会を開催した。ITX 2001は、同協会の活動成果を集めた展示会。

※1 情報処理振興事業協会(IPA:Information-technology Promotion Agency, Japan)は、“情報処理の促進に関する法律”に基づいて'70年に設立された、政府関係機関(経済産業省の特別認可法人)。

ITX 2001の概要について説明する、IPA総務部長の荒井隆秀氏と専務理事の近藤隆彦氏
ITX 2001の概要について説明する、IPA総務部長の荒井隆秀氏(左から2人目)と専務理事の近藤隆彦氏(右から2人目)

IPAによると、ソフトウェア開発や情報セキュリティー確保、IT関連の人材育成といった活動を行なっているが、これまでそれらの活動成果は、事業別に発表しているものの、まとめて紹介することはなかったという。最近では、2月に“IPA Technology Expo:ITX 2001 - Part1”として、先端的情報化推進基盤整備事業、次世代アプリケーション開発事業、情報ベンチャー事業化支援ソフトウェア等開発事業などに絞った成果発表会を開催している。今回のITX 2001ではIPAが行なうすべての事業活動の成果を、デモンストレーションを交えた展示やセミナーなどにより、一般向けにも公開し、その普及を図る目的で開催するもの。事業成果を一堂に集めての紹介は初めてで、今後1年に1回開催の予定としている。

ITX 2001は、“e-Japanのあけぼの”というテーマのもとで、11月14日(10:00~18:00)に東京・文京区の東京ドームシティで開催する。主催はIPAで、経済産業省と厚生労働省が後援している。展示会・セミナーが“プリズムホール”、基調講演・フォーラムは“東京ドームホテル”で開催する。入場料は無料だが、基調講演・フォーラムはウェブサイトで事前登録が必要。5500名の来場者を見込んでいる。

展示会場は、今後の産業発展基盤となるシステムを展示する“e-インフラストラクチャー・ゾーン”、生活の利便性向上を目指す“e-ライフ・ゾーン”、医療・介護分野のIT化を紹介する“e-メディカル・ゾーン”など、8つのゾーンで構成している。

なかでも興味深いのは、全国津々浦々に埋もれた天才クリエーターを発掘・育成する目的で2000年に経済産業省が始めたプロジェクト“未踏ソフトウェア創造事業”(※2)の成果を集めた“eクリエーター・ゾーン”。

※2 未踏ソフトウェア創造事業:2000年度に経済産業省とIPAで開始した事業で、まず“プロジェクトマネージャ”12人を選定して、予算を配分(2000年度では1人8000万円)する。プロジェクトマネージャは、それぞれが独自の考えに基づいて開発テーマを個人を対象に募集し、採択した個人の指導、評価を行なう。募集するテーマ、採択の基準、金額の配分、指導の方法などは、すべてプロジェクトマネージャの裁量に任されていることが大きな特徴。この事業の経過は、IPAのホームページで公開している。

eクリエーター・ゾーンでは、2000年度に予算を得て開発を行なっている25人の“スーパークリエーター”が展示を行なう予定。また、セミナーでも15人が成果の発表を行なう。IPAでは、ユーザーの端末、表示環境にかかわらず、1つのインターフェースを使って、ネットワーク上の情報を得ることができるマルチエージェント統合環境“airWeb”(飯塚豊氏)、4次元の超複素数とその高次補完によるなめらかなアニメーション、超高速演算による物理アニメーション、複数ユーザーに対するイベントの同期保証といった機能を持つ“双方向型ネットワーク対応仮想空間共同構築システム”(和田健之介氏)など、注目に値する展示が集まったとしている。

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