台形の筐体に透明アクリルのフロントパネル……という、どこかで見たようなアルミケースがアキバに登場し、ショップ店員や業界関係者など一部から熱い注目を浴びている。
高速電脳が3万7800円で販売を開始したのはジョンシステムズ製の「JS-AL700」。“特殊形状のネジで固定される横開きの側板を装備する台形の筐体”はかつてスタイリッシュだとして話題をさらったあのケースに似ている。そして、真正面から見ると、“大きめのマイナスネジがあしらわれた透明アクリル板のフロントパネル”と“ケース最下部に並んだ各種コネクタ群”は、現在も多くのショップでさまざまなバリエーションモデルが販売されているあのケースを連想せずにはいられない。しかも、側板を開けて中を覗いてみると、斜めに取り付けるようデザインされた5インチベイ取り付け部も、これまたどこかで見たような形状だ。
なんとか固定観念を振り払って仕様を見てみると、ベイは5インチ×4、3.5インチ×3、シャドウ×3と、ミドルタワーケースとしては必要十分な量を確保。3万円台のケースらしく、マザーボードを取り付ける板とバックパネルは引き出しが可能だ。フロント下部のコネクタはUSB×2、IEEE1394×1、ライン出力×1、ライン入力×1、マイク入力×1、MIDI/ゲームポート×1と、見覚えはあるような気がするものの、充実しているのは間違いない。
ただし、アルミのバリが残っている点、フロントに開けられた6本の防じん対策などに不安な点も残る。高級アルミケースはユーザーにとって贅沢品だけに、贅沢品らしい完成度を今後のバージョンに期待したいところだ。
ケース前面の穴からは中が覗けてしまう |
なお、電源はPentium 4未対応の300W電源。これも残念だが、高速電脳ではATX12V変換コネクタを製品に同梱して販売するとしているので、大きなマイナスにはならないだろう。ある意味非常に個性的と言えるケースだけに、マニアの所有欲をくすぐりそうではある。
【取材協力】