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“DVD+RWアライアンス”がプレスブリーフィングを開催──ソニーは年内にPC向けドライブを発売

2001年10月13日 01時27分更新

文● 編集部 佐々木千之

“DVD+RWフォーマット”を推進する任意団体“DVD+RWアライアンス”は12日夕、横浜でDVD+RWの現状と今後の製品ロードマップなどに関するプレスブリーフィングを行なった。日本関連ではソニー(株)が12月にPC向けドライブ、2002年秋に家庭用録画機を発売する予定であることが明らかとなった。

プレスブリーフィングは、DVD+RWアライアンスの幹事会社である、米デルコンピュータ社、米ヒューレット・パッカード社、三菱化学(株)、オランダのロイヤル フィリップス エレクトロニクス社、(株)リコー、ソニー(株)、仏トムソン マルチメディア社、ヤマハ(株)の8社が主催して行なわれた。

ソニーのコアテクノロジー&ネットワークカンパニー技術戦略部の張間廣信氏
ソニーのコアテクノロジー&ネットワークカンパニー技術戦略部の張間廣信氏

プレスブリーフィングでは、DVD+RWアライアンスの説明と、プレスブリーフィングに先立って行なわれた“DVD+RWアジアパシフィックセミナー”の概要報告、およびDVD+RW/+Rに関する技術説明と、幹事会社のDVD+RW製品ロードマップを紹介した。

DVD+RWアライアンスは、DVD+RWフォーマット推進を目的として、2001年3月22日(ドイツ時間)にドイツで開催中だった“CeBIT 2001”の会場で結成を発表した任意団体。結成時の幹事会社は7社、アライアンス参加メンバーは19社だったが、今年の7月に米デルコンピュータ社が幹事会社として参加した。10月1日現在のメンバーは37社になっている。プレスブリーフィングの司会を務めた、リコー副理事でDMS事業部審議役の松井猛氏によると「現時点で名前は明かせないが、家電メーカーを含む日本企業4社から参加の打診を受けている」という。これらの企業名はこの秋にも明らかになる見込みとしている。

このプレスブリーフィングに先立って12日午後に開かれた“DVD+RWアジアパシフィックセミナー”は、DVD+RW/+R技術の普及促進を目指して、アジア太平洋圏のDVD/CD業界の技術者を対象にした技術セミナー。3月5日に第1回を開催し、80社227名が参加したという。第2回となる今回は86社から205名の参加を得たとしている。海外においてはDVD+RWアライアンス結成以前から、プレス向けの説明会を行なっていた。「日本ではDVD/CD関連メーカーが集中していることから、メーカー技術者向けの技術セミナーを開催している」(松井氏)とのことだ。セミナーでは、DVD+RW/+Rに関する物理的/論理的仕様や応用製品の例、デモンストレーション、調査会社による市場展望についての講演などが行なわれたという。

DVD+RW/+RWはCDからDVDへの自然な発展系だという
DVD+RW/+RWはCDからDVDへの自然な発展系だという

ソニーのコアテクノロジー&ネットワークカンパニー技術戦略部の張間廣信氏が行なったDVD+RWに関する説明では、DVD+RW/+Rは「CDオーディオからCD-ROM、CD-R、CD-RWと発展したのと同じ、DVDビデオからDVD-ROMという自然な流れから生まれた規格」だとして、DVD-ROM/Videoフォーマットとの互換性の高さをアピールした。説明ではDVD+RWフォーマットの特徴である、

  • パソコン用ドライブとソフトウェアで記録したディスクと家庭用DVD+RWレコーダーなどで記録したディスクが、相互に再生/記録互換性を持つ
  • 既存の多くのDVDドライブ/プレーヤーで読み出し/再生できる
  • ファイナライズ(※1)が短時間ですみ、データ記録/録画後すぐに取り出せる
  • ファイナライズ後でも、自由にデータ/画像の追記/変更が可能
DVDプレーヤーやDVD-ROMドライブなどで再生できるようにするための処理。既存のDVD-RWレコーダーでは数分~5分程度かかる(ファイナライズ処理が終わるまでは取り出せない)

といったことを、デモを交えながら紹介した。このうち、既存DVD機器との互換性については、DVD+RWディスクの既存DVD機器における互換性を検証する“YOKOHAMA2000(ヨコハマニセン)”という団体の存在が初めて明らかにされた。YOKOHAMA2000は、'99年に国内外のDVD機器メーカー複数社によって作られた団体で、会員各社のDVD機器でのDVD+RWディスク再生互換性を検証しているという。当然、どのぐらいの機器で再生できるという数字も持っているのだが、この数字を公表するに当たっては、参加社のすべての同意を得る必要があり、現時点では反対もあって公表できないとしている。そのため、プレスブリーフィングでも、どのくらいの割合の機器で再生できるのかという点については、“大部分の機器”といった曖昧な説明となっていた。ただ、国内で唯一ドライブを販売しているリコーは、自社ホームページで独自調査による結果を公表している。

DVD+RW/+Rと、DVD-ROM/Videoとのディスク仕様の比較表
DVD+RW/+Rと、DVD-ROM/Videoとのディスク仕様の比較表

また技術的特徴では、DVD+RWフォーマットの持つ“ロスレスリンキング”について説明があった。

ロスレスリンキングとは、記録済み部分にデータを追記する際に、データのない“書き継ぎギャップ”を起こさないようにする技術で、DVD+RWフォーマットが持つ高精度のアドレス決め(位置決め)機構によって、ディスク上の長さにして1μm以下の精度で書き継ぎできるという。この精度であれば、書き継いだ際にわずかだが失われるデータも、エラーコレクション機構によって回復されるため、結果的に書き継ぎギャップがなくなるとしている。

ロスレスリンキングの概要
ロスレスリンキングの概要

ブリーフィングの最後には2002年末までの幹事会社のDVD+RW製品のロードマップを公表した。それによると、パソコン用ドライブではリコーに続いてヒューレット・パッカードとフィリップスが欧米市場で10月半ばに発売し、ソニーも12月中に発売する予定。また、ヒューレット・パッカードとデルは11月末から12月にかけてDVD+RWドライブ搭載パソコンを発売する。

幹事会社8社のDVD+RW商品ロードマップ
幹事会社8社のDVD+RW商品ロードマップ

家庭民生用のDVD+RWビデオレコーダーについては、フィリップスがすでに欧米市場で販売しているが、2002年春にトムソンが、春から夏にかけてヤマハがやはり欧米市場で発売の予定。日本ではソニーが2002年秋に発売予定としている。なおソニーの家庭民生用DVD+RWビデオレコーダーは、DVD-RWフォーマットとの互換性も持つものになるとしている。

デモで使用されたフィリップス製の家庭用DVD+RWビデオレコーダー
デモで使用されたフィリップス製の家庭用DVD+RWビデオレコーダー
ヤマハ製の家庭用DVD+RWビデオレコーダー
ヤマハ製の家庭用DVD+RWビデオレコーダー

記録メディアはフィリップスとリコーに続いて、ヒューレット・パッカードと三菱化学が10月末までに出荷するほか、ソニーが12月に出荷予定という。

デモで使用されたデルのデスクトップパソコン。リコー製DVD+RWドライブを搭載している
デモで使用されたデルのデスクトップパソコン。リコー製DVD+RWドライブを搭載している

DVD-RWが、家庭用ビデオレコーダー、Macintoshやバイオなどのパソコンにすでに搭載され、DVD-RAMも松下電器産業(株)が低価格のパソコン用ドライブを出すなど、書き換え可能なDVDフォーマットが話題となっている。多少出遅れた感のあるDVD+RWフォーマットだが、焦りはないという。というのは、書き換え可能ディスク市場全体を見たとき「現状はCD-RW/Rが圧倒的であり、書き換え可能DVDがメジャーになるのは2005~6年以降」(松井氏)というのが業界の一般的な見方であるからだ。DVD+RWアライアンスでは、後発のフォーマットながら、既存DVDプレーヤー/ドライブ、DVD-ROM/Videoフォーマットとの互換性の高さを武器に、数年後をにらんでじっくりと地固めをしているようだ。

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