このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

【東京ゲームショウ2001秋 Vol.3】セガ、コンシューマー事業戦略を発表――新作タイトルを紹介

2001年10月12日 22時50分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)セガは12日、東京ゲームショウ2001秋会場内で“SEGA CONSUMER CONFERENCE 2001”を開催、同社のコンシューマービジネス戦略について説明した。会場にはセガ代表取締役兼COOの香山哲氏のほか、セガグループの開発分社(開発スタジオ)である(株)ソニックチーム、(株)ワウ エンターテインメント、(株)ヒットメーカー、(株)SEGA-AM2の代表者が出席し、新作タイトルを紹介した。

出席者
左から、セガ常務執行役員の前田雅尚氏、ソニックチームの中裕司氏、ワウ エンターテインメントの中川力也氏、セガの香山哲氏、ヒットメーカーの小口久雄氏、SEGA-AM2の鈴木裕氏、セガ・オブ・アメリカの豊田信夫氏

ソニックチームは、Xboxへの参入を表明、ネットワークRPG『ファンタシースターオンライン(仮)』をXbox向けに開発する。同社はすでにニンテンドーゲームキューブ(GC)版とパソコン版のファンタシースターオンラインの開発を表明しているが、Xbox版はブロードバンド対応ソフトとして開発するとしている。なお同社は、GC版ファンタシースターオンライン向けに、専用キーボードを(株)アスキーと共同で開発中だという。

ファンタシースターオンラインのラインナップ
ファンタシースターオンラインのラインナップ
GC用キーボード
セガとアスキーが共同で開発しているGC用キーボード

また、GCタイトル『ソニックアドベンチャー2バトル』と、ゲームボーイアドバンス(GBA)タイトル『ソニック アドバンス』を12月20日に同時発売する。これら2つのソフトは連動させることが可能。GCとGBAを接続すると、ソニックアドベンチャー2バトルに登場する人工生命体“チャオ”を、GBA側にダウンロードでき、GBA上で育成できる。ソニック アドバンスがなくてもGBAにダウンロード可能。

同社代表取締役の中裕司氏は「GCおよびGBAへの展開に伴い、ソニックのロゴを欧文表記からカタカナ表記に変えた。ソニックシリーズは14歳以下の低年齢層に特に支持を受けており、任天堂のハードウェアユーザーと重なる。また、ファンタシースターオンラインに関してはさまざまなプラットフォーム展開を行なう」としている。

ワウ エンターテインメントは、Xboxタイトルのドライブゲーム『segaGT2002(仮称)』を開発中。XboxのHDDを利用することで、タイトル発売後も、新車種や新コースなどの追加データを提供できるという。また、来年にはsegaGT2002をネットワークに対応させるとしている。

さらに同社は、J-フォンのJ-スカイサービス向けゲームコンテンツ“サッカー最高! インターナショナル”を開発、10月中旬に韓国の現代綜合商事(株)を通じて、韓国に向けてコンテンツを供給する。サッカー最高! インターナショナルは、サッカーチームの指揮/運営ができるシミュレーションゲーム。プレイヤーがオリジナルのサッカーチームを作成し、練習や試合を通じてチームの能力をアップできる。

同社は、携帯電話端末を利用した日本-韓国間の対戦ゲームシステムも構築、これにより日韓での通信対戦が可能となる。同社は現代綜合商事と協力し、11月中旬より日韓での通信対戦ゲームサービスを開始する。同社代表取締役の中川力也氏は「携帯電話を通じてワールドワイドで対戦できるシステムを開発した。来月より日韓で対戦できるサービスを開始する」としている。

ヒットメーカーは、現在開発中のパソコン用新作タイトル『DOCO(ダービーオーナーズクラブオンライン)』を紹介した。DOCOは、競走馬育成オンラインゲームで、プレイヤーは街の中で生活しながら自分の競走馬を育てていく。街の中では他のプレイヤーと交流可能。また、30分に1回の割合でレースが行なわれ、プレイヤーは自分の馬をエントリーすることで、他のプレイヤーの馬と競争できる。

代表取締役の小口久雄氏は、「1年2年と継続してプレイしてもらうことを考えた場合、プログラムやデータの追加が重要。そのためには定期的にパッチをあててもらう必要がある。他の家庭用ゲーム機に比べ、パソコンはインターネットに接続している割合が高く、追加データのダウンロードが容易なため、まずはパソコン版から提供していく。ゲーム機は持っていないがパソコンは使っているという人を取り込みたい。その後、ゲーム機にも順次展開していく」としている。

DOCO画面
ネットワークゲーム『DOCO』の画面

SEGA-AM2は、現在プレイステーション2版『Virtua Fighter 4』を開発している。アーケード版にはない“トレーニングモード”や“AIシステム”が用意されている。トレーニングモードでは、初心者向けにコマンド入力練習や、指定された技を繰り出すことで課題をクリアしていく課題モードなどがある。キャラクターの動きをスローモーションにして技を出しやすくすることも可能。

AIシステムは、プレイヤーがAIキャラクターと戦うと、AIキャラクターがその技を覚えていく。技を覚えさせたAIキャラクターが戦う様子を見ながら、戦いかたに○または×と判定すると、AIキャラクターは×とされた戦いかたをしなくなるという。『Virtua Fighter 4』は2002年1月31日発売。

さらに同社は、『シェンムーII』を北米向けXboxタイトルとして開発する。同社代表取締役の鈴木裕氏は、「Xboxというプラットフォームに適したプラスα機能を現在検討している」という。また鈴木氏は、セガがXboxアーキテクチャーのアーケードゲームマザーボードの開発を表明したことを受け、「関心がある。アウトラン2やバーチャなんとか(笑)をやろうかなと思っている」とコメントした。

Xbox版『シェンムーII』のロゴ
Xbox版『シェンムーII』のロゴ

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン