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帝人コグノス、BIアプリケーションのオールインワンパッケージ『Cognos Web BI Suite』を日本市場に投入

2001年10月11日 22時51分更新

文● 編集部 田口敏之

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帝人コグノス(株)は11日、都内に報道関係者を集め、ビジネス・インテリジェンス(BI)アプリケーション『Cognos Web BI Suite(コグノス・ウェブ・ビーアイ・スイート、以下WBS)』を、同日付けで日本市場へ投入すると発表した。

『Cognos Web BI Suite』のシステム図
『Cognos Web BI Suite』のシステム図

BIとは、企業のデータを、ビジネスの競争力強化に役立つ情報として活用すること。同社はこれまでにもBI製品をリリースしてきたが、WBSは、同社のデータ分析/レポーティングソフト『PowerPlay Enterprise Server 6.6J』やウェブ対応レポーティングソフト『Impromptu Web Reports 6.1J』などをオールインワンパッケージ化した、ウェブブラウザーから操作が行なえるBIアプリケーションスイート。企業内の部門や業務を横断して、複数のデータソースに蓄積したデータをもとに、分析用の多次元データベースの構築ができるほか、企業内のさまざまな部門と役職ごとに異なる情報ニーズに対応した情報提供が行なえるという。

同製品の特徴は、企業内の情報を蓄積した多次元データベースのOLAP(On-Line Analytical Processing:オンライン分析処理)を、ウェブブラウザーで閲覧し、マウスで操作できる点。提示された情報の階層を下りながら、より詳細な情報に絞り込んでゆける“ドリルダウン”や、分析の視点を切り替えられる“スライス&ダイス”、集約したデータの背後にある、個々の明細データを呼び出して、裏付けや関連情報を参照できる“ドリルスルー”などの操作によって、経営トップから現場担当者までが、さまざまな切り口で分析を実行でき、ビジネススピードを加速できるという。

分析などを行なった後、ウェブブラウザーを通じてレポートを配布できる。ウェブの利用によって、大企業においても全社への配布を容易に行なえるという。レポートは、企業データを基に、ユーザーのアクセス権限に応じた内容のものを自動生成が可能。また必要に応じて、PDF形式やCSV形式での配布や、データをExcelで表示し、編集・保存することもできる。

SAPジャパン(株)の『SAP R/3』や米シーベル・システムズ社の『Siebel』など、ERPやCRMアプリケーションが格納している企業データを利用して、データマートの構築や、分析・レポーティングなどが行なえる。さらに、マイクロソフト(株)の『SQL Server』など、他社製品のOLAPサーバーとして使用できる。プラットフォームは、Windows 2000/NT 4.0、Sun Solaris、HP HP-UX、IBM AIXに対応している。

価格は、1サーバー/25クライアント構成の“StarterPack”が792万円。1サーバー/100クライアントで購入した場合は、2160万円となる。また発売記念キャンペーンとして、100クライアント以上で導入した場合、2002年2月まで、製品導入後のトレーニング“帝人コグノス教育コース”を6人日分を無償で添付するという。

帝人コグノス戦略企画本部統括部長の山田和昭氏
帝人コグノス戦略企画本部統括部長の山田和昭氏

帝人コグノス戦略企画本部統括部長の山田和昭氏によれば、「企業の戦略的なアプローチのためには、提示された情報を、多彩な切り口で直観的に分析することが必要だ。思いついた切り口からの分析のために、データをまとめ直していたら、考えていたことを忘れてしまう。WBSでは、各財務諸表、各種数値を組み合わせた指標を柔軟に開発できるほか、思考を中断させない迅速な表示レスポンスと、直観的な操作が可能だ」という。

帝人コグノス代表取締役社長の田上一巳氏。「競合する他社もあるが、今は力を合わせてBI市場を拡大していきたい」という
帝人コグノス代表取締役社長の田上一巳氏。「競合する他社もあるが、今は力を合わせてBI市場を拡大していきたい」という

また、帝人コグノス代表取締役社長の田上一巳氏は、「明日の見えない経済状況の中で、企業は明日を見るために今日を見つめ、今日を見つめるために昨日を振り返らねばならない。そのためにBI製品が必要となってくる。WBSは、背広に身体を合わせるようなこれまでのパッケージソフトとは異なって、ユーザーの細かい要求に応えることができる。部署ごとに使っているソフトや単位が異なっていて、全社的な統一を取るのが難しいなどといった問題も、ウェブを利用して全社的な取り組みが可能なWBSが解決できる」としている。

帝人コグノスは同製品のターゲットを、1000人以上のユーザーがいる企業に定め、年内100社への導入を目標としている。

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