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「MIRACLE LINUX V2.0」発表──「Oracle9i」に対応

2001年10月10日 21時46分更新

文● 編集部

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Miracle Linux V2.0

ミラクル・リナックス(株)は、同社ディストリビューションの新バージョン「MIRACLE LINUX Standard Edition V2.0」(以下、MIRACLE LINUX V2.0)と、「Oracle9i」をバンドルしたパッケージ「MIRACLE LINUX with Oracle9i」を10月24日に発売すると発表した。なお、「Oracle9i」のLinux版も同日発売される。



「MIRACLE LINUX V2.0」の概要

MIRACLE LINUX V2.0は、Red Hat Linux 7.1をベースに「Oracle8i」および「Oracle9i」向けの最適化が施されたディストリビューション。LinuxにOracleをインストールする際に必要なパラメータの変更がすでに行なわれているため、カーネルを再構築する必要がなく、またApacheやSambaといったLinuxの主要なサーバツールと「Oracle」の連携動作テストを行ない、信頼性を高めたという。そのほかの主な特徴は以下のとおり。

  • 最大32基のCPU、64GBまでのメモリをサポート
  • ジャーナリングファイルシステム対応
  • 「Oracle」のインストールをGUIで簡単に行なえるツール「Install Navigator for Oracle」の搭載
  • Webベースのサーバ管理ツール「Webmin」を搭載

同製品には「Oracle9i Detabase Standard Edition Release1(9.0.1) for Linux」(以下、「Oracle9i」)の評価版がバンドルされる。動作環境は以下のとおり。

  • CPU……Pentium Pro以上(Pentium II以上推奨)
  • HDD……400MB以上(2GB以上推奨)、「Oracle9i」評価版を動作させる場合は5GB以上推奨
  • メモリ……128MB以上(256MB以上推奨)、「Oracle9i」評価版を動作させる場合は512MB以上推奨

「MIRACLE LINUX V2.0」は10月24日に発売される。価格は6万円(1サーバ=1ノード)。

「MIRACLE LINUX with Oracle9i」

また、同日発売される「MIRACLE LINUX with Oracle9i」は、「MIRACLE LINUX V2.0」と「Oracle9i」をセットにした製品。動作環境は以下のとおり。

  • CPU……Pentium Pro以上(Pentium II以上推奨)
  • HDD……5GB以上推奨
  • メモリ……512MB以上推奨

価格は22万7000円(「MIRACLE LINUX V2.0」1サーバ、「Oracle9i」5指名ユーザーライセンス)。なお、10月24日から12月20日までの間は出荷記念キャンペーン期間となっており、新規購入者を対象に18万円で販売される。

記者発表

記者発表では、「MIRACLE LINUX V2.0」の概要、販売戦略、ミラクル・リナックス(株)とレッドハット(株)とのアライアンスについて発表が行なわれた。

記者発表に出席した、ミラクル・リナックス(株)代表取締役社長 茂木正之氏(右)、同社取締役製品本部長 藤城薫氏。

まず、ミラクル・リナックス(株)代表取締役社長の茂木正之氏が挨拶を行ない、同社の中心的な戦略として

  • ハード/ソフトベンダー、ディストリビューターとのアライアンスを推進すること
  • レッドハット(株)とのテクノロジーアライアンスに基づいた、エンタープライズLinuxシステムの提供とプロモーションを推進すること
  • ディストリビューションとミドルウェアを組み合わせた「ミドルウェアソリューションセット」を提供していくこと

の3つを挙げた。

引き続き、同社取締役製品本部長 藤城薫氏が「MIRACLE LINUX V2.0」の概要と販売戦略、レッドハット(株)とのアライアンスを紹介した。

ミラクル・リナックス(株)とレッドハット(株)との提携は、Linuxサーバ分野におけるものであり、

  • 相互にバックエンドの技術サポートを提供する
  • 技術情報を相互に提供する
  • マーケティング、プロモーションを共同で行なう

といった内容となっている。

また、同氏は「MIRACLE LINUX V2.0」はエンタープライズサーバとしても信頼できる製品であり、Linuxサーバ用途を拡大するものだとし、同社はLinuxエンタープライズサーバのスペシャリストとして、SIやハードウェアベンダー、ISVとの販売、サポート体制を強化するとした。

記者発表には、レッドハット(株)代表取締役社長 平野正信氏(写真)や、ハード/ソフトベンダー関係者も出席し、それぞれ感想やエンタープライズLinuxへの期待を述べた。

会場には「MIRACLE LINUX V2.0」をインストールしたPCが用意されており、実際に動作しているようすを見ることもできた。

「Install Navigator for Oracle」の画面。指示に従ってクリックするだけで、「Oracle8i」や「Oracle9i」データベースサーバをインストールすることができる。
こちらは「Webmin」の画面。ユーザーごとに管理権限を振り分けることも可能。

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