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GeForceシリーズの新作「GeForce2 Ti」ビデオカードがProlinkから初登場!

2001年10月04日 20時03分更新

文● 小磯

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GeForce2 Ti登場!!

 「RADEON 8500」の動作デモが始まったほか、複数代理店からショップに登場のアナウンスがなされるなど、ATI Technologies製最新ビデオカード製品の動きがにわかに活気づいている。そんななか、ATIサイドの動きを牽制するかのように、Nvidiaの最新ビデオチップ「GeForce2 Titanium(Ti)」を搭載するビデオカードがアキバのショップに並び始めた。GeForce2 Tiは、米国時間1日に「GeForce3 Ti500」「GeForce3 Ti200」とともに発表されたビデオチップで、搭載ビデオカードの第1弾となったのはProlink製「PixelView GeForce2 Ti」(型番:MVGA-NVG2TA)。従来のProlink製品とはまったく違ったデザインのパッケージが印象的だ。



パッケージ
「PixelView GeForce2 Ti」のパッケージ
GeForce2 Tiロゴ

 気になるのはGeForce2 Tiというビデオチップ、そして搭載カードの性能だが、コアクロックはGeForce2 Ultraと同じ250MHzで、メモリクロックとメモリバンド幅はGeForce2 Proと同じ200MHz(DDR 400MHz)の6.4GB/秒。GeForce2 GTSの登場以降、ビデオカードの性能はメモリのデータ処理能力に大きく左右されることになったが、その観点で見れば、ややバランスに欠けるビデオカードであると言えるだろう。



PixelView GeForce2 Ti
PixelView GeForce2 Ti。カードの外観もGeForce2 Proカードによく似ている

 案の定、GeForce2 Tiのピクセルフィルレートは1Gピクセル/秒(テクセルフィルレートはその倍の2Gテクセル/秒)と、これはGeForce2 Ultraとまったく同じ。ポリゴン処理能力も3100万トライアングル/秒と、GeForce2 Ultraと同じである。ただし一方でメモリ帯域は6.4GB/秒と、ここはGeForce2 Proと同じ。メモリチップをオーバークロック動作させればパフォーマンスの改善も期待できそうで楽しみではあるものの、基本的には“メモリクロックが抑えられたGeForce2 Ultra”という判断が適切だろう。「GeForce2 Ti=かねてより噂のあったGeForce3 MX」という見方も一部にはあったが、これは誤りなので注意したい。もちろんGeForce2シリーズの製品なので、Vertex ShaderやPixel ShaderなどDirectX8完全対応の「nfiniteFX」エンジンは搭載していない点にも注意が必要だ。Prolinkの代理店であるエムシージェイによると、「GeForce3 MX搭載ビデオカードは今後登場予定」だという。

 

VRAM
Samsung製のメモリチップ。4ns品だ

 ちなみに、実際に動作させてベンチマークテストを実施したOVERTOPによると、性能はGeForce2 UltraとGeForce2 Proカードのちょうど中間、という位置づけになったとのこと。コアクロック重視のテストにおいてポイントを稼いだようだ。参考までに、以下に結果を掲載する。


ベンチマーク結果。テスト環境はAthlon-1.33GHz/DDR SDRAM 256MB(Reg.ECC)/Maxtor 51536U3/Windows 98SE/付属ドライバ
PixelView
GeForce2 Ti
InnoVISION TORNADO GeForce2 Proカノープス SPECTRA 8800
GPUGeForce2 TiGeForce2 ProGeForce2 Ultra
3DMark 2001419139034322
3DMark 2000925086889525
日本語マニュアル非同梱
パッケージには日本語マニュアル付属のシールが貼られているものの、中に日本語マニュアルは入っていなかった。「入荷し次第郵送する予定」(高速電脳)とのこと

 テレビ出力端子を標準で搭載し、価格はOVERTOPで1万8500円、高速電脳とコムサテライト3号店で1万8800円。初物価格であることを考慮に入れれば、おおよそGeForce2 Proカードと同じような価格である。
 なお、GeForce2 Tiシリーズの登場を皮切りに、GeForceファミリは大きな再編を迎えそうだ。まず、10月中に数社からGeForce3 Ti500/200搭載ビデオカードが登場する予定となっており、特にGeForce3 Ti200は3万円程度のお買い得な価格で登場する見込み。また、GeForce2 Tiの代わりに、GeForce2 Ultra/Proビデオカードは市場から消えゆく運命にあるようだ。この再編により、現行のGeForce3/GeForce2 Ultra/GeForce2 Proカードの価格が下がるのはまず間違いないだけに、コストパフォーマンスを求める人は、これから数週間、GeForceファミリのビデオカード相場から目を離さない方がいいだろう。



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