このページの本文へ

PC STATION E4200AV

PC STATION E4200AV

2001年10月11日 18時38分更新

文● 野口

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PC STATION E4200AV

ソーテック

23万8000円

ついに2GHzだ! インテルがPentium 4-2GHzを発表した8月28日当日、ソーテックはさっそく2GHz搭載モデル「PC STATION E4200AV」の出荷を開始した。E4xxxAVシリーズはソーテックのハイエンド・フラッグシップ・マルチメディアモデル。従来Pentium 4-1.5GHz版のE4150AVのみだったラインに、2GHz版を追加する形になった(その後1.5GHz版は販売終了)。この間までは、CPUの発表日は、大手直販メーカーがずらり製品をそろえたものだが、今回はゲートウェイがいなくなり、デルが出荷を見合わせている関係で、エプソンダイレクトと並び、PC STATIONの存在感がひときわ際立っている。

大型筐体のたのもしさ

E4200main
ヘビーな用途にも堪えてくれそうな、奥行き50cmの存在感あるシャーシ。写真は17インチ液晶モニタと組み合わせた例。
 E4200AVの実物を目にしてまず驚くのが大きさ。高さこそノーマルだが、奥行きはどかんと50cm。通常のミニタワーより7~12cmも長い。いくらでも増設してくださいといいたげな、パワーユーザーが目を輝かせそうなサイズだ。大きい割に威圧感もなく、すっきりとオシャレな印象なのは、ターコイズブルーと曲面で仕上げた、SGIのグラフィックワークステーションを思わせるデザインと配色が一役買っている。



E4200front
必要ないときにはふたをスライドさせて目隠しもできる前面端子群。
 狙いはマルチメディアワークステーション。前面パネルの下にある端子群を見ると、このマシンで何ができるかがわかる。USBは当然として、デジタルカメラの画像データを取り込むのに便利なPCカードスロット、デジタルビデオ編集の必需品DV端子、さらにはアナログ動画/音声のキャプチャ&編集のための、オーディオ/ビデオ(コンポジット/S-VIDEO)の入力端子があり、とどめはMDへのデジタル書き込みを可能にするS/PDIF(光出力)端子。さらに背面には、ADSL/CATVモデムも直結できる10BASE-T/100BASE-TX対応Ethernet&56kbpsモデムのコンボカードと、名物のTVチューナ&キャプチャカードも控えている。



E4200inside
テレビ録画・再生ソフト「Tideo TV」。このほかに、動画編集ソフト「Tideo DV」、DVD再生ソフト「Tideo DVD」がある。いずれもデザイン、操作法が統一されていて使いやすい。
 普通これだけの種類のメディアがあると、専用ソフトの扱いに個別に習熟する必要があって大変だが、E4200AVには(というよりソーテックのPC全般には)自社開発の「Tideo」というソフト群が提供され、DV編集、TV録画、DVD再生といった主要な操作を同じインターフェイスで扱える。



E4200inside
ふたを開けたところ。内部3.5インチベイ×4、5インチベイ×3というゆとりのあるドライブ内蔵空間。
 マルチメディアデータを扱うようになるとディスク容量が心配だが、そこは大型筐体の出番だ。前面の5インチベイには、主流の趨勢を見据えながら記録型DVDメディアを増設するもよし、MOドライブを内蔵させるもよし。内部3.5インチベイにはあと3つも空きがある。標準でCD-RWとDVD-ROMのデュアルドライブ構成なので、標準のままでは増設はあと1台になるが、I/Fを増設したり、RAIDを構築する場合に、計4台まで内蔵できるのは心強い。
 SDRAMよりずっと高価なRDRAMを用いるi850チップセットを採用していることもあり、性能は申し分ない。確かに、GeForce3カードを差して、7200回転のHDDのRAIDを組んで、とやっていけば、性能面ではこれ以上のものも作れなくはないが、価格はすぐ30万、40万にはね上がる。E4200AVの真骨頂は、最速CPUの力をフルに発揮させつつ、リーズナブルな価格で、かつ前面端子や自社製ソフトによって使いやすい形で提供している点にある。地図ソフトや携帯編集ソフト、翻訳ソフトなど、ホームPCに入っていそうな日常お役立ち系アプリケーションも入っていて、ハイエンドPCにありがちな無骨さもない。気になるのは、CPUを装着するソケットが423ピンタイプで、将来のアップグレードパスに不安が残る点だろうか。
 PCの自作はちょっと慣れれば誰でもできるが、機能と価格のバランスを取り、ソリューションに仕上げるには知識と経験が必要だ。E4200AVは、Pentium 4というCPUの特性と速度とを入念に研究した、プロの仕事の成果である。


PC STATION E4200AVの主な仕様
CPU Pentium 4-2GHz
メモリ RDRAM256MB(PC800)
チップセット i850
表示 GeForce2 GTS(DDR-SDRAM64MB)
HDD 80GB
CD-ROM CD-RW×1, DVD-ROM×1
通信 モデム&LAN
I/O IEEE1394×2, USB×3, S/PDIF、PCカードTypeII×2, ビデオ入力
OS Windows 2000 Professional
モニタ オプション

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン