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“アミューズメントマシンショー”開催――ナムコとセガが包括業務提携

2001年09月20日 23時34分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(社)日本アミューズメントマシン工業協会(JAMMA)と全日本遊園施設協会(JAPEA)は、最新アミューズメント/エンターテインメントマシン総合展示会“第39回アミューズメントマシンショー”を、東京ビッグサイトで20日~22日まで開催する。出展社は、アミューズメントマシン製造関連企業や施設関連企業など計56社。

セガ、『頭文字D』や『ルパン三世』のゲームを出展

セガ(株)は、人気コミックやアニメをモチーフにしたゲームを次々と発表、ドライブレースゲーム『頭文字D Arcade Stage』(開発元:(株)セガロッソ)や、ガンシューティングゲーム『ルパン三世 THE SHOOTING』(開発元:(株)ワウ エンターテインメント)などを参考出展している。

頭文字D『頭文字D Arcade Stage』(12月発売)。“藤原とうふ店(自家用)”ロゴ入り。原作のコミックは、桑本に「クルマ買おうかなあ」と思わせたほどのおもしろさです

『頭文字D Arcade Stage』は、大人気コミック『頭文字D』(しげの秀一/講談社)を題材としたドライブレースゲーム。セガは講談社と『頭文字D』のキャラクター使用で協力、ゲームで『頭文字D』のストーリーを再現している。

プレイヤーは、『頭文字D』に登場するキャラクターたちと峠でバトルをしながら、公道最速を目指す。登場キャラクターは16人、レースコースは4コース×2(昼と夜)の計8パターン。1人用ゲームモードは、さまざまな峠(4コース)に遠征し、ライバルの走り屋たち(各峠に4人)と1対1のバトルを行ない勝ち抜いていく“公道最速伝説モード”、好きなコースを選択してタイムアタックを行なう“タイムアタックモード”の2種類が用意されている。

また、『頭文字D Arcade Stage』はカードシステムを採用しており、カードを使用してプレイすると、プレイ回数や勝敗結果がカードに記録されるほか、回数や勝敗によってポイントが加算され、そのポイントでクルマのパーツを購入し自分のクルマをチューンナップできる。もちろんチューンナップされたクルマのデータもカードに記録される。“対戦モード”ではチューンナップしたクルマでのバトルが可能。

頭文字Dカード
専用カード差し込み口と、カードのサンプル

『ルパン三世 THE SHOOTING』は、人気アニメ『ルパン三世』のアニメーション映像を使用したガンシューティングゲーム。セガは、(株)トムス・エンタテインメントが製作するルパン三世のアニメーション映像使用と、日本テレビ音楽(株)が管理するルパン三世のキャラクター商品化権使用の許諾を受けている。

ルパンと不二子
『ルパン三世 THE SHOOTING』(12月発売)。不二子ちゃんも撃ちまくり

プレイヤーは、“ルパン三世”と“次元大介”になり、ゾンビとの死闘、マフィアとの銃撃戦、ダイヤ強奪などのステージをクリアし、敵“マモー”にさらわれた“峰不二子”を救出することが目的。ゲームには、アニメ放映当時の声優のボイスや映像が数多く使用されている。プレイにはガンコントローラーを使用し、画面外を撃つとリロード(弾丸の補充)が行なわれる。なお、連射や命中精度を競うなどステージごとにゲームクリア条件が異なっている。

『VIRTUAL-ON FORCE』は、高機動ロボット対戦ゲーム『電脳戦機バーチャロン』の最新作で、2人のプレイヤーがチームを組み、2対2(合計4人)での対戦が可能。カードシステム(VO4パイロットライセンスカード)を採用し、プレイデータや戦績をカードに記録できる。カードを使ってプレイを重ねると、同系列の新型機体に乗り換えるチャンスが与えられる。プレイヤーの腕前がわかる階級システム(スタート時“候補生”~最高位“元帥”)も導入、対戦に勝つと昇格していく。

バーチャロン
『VIRTUAL-ON FORCE』(10月発売)。2人でチームを組んで対戦できる

1枚のカードで出撃できる回数は30回までだが、『VO4ターミナル』(カード発行&情報閲覧端末)で新しくカードを作成する際に、それまでの機体や戦績を継続することが可能。また、カードには戦績だけでなくプレイヤーの戦闘傾向を学習したAIが記録されるため、出撃回数がなくなったカードをAIカードにし、自分の僚機として利用できるという。

VO4ターミナル
写真左の白い筐体が『VO4ターミナル』(カード発行&情報閲覧端末)

ナムコ、新型ビデオゲーム筐体を披露

(株)ナムコは、ビデオゲーム向け新アミューズメントシステムのプロトタイプとして『O.R.B.S.(Over Reality Booster System)』を参考出展している。

ORBS新アミューズメントシステムのプロトタイプ『O.R.B.S.(Over Reality Booster System)』。筐体の中にゲームをプレイする人が入る形式で、写真は中に人が入っている状態。オレンジとグレーの部分がいすの位置

O.R.B.S.は、視野角180度の半球型スクリーンと、5.1ch方式のサウンドシステムにより、かつてない臨場感や没入感を体感できる装置。汎用型フォーマットとして設計されており、システム基板やコントロールパネル部の換装が可能。

ORBS2筐体の反対側。半球型のスクリーンを利用しているため、筐体も丸い

O.R.B.S.の筐体仕様は、スクリーン形状が直径150cmの完全半球スクリーンで、投影方式は専用設計レンズ使用によるフロントプロジェクション方式、視野角は左右180度、上下155度。DLPTM方式プロジェクター(パネル解像度:1024×768ドット)を使用する。システム基板は“システム246”を採用しているが、他の基板も対応可能。コントローラーはアナログ2軸と4ボタンだが、ハンドルなど他のコントローラーにも換装可能という。サイズは幅166×奥行き208×高さ206cm、重量は300kg。消費電力は400W。

半球スクリーン筐体内部のスクリーンイメージ

ナムコは、O.R.B.S.を汎用筐体として販売予定という。また、O.R.B.S.のプレゼンテーションプログラムとして、スペースシューティングゲームの最新作『スターブレード“オペレーションブループラネット”(仮)』を制作、ナムコブースで体験可能となっている。

『湾岸ミッドナイト(仮称)』は、人気コミック『湾岸ミッドナイト』(楠みちはる/講談社)を題材としたドライブレースゲーム。首都高速を利用した総延長180kmのサーキットを舞台に、次々と現われるライバルたちと1対1のバトルを繰り広げる。

湾岸ミッドナイト『湾岸ミッドナイト(仮称)』(12月発売)

業務用ドライブゲームとしては初めて“ライフゲージバトル”を採用、バトルの勝敗が格闘ゲームのようにライフゲージによって決定する仕組みとなっている。ライフゲージは、ライバルカーに後れをとったり、他のクルマや壁にぶつかったりすると減少し、残量がなくなるとゲームオーバーとなる。

『つっこみ養成ギブス ナイスツッコミ』は、プレイヤーが漫才のツッコミ役となり、画面上のボケ役が次々とはなつ“ボケ”に対し、絶妙のタイミングでつっこむことで漫才を行なう漫才ゲーム。ボケ役の人形をタイミングよく叩くと“ナイスツッコミ”となって漫才が進んでいく。

ナイスツッコミ『つっこみ養成ギブス ナイスツッコミ』

ナムコとセガが包括業務提携

なおナムコとセガは20日、アミューズメント事業分野において包括業務提携に基本合意したと発表した。この提携は、コスト構造の見直しや新市場の創造を目的としたもの。

主な提携項目は、1:アミューズメント事業における購買/生産/物流/保守サービスに関する業務提携、2:アミューズメント施設やテーマパーク事業に関する業務提携、3:“ブロードバンドアライアンス”に伴うアミューズメント施設事業およびコンテンツ配信事業に関する技術/業務提携、4:ネットワーク技術開発に関する技術提携、5:次世代業務用汎用3Dコンピューターグラフィックスボードの共同開発/技術提携、6:大型アトラクションや業務用ゲーム機器等を駆使した新機軸のコンテンツに関する共同開発/技術提携、7:知的財産権の相互活用、の7項目。

物流については、(株)セガ・ロジスティクスサービスが行なってきた景品物流の統合を、AM機器やロケーションの中古機器物流に進展させるという。両社は業界他社や異業種への参入も呼びかける方針。また、セガは保守サービスをすでにセガ・ロジスティクスサービスに移管しているが、今後はナムコも同社に業務移管するべく具体的な詰めを行なうとしている。

施設については、ジョイポリスとナンジャタウンの協力関係を結ぶほか、イベントの共催や中古機器の活用などを実施するという。さらに、全国のロケーション間にブロードバンド対応のネットワーク網を構築し、ナムコとセガ、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)が実現しようとしている“ブロードバンドネットワーク”をベースに、ゲームや映像、カラオケといったさまざまなコンテンツ配信が可能なシステムの共同開発を行なう。

ネットワーク技術に関しては、セガのVFネット、NAOMIネットワークで構成されるインターネット通信インフラに、ナムコのシステム246を接続する。さらに、店舗間を結ぶネットワークも構築するという。グラフィックスボードについては、ナムコの開発技術部とセガのハードウェア研究開発部が共同で仕様を策定し、システムを開発するとしている。

今回の包括提携は、2000年12月の両社のアミューズメント物流事業統合や、2001年2月のナムコ、セガ、SCEIの3社によるブロードバンドアライアンスを起点に、アミューズメント事業全般への両社の関係をより発展させるもので、両社は“協調と競争”により、エンターテインメント産業のさらなる発展に貢献したいとしている。

『ポストペット』がゲーセンに登場

コナミ(株)は、今夏公開された映画『ジュラシック・パークIII』を再現した2人同時プレイの大型ガンシューティングゲーム『ジュラシック・パークIII』や、時代劇体感アクションゲーム『剣-TSURUGI-』などを出展している。

『ジュラシック・パークIII』は、映画『ジュラシック・パークIII』のエンディング後という設定で、スピノサウルスやプテラノドン、T-REX、ラプトルといった恐竜たちと戦うガンシューティングゲーム。

ジュラシックパーク『ジュラシック・パークIII』(今秋発売)

巨大な恐竜たちが襲ってくる恐怖感や圧迫感を体現できるよう、縦型の湾曲スクリーンを搭載している。さらに、筐体に設置されたセンサーでプレイヤーの動きを読み取りゲームに反映させる“センサーシステム”を採用しており、プレイヤーは左右に動くことで襲ってくる恐竜から逃れることが可能。

『剣-TSURUGI-』は、刀型コントローラーを使って画面上の刺客を切っていく時代劇体感アクションゲーム。3Dセンサーシステムにより、刀型コントローラーがどこを切ったかを読み取り、ゲーム画面に反映させて刺客にダメージを与える。刀型コントローラーの振りの角度や敵との距離、振りの大きさによって敵へのダメージが変化する。

剣『剣-TSURUGI-』(9月発売)

(株)タイトーは、電子メールソフト『ポストペット』のキャラクターを使用した施設展開を、同社直営の120店舗および登録店舗にて12月に開始する。ポストペットのアミューズメント分野でのブランド名は『ポストペット ファン ファクトリー(PPF)』。同社は各店舗にPPFコーナーを設置し、オリジナルのアミューズメントプライズや、キャラクターを採用したアーケードゲームを開発、販売するという。

モモガールPPFコーナーでは、こんな娘が出迎えてくれる、かも

12月のPPFスタート時は、オリジナルゲーム機第1弾のプリントシールマシンと、第2弾のペニープレッサーがリリースされる。さらに2002年5月には第3弾、同年11月には第4弾のオリジナルゲーム機が登場予定という。

ポスペゲーム1
オリジナルゲーム機第1弾のプリントシールマシン。オリジナルの千社札シールをプリントできる
ポスペゲーム2オリジナルゲーム機第2弾のペニープレッサー

また、プライズは12月より毎月4アイテムがリリースされる。12月は、ペットが花を持っている“ポストペット お花と一緒ぬいぐるみ”、同じく封筒を持っている“ポストペット メールのおつかいぬいぐるみ1”、同じくおやつを持っている“ポストペット おやつ入りミニバッグぬいぐるみ”、“ポストペット 勢ぞろいマガジンラック”の4アイテムが用意される。

プライズゲーム機
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