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【WPC 2001 Vol.15】アップル、『Mac OS X 10.1』や『iDVD2』を日本初披露、そして『Office 10 for Mac OS X』も登場

2001年09月21日 20時02分更新

文● 編集部 田口敏之

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アップルコンピュータ(株)は、千葉県の日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で開催中の“WORLD PC EXPO 2001”で、アップルブースとして“Apple Mac OS X Pavilion(アップルマックオーエステンパビリオン)”を出展した。

“Apple Mac OS X Pavilion”
“Apple Mac OS X Pavilion”

同パビリオンでは、7月に米国で開催した“Macworld Conference & Expo New York 2001”において発表している、同社の次世代OSの最新バージョン『Mac OS X 10.1』の日本語版や、Mac OS X専用となるパーソナルDVD作成ソフト『iDVD2』を日本で初めて披露した。

そのほかには、サーバー用OS『Mac OS X Server』や、Mac OS Xに標準で付属するビデオ画像編集ソフト『iMovie2』のデモンストレーションなども行なっていたが、Macworld Conference & Expo New York 2001で完全モデルチェンジした『Power Mac G4(QuickSilver)』等は、デモ機として使用している以外に、特別な展示は行なっていなかった。

『Mac OS X 10.1』は、9月末発売予定となっており、26日にパリで開催する予定だった“Apple Expo 2001”と同時にリリースするのではないかというの見方が強かったが、11日に米国で起きた同時多発テロ事件の影響によって、“Apple Expo 2001”は開催を中止する、と同社は発表している。なお、21日現在、『Mac OS X 10.1』の発売日は明らかにしていない。

『iMovie2』と『iDVD2』を使って、オリジナルDVDを作成するデモンストレーション。メニュー画面で動画が使えるようになっている
『iMovie2』と『iDVD2』を使って、オリジナルDVDを作成するデモンストレーション。メニュー画面で動画が使えるようになっている

今回のApple Mac OS X Pavilionは、幕張メッセのイベントスペース中央に設置され、さらにその中央にアップルブースが陣取って、その周囲をパートナー各25社の、Mac OS Xに対応したアプリケーションを出展しているブースが取り囲むという配置になっていた。夏にはMac OS X対応のアプリケーションが数多く登場すると言われていたが、それに呼応して、各社が続々と集まってきた形だ。

パートナー各社のブースが並ぶ。出展企業は25社
パートナー各社のブースが並ぶ。出展企業は25社

中でも注目を集めていたのが、マイクロソフト(株)の、Mac OS Xに正式に対応し“Aqua”や“Quartz”などに基づいた新デザインと新機能が盛りこまれた『Office 10 for Mac OS X 日本語版』で、デモンストレーションには、多くの聴衆が集まってきていた。発売日は未定だが、近日中に発表するとのことだった。

『Office 10 for Mac OS X』のデモンストレーション。これは『Excel 10 for Mac OS X』。選択したセルにドロップシャドーがかかっているなど、“Aqua”を踏襲した表現が随所に見られる
『Office 10 for Mac OS X』のデモンストレーション。これは『Excel 10 for Mac OS X』。選択したセルにドロップシャドーがかかっているなど、『Mac OS X』のデザインコンセプトである“Aqua”を踏襲した表現が随所に見られる。ツールバーのアイコンは、新たに作り直したものだという
マイクロソフトブースで展示されていた『Excel 10 for Mac OS X』。グラフィックエンジン“Quartz”の機能を用いて、右の写真や、また3Dグラフなどを透明に表示することなどが可能となっている
マイクロソフトブースで展示されていた『Excel 10 for Mac OS X』。グラフィックエンジン“Quartz”の機能を用いて、右の写真や、また3Dグラフなどを透明に表示することなどが可能となっている

ほかの各種アプリケーションについて、Mac OS Xへの対応状況を見てきた。

(株)ドコモ・エーオーエルは、インターネット接続ソフト『AOL 5.0 for Mac OS X 日本語版』のプレビュー版の展示および配布を行なっていた。正式なリリースはMac OS X 10.1の発売後になるという。

『AOL 5.0 for Mac OS X 日本語版』のプレビュー版
『AOL 5.0 for Mac OS X 日本語版』のプレビュー版

(株)トゥーのブースでは、グラフィソフトジャパン(株)が開発中のCADソフト『ArchiCAD version 7.0』の英語版を参考出品していた。それに並んで、米Dantz Development社のバックアップユーティリティー『Retrospect BACKUP』も、Mac OS Xに対応した、『vesion 5.0』を参考出品していた。両製品とも日本語対応をすすめており、発売は2002年1月予定だという。

写真は、開発中の『ArchiCAD version 7.0』
写真は、開発中の『ArchiCAD version 7.0』
日本テレコム(株)が、インターネットサービス“ODN”の会員向けに無料で配布しているメールソフト『プーさんメール』もMac OS Xに正式に対応していた。
『プーさんメール』。“ドック”にはかわいらしい、蜂蜜つぼや蜂のアイコンが並ぶ
『プーさんメール』。“ドック”にはかわいらしい、蜂蜜つぼや蜂のアイコンが並ぶ

また、すでにMac OS Xに対応し発売済みの製品として、(株)シマンテックが、ウイルス対策ソフト『Norton AntiVirus 7.0』と、ファイヤーウォールソフト『Norton Personal Firewall』を出品していた。同社の目玉商品であるメンテナンスユーティリティー『Norton Utilities』は、未だ開発中ではあるが、『Norton Utilities 6.0』のCD-ROMからブートすることによって、Mac OS Xが入っているHDDの修復・最適化・データ回復などが行なえる、ということだった。対応版の発売時期については未定。

『Norton AntiVirus 7.0.2』
『Norton AntiVirus 7.0.2』
マクロメディア(株)は、7月に発売したグラフィックソフト『Macromedia FreeHand 10 日本語版』と『Macromedia Flash 5 Freehand Studio 日本語版』のMac OS X対応版を出品していた
マクロメディア(株)は、7月に発売したグラフィックソフト『Macromedia FreeHand 10 日本語版』と『Macromedia Flash 5 Freehand Studio 日本語版』のMac OS X対応版を出品していた
エクス・ツールス(株)の3DCGソフト『Shade R5』も『Mac OS X』に正式対応している
エクス・ツールス(株)の3DCGソフト『Shade R5』も『Mac OS X』に正式対応している
“AppleStore”窓口と、“AppleCare”窓口
“AppleStore”の窓口と、“AppleCare”の窓口

またパビリオン内には、同社のオンラインショップ“AppleStore”を体験できる“AppleStore”の窓口と、製品の購入や修理についての相談ができる“AppleCare”窓口も用意されていた。

パビリオンそのものは“イベントホール”という、幕張メッセの各展示ホールからは離れた、少々分かりにくい場所だったためか、人出は少なかった。また今回のイベントが初のお披露目、というような斬新なハードやアプリケーションがなかったせいもあり、ユーザーの反応もそれほど熱のあるものではないようだった。

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