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米IBM担当者が『WebSphere』の市場動向を説明

2001年09月10日 18時06分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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日本アイ・ビー・エム(株)は10日、同社のアプリケーションサーバー製品『WebSphere』に関するセミナーを開催した。同セミナーは、米IBM社ソフトウェアグループWebSphere担当者の来日に伴い行なわれたもの。

セミナーでは、米IBM社のWebSphere担当バイスプレジデントであるSandra Carter(サンドラ・カーター)氏が説明を行なった。

IBM担当者
米IBM社のWebSphere担当バイスプレジデントSandra Carter氏

同氏は、現在アプリケーションサーバー市場とメッセージング&インテグレーションサーバー市場が1つに収束しつつあると説明した。

アプリケーションサーバー市場のシェアはBEAシステムズが1位でIBMが2位、メッセージング&インテグレーションサーバー市場シェアはIBMが1位となっており、これらの市場が1つになることで全体の市場シェアはIBMが1位となるという。

IBMは、2つの市場の統合を踏まえた製品展開を行なうとしている。中でもWebShereは順調に売上を伸ばしており、アジア太平洋地域の市場シェアは19.1%、成長率は前年度比258.2%という。

また同氏は、現在の企業のE-ビジネス採用状況は大きく5段階に分けられると語った。最も初期の段階がウェブサイトを通じて企業情報を発信するだけの“ウェブパブリッシング”、次の段階がウェブを利用して商取引を行なう“E-ビジネストランザクション”で、E-ビジネスを採用している企業の80%がこれらの早期段階にとどまっているという。

続いて、ビジネスプロセスを統合する“インターナルプロセスインテグレーション”段階、外部も含めたビジネス統合を行なう“エクスターナルインテグレーション”段階と向上し、最も高度なE-ビジネスが“ダイナミックE-ビジネス”という。

インターナルプロセスインテグレーションおよびエクスターナルインテグレーション段階の企業は15%、ダイナミックE-ビジネス段階の企業は5%となっており、同氏は、E-ビジネスを採用する企業は最終的にダイナミックEビジネスまで内容を向上させてほしいとしている。

同氏は、WebSphere関連の新製品についても説明した。『WebS Studio WorkBench』は、8月末からβ版(LinuxおよびWindows対応)の提供が開始された開発向けフレームワークで、アプリケーション開発に『WebS Studio WorkBench』を用いることで開発時間を短縮できるという。

さらに同氏は、ビジネスプロセスのモデリングにWebShereを採用することで効率化を図れるという。同氏は、グラフィカルな画面でビジネスプロセス定義やモデリングが可能なツール『Holosofx Tool』を日本でもまもなくリリースするとしている。

また、ロータスのナレッジ&コラボレーションソフトウェア『K-station』とWebSphere Portal Serverを組み合わせることで、ナレッジベースのポータルサービスを提供できるという。

今後は、CPU利用状況などをビジュアル化して画面表示できる“Dashboard”をリリース予定で、これによりウェブサービスのトレンド解析が行なえるとしている。

同氏は、デベロッパー向けサービスやROI(Return on Investment:投資収益率)、カスタマーロイヤリティーなどを向上させるプロダクトとしてWebShereを提供するとしている。

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