Nvidiaのグラフィックワークステーション向けビデオチップ「Quadro」シリーズの最新作「Quadro DCC」(DCC:Digital Contents Creation)を搭載するビデオカード「ELSA GLoria DCC」がELSAから登場。専門店をはじめとするいくつかのショップで販売がスタートしている。実売価格は12万8000円程度。
カード自体は一見、リファレンスどおりのGeForce3搭載ビデオカードと見間違うほど。インターフェイスはD-Sub15ピンのほか、テレビ出力、そしてDVI出力の各端子を備えている |
Quadro DCCはGeForce3と同じ「NV20」ベースのビデオチップで、VRAMは64MB搭載し、もちろんDirectX 8に完全対応。DirectX 8でサポートされた「Vertex Shader」などの機能をハードウェアで処理できるというこのスペックは、2002年2月22日の国内発売が予定されているマイクロソフト製ゲームコンソール「Xbox」のビデオチップ「XGPU」とほぼ同じ。そしてそんなQuadro DCCを搭載するELSA GLoria DCCは、専用ドライバ「ELSA MAXtreme」により、Discreet製の3DCGレンダリングソフト「3ds max4」(と「3D Studio MAX」)に最適化されているのが最大の特徴だ。3ds max4は、3DCGツールとして広く支持されており、Xbox用ゲームの開発でも利用され(てい)るだろうソフト。Xboxのビデオチップとほぼ同じチップを搭載するビデオカードが、Xbox用ソフトの開発でも用いられるソフトに最適化されているというのだから、GLoria DCCがXboxのゲーム開発用ツールとしての側面を持っていることはまず間違いないだろう。
裏面には「NV20」(=GeForce3の開発コードネーム)の表記が。これを見る限り、Quadro DCCのハードウェア性能はほとんどGeForce3と同じ?! |
もちろん、単純に3ds max4専用カードと割り切っても、最適化ならびに高速化の図られた、しかも最新のAPIに対応したカードを10万円強で手に入れられるのだから、3D Studio MAXシリーズのユーザーにとってはかなり魅力的な製品だ。なおエルザジャパンによると、将来的には「Maya」などへの対応も視野に入れているというが、対応は早くても年末からになるとしている。
ちなみに注意してほしいのは、ELSA GLoria DCCは従来製品「GLoria III」の後継製品ではないということだ。あくまで同製品は3ds max4用カード。GLoria IIIの後継カードは、年末から来年にかけて登場する予定となっている。コストパフォーマンスに優れたGLoriaシリーズの最新作を待っている人はもうしばらくの辛抱を。
価格 | ショップ |
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\127,999 | TSUKUMO eX. |
\128,000 | CGiN秋葉原 T-ZONE.PC DIY SHOP USER'S SIDE本店 |
\128,000 | BLESS 秋葉原本店(受発注扱い) |
価格提示なし | OVERTOP(8日入荷予定) |