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レッドハット(株)、本格的にアジア展開を開始

2001年09月06日 18時02分更新

文● 編集部

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レッドハット(株)は9月5日から、『Red Hat Linux 7.1 Deluxe』韓国語版の販売を開始したと発表した。現地での販売は当面韓国HancomLinuxが行なう。また、これに先立ち発表された企業向けコンサルティングサービス「オープンソースコンサルティングサービス」についても、将来的には東アジア地域全体でサービスを提供する意向を明らかにした。

レッドハット(株)では、現在中心となっている、ディストリビューション事業、教育事業、コンサルティング/エンジニアリング事業を東アジア地域全体で順次展開する。中国では、RHCE資格取得のための教育事業を開始するとしており、香港にオフィスを設置して事業展開を図る。韓国、台湾地域でも準備室の設置を進めており、前述したとおり韓国ではHancomLinuxが代理店となり、『Red Hat Linux 7.1 Deluxe(韓国版)』の販売を開始している。

韓国HancomLinuxの日本代理店であるハンコムリナックス(株)によると、『Red Hat Linux 7.1 Deluxe(韓国語版)』は現在Web上での販売を開始したところであり、店頭販売や法人向け販売は今後開始する予定。韓国HancomLinuxは韓国で『HancomLinux OS』を扱うディストリビュータであり、競合する製品を扱うことになるが、『HancomLinux OS』はそもそもデスクトップ向けの製品であり、『Red Hat Linux』はエンタープライズシステムとして販売を行なうことで住み分けられるとし、「よいパートナーとして協力してゆく」(ハンコムリナックス(株))という。レッドハット(株)では、「『Red Hat Linux』はオープンソースなので、中国などでもすでに『Red Hat Linux』を利用している企業もある。今後も主にエンタープライズ市場に『Red Hat Linux』ディストリビューションを供給する」(レッドハット(株))としている。

オープンソースコンサルティングサービス

「オープンソースコンサルティングサービス」は、UNIXなどをベースとしたエンタープライズシステムをLinuxに移行することを検討している企業向けに提供されるサービスで、

  • システムをLinuxに移行、統合するための計画および計画実施をサポート
  • オープンソースのセキュアWebサービスやファイアウォールなどのソリューションの提供
  • ソリューションを企業内で試験的に導入し、効果を検証する機会を提供
  • システムソリューションを製品化する際のパッケージング、プロモーションなどをサポート

といったサービスが提供される。国内ではすでに数社から問い合わせがあるといい、今後の東アジア展開にあわせて順次各地域でサービス提供を開始する予定だ。


東アジア地域への展開戦略は、米Red Hat本社ではなく、レッドハット(株)が中心となって行なう。今後はできるだけ早い段階で現地法人を設立し、教育、コンサルティング/エンジニアリング、ディストリビューション販売といった事業を、各地域の事情に合わせた形で展開することになるそうだ。

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