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Connectix、『Virtual PC for Windows』をデモ――「過去へも未来へも最適のプラットフォーム」

2001年08月30日 01時03分更新

文● 編集部 中西祥智

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米Connectix社は29日、記者説明会を開催し、9日に発表したWindows上で複数のOSを実行するソフトウェア『Connectix Virtual PC for Windows 日本語版』の説明を行なった。

『Connectix Virtual PC for Windows 日本語版』記者説明会
『Connectix Virtual PC for Windows 日本語版』記者説明会

説明会で、同社のランディ・ヘイゲン(Randy Hagin)営業担当副社長は、『Virtual PC for Windows』はMS-DOSなどの過去のOSとそれらのアプリケーションが実行でき、Windows XPのテストも行なえる、「前へ進むにも、後ろに退くにも、最適のプラットフォームだ」と語った。カート・シュマッカー(Kurt Schmucker)製品マーケティング担当副社長もまた、『Virtual PC for Windows』が「過去と未来をカプセル化するソフトだ」と強調した。

ランディ・ヘイゲン営業担当副社長ランディ・ヘイゲン営業担当副社長

ヘイゲン氏によると、同社の売り上げの内、日本市場は約25%を占めているという。同社のMacintosh向けWindowsエミュレーションソフト『Virtual PC for Macintosh』は、日本市場で販売されているすべてのMac OS用ソフトの中で、一貫して5位以内にランキングされている。『Virtual PC』シリーズは1997年以来、全世界で100万人以上のユーザーを獲得しているという。

Windows2000上のWindwos Me
Windows2000上のWindwos Me

『Virtual PC for Windows』は、米国ではすでに6月に発売しており、ヘイゲン氏は「すばらしいスタート」を切ったと語る。製品発売前のベータ版ダウンロードでさえ、3万5000人がダウンロードしたとし、ユーザーの『Virtual PC for Windows』への期待の高さを示した。

説明会で行なったデモでは、ホストOSとゲストOSの間でのドラッグ&ドロップやコピー&ペーストなどを実演して見せた。ホストOSであるWindows 2000で動作しないアプリケーションを、ゲストOSのWindwos 98上で動作させたり、中国語版や韓国語版といった複数の言語のWindowsを同時に実行したりして見せた。また、WindowsだけでなくBTRON仕様のOS『超漢字3』をホストOSとして動作させた。

Windows XPがゲストOSに
Windows XPがゲストOSに

シュマッカー氏は、メモリーおよびHDDに空きスペースがあれば、インストール・実行できるOSの数に制限はないとしている。インストールしたゲストOSは、1つのファイルとして、実際のHDDに保存されている。同じOSを複数インストールした場合には、共通部分を1つのファイルに、それぞれの差分を別のファイルとして保存するため、HDDのスペースを節約できるという。

カート・シュマッカー製品マーケティング担当副社長カート・シュマッカー製品マーケティング担当副社長

ヘイゲン氏によると、今後同社は企業向けの製品に注力していくという。『Virtual PC for Windows』も個人向けの製品ではなく、主に中小企業に販売する。

シュマッカー氏は、『Virtual PC for Windows』のキーマーケットとして、新しいOSに移行しようとしている企業、ソフト開発や品質保証を行なうなど、複数のOSを利用する企業、教育関連分野の3分野を挙げた。たとえば教育機関なら、午前中にLinuxを使った講義を行ない、午後はWindowsといったことが可能。講義によってマシンを変更することなく、OSだけを切り替えて、使用することが可能になる。

また同社では、今後のWindows向けとMac OS向けの製品比率については、50対50だとしている。また、『Virtual PC for Windows』と、『Virtual PC for Macintosh』のソースコードは70%が共通だという。

BTRON仕様のOS『超漢字3』
BTRON仕様のOS『超漢字3』が動作している

『Connectix Virtual PC for Windows 日本語版』の発売は9月19日で価格は4万2800円、(株)アスキーと(株)メディアヴィジョンが日本での販売代理店として、販売を行なう。

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